オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

ベルギー戦を前に

 その日、私は調子が良かった。南場に入ってから立て続けに満貫を上がり点棒はプラス3万点を超えていた。

 場はオーラス。私以外の3人はマイナス、所謂一人勝ちだった。

 一発逆転を狙うなら私に役満直撃しかない。

 対面の親は当然、連チャン狙いできている。手牌は早そうだ。

 その時、下家がリーチをかけてきた。

 捨て牌を見ると単なるリーチ、平和っぽく見える。

 字牌の高い場ではない。大三元はない。捨て牌からもちろん、純全帯(ジュンチャン)系もない。さらにいうなら、四暗刻ならこういう捨てにはならない。

 これは…のみ手だな。諦めたか…。

 私は下家の当たり牌を予想し手持ちから切った。

 「ロン」

 下家の手牌は、リーチ・平和だった。

 2000点を支払って場は終局。私の一人勝ち、断トツだった。

 対面にいた親の友人Aが言った。

 「ゆず、ひょっとしてわざと切った?」

 「ああ、あそこでのみ手のリーチはないわ。終わりだよ。親としては邪魔されたな」

 「俺は、ゆずのああいう打ち方は嫌いだ。」

 「悪かったね。しかし、俺にすればノーテン罰符2回払うのと同じだよ。」

 「でも…」

 「あの手でリーチはないだろ。あれ以上、下家に付き合ってるとお前が上がったろ?お前の連チャン阻止だよ。妥当な作戦と思うけどね」

 ・・・

 

 学生時代の思い出。

 私は、わざと負けて勝負に勝ったことがある、ということ。

 

 先日のサッカー、ポーランドVS日本の試合は国内でもとった戦術に賛否が別れている。

 正直、私はどう判断すれば良いのか分からなくなっている。

 ファンとしては、日本が決勝トーナメントに進んでくれて嬉しい。しかし、海外メディアが日本を猛烈に責めるのも理解する。確かに下らない試合運びだった。

 こういう話になるとどうしても高校野球の石川星稜VS明徳義塾の試合を思い出してしまう。

 そう、あの5打席連続敬遠だ。

 あの行為は私は今でも許せないと思っている。

 でも、支持するものも多くいた。「ルール違反じゃない」と。

 あの議論の結論はOKで付いているのだろ?

 あの時、ドヤ顔で「これはルール違反じゃないから良いんだ」と言っていた自称野球ファンが多くいた。

 私は「いや、これ高校野球だろ?勝負じゃないのか」と思っていた。

 

 野球とサッカーは違う。全然違う。

 しかし、勝負としては同じだ。

 サッカーで時間つぶしはよく見られる。国籍を問わず試合終盤では露骨にやっている。ルール上問題はない。

 勝負の放棄はプロ野球でもシーズン終盤によく見られる。個人タイトル取得が、チーム同士の勝負に優っていることを見せつけられる。

 

 日本は「わざと負けた」と言われている。

 西野監督は「このままでいい」と言ったそうだ。少しだけ違うと思う。

 そして、目標を達成した。

 私は明徳義塾がOKなら、同じメンタリティで日本の人たちはあの試合をOKというものだと思っていた。

 しかし、違っていた。

 

 よく分からない。

 皆の言ってることが…

 予選リーグ敗退がそんなに楽しいか?嬉しいか?

 

 あと、30分でベルギーとの試合が始まる。

 もし、これに勝てば、西野ジャパンに対して新たな、評価が生まれるのだろうか。

 

 私たちは、一体彼らに何を期待しているのだ。

 

常夏のDisney

 ホノルル 国際空港からフリーウェイ(H1)を西方に30分ほど走るとアウラニ(Aulani)に到着する。今ここには、アウラニ・ディズニー・リゾートがある。

 いつの間にこのようなものができたのかは知らない。少なくとも30年前には存在しなかった。

 極めて広大な敷地を有し、周辺から一目見ても、「これは!」と分かる存在感を示している。あまりに施設が広いので、私たちはホテルの駐車場を探して10分近く右往左往した。

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 遊戯施設はない。

 が、ショッピンセンター、ゴルフ場、ビーチを備えた極めて本格的なリゾート施設である。息子が「ここにはディズニー・シーにしか売っていないXXXがある!」と興奮していた。

 ここには、ミッキーとミニーもいるらしい。特定のイベントの際、登場するとのこと(娘夫婦はミッキー・ミニーと写真を撮っている)。

 

 娘夫婦に会うために、ハレイワ(Haleiwa)のタートルベイに行った帰りに寄って、1時間ほど居ただけであるが、素晴らしいものであった。

 機会があれば、是非滞在したいものだ。

 妻は、隣接するゴルフ場の美しさに感激し「ここでプレーしたい!」と言っていた。

 

 ここは、まさに常夏のディズニー・リゾートである。

 

本気でジェンダーフリー?

 2枚の写真を見て欲しい。

 どちらも、どこかで見たことのあるもののはずだ。

 

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 共通点は何か?

 

 女性がテーマであること。

 

 何故そう思うのか?

 だって、女ばかり。これ見よがしに。

 

 私はこのようなPR手法に違和感を持っている。

 まず、1枚目の写真を見て一般大衆は、この番組を果たして見たいと思うのか?

 思うのであれば、その理由は?

 お姉さんばかりが次々と出て来て、色々と世界情勢について解説をして行く。

 おっさん・ジジイたちは、おねさんが次々と出てくるので、嬉しくって幸せで最高な気分に浸れる。そんな番組なんであろうか?

 

 私は、この絵を見て絶対にこの番組は見ないと思った(現に見ていない)。

 8人の女性が同じポーズ、同じ目線、同じ作り笑いで写真を撮っている…。このような広告の世界観で番組が構成されているとしたら大層気持ちが悪い。一体、何を意図した広告写真だ?

 そもそもニュースを見るのに、男も女もない。

 毎朝、BS1BBCの女性キャスターによるニュース番組を見ているが、そこには、こんな気持ちの悪い女性群は出てこない。今までBBCを見ていて、キャスターの性別を意識したことはない。報道している内容とジェンダーに相関が見られないからだ。

 実際見たことはないが、日本TVはこのスタッフで一体どのようなニュース番組を作っているのだろうか。想像しただけで満腹。

 もう一度言っておく。事実を伝える場合において、それに適する性別はあるのか?

 

 一方、もう一枚の写真は如何か。

 ダイハツの新車発表会の1シーン。

 女性ターゲットの車らしいので、デザイン・マーケティングに関係した女性スタッフを集めたようだ。

 別にそれは良い。

 気になるのは女性たちの立ち振る舞いだ。先の写真との共通点に気づいただろうか。

 

 女性の前面での手の組み方(前面で組むこと自体は丁寧さの表現)。

 一番左側の女性、何故、このように手を前で持ち上げているのだろうか?

 百貨店のスタッフ、特に女性店員が同じようなスタイルをとっているようなイメージがある。エレベーターガール(死語?)もそうか…

 

 以前、会社の新入社員向けにマナー講座を企画・開催したことがある。

 その際、講師の方(外部)が、女性社員だけに対し、このスタイルでの「振る舞い」を指導された。加えて、女性の場合は、右だか左だかの足を一歩前に出せと。

 私は講座終了後、講師に対し今後当社では女性社員に対し左様な指導は不要の旨を伝えた。

 受講生アンケートで女性社員からは「あの姿勢にどういう意味があるのか」との

質問があった。 

 私はあのような振る舞いに意味はないと考えている。よって、その後のマナー研修でもそのようなスタイルは取り入れていない。

 依頼したマナー会社のスタッフの多くは、CA・社長秘書出身の経歴だったという。

 私は、男がとらないあの姿勢・スタイルが気にくわない。

 何故、女性にだけあの格好を取らせるのか?

 おっさんたち、企業のエグゼクティブ達は女性が手を前に組んで擦り上げていると心地が良いのか?

 私は気持ちが悪い。

 日本TVに問う。

 ジェンダーフリーって知ってるか?

 女性アナであることは武器なのか?

 女性だけのニュース番組はおっさんが喜んで見ると思っているのか?(見るかもしれない)

 おたくの会社では、女性は男性より優秀なのか?それとも劣っているのか?どっちだ?「女性の使い道云々」って議論を社内でしてないか?

 

 ダイハツに問う。

 何故、おたくの会社の女性エンジニアは社長秘書みたいな振る舞いをしているのか?

 彼女ら、デザイナーだろ?専門職だろ?

 彼女達に「ああしろ」と教えたのは誰だ?その理由はなんだ?

 

 一方、女性達に聞く。

 あなた達、それで良いのか?

 何の理由で、男がしないことを社交辞令でやってるんだ?

 新車発表会の場で、デザイナーの手の置きどころなんて誰も気にはしていない。聞きたいのはコンセプトだ。

 

 男も女も本気でジェンダーフリーを目指しているのか?

 

ジャンクフードの真髄

 私の場合、「ファストフード」といえば、やはりMacハンバーガーが思い浮かぶ。

 自身の嗜好としては必ずしも好物ではない。家族とのお付き合いで食していることが殆どだ(今日の朝食は「朝マック」っていうノリ)。

 しかし、不味いと思っているわけではない。

 モスとマックしか知らないが、どちらも食べる時には相応に満足している。そして、大した根拠もなく、私の思考の中ではハンバーガーって「こんなもん」と結論付けていた。

 

 しかし…

 

 息子は、渡航前に「ハワイに行ったらやりたいこと」として次のものをあげていた(他にも色々あるとは思う)。

ガンシューティング

・分厚いステーキを思い切り食べる

Macに行って日本のものとの食べ比べをする

・ヴィトンの財布を買う

 

 息子はMac大好き。ワイキキに到着すると早速Macを探していたのであるが、私がカラカウア通りそばで、とあるハンバーガー系のお店を見つけてしまった。

 滞在日程はまだあるし、現状、皆空腹であったので取り敢えず今見つけたお店に入ってみることになった。

 まるでブルーシートを屋根にしたような、一件貧相な野外店舗である。

 

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 全く高級な店ではない。B級以前。

 雨の日は大変なことになりそうな構えであるが、考えてみればワイキキはあまり雨が降らない。大抵の風雨はこれでOKなのだろう…

 ワイキキに来るのはこれで2度目だ。しっかりとしたレストランが数多くあることは知っている。

 だから、そういう店にも行くが、地元のラフな楽しいお店も開拓したい。そういう欲求から、一見この何でもないお店に入ってみようと思ったのだ。

 妻は即時に同意。同じことを思ってくれていたようだ。

 このお店にそんな大きな期待を持っていたわけではない。

 ところがここで食べたハンバーガーが相当に美味しかったのだ。

 

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 写真のように、バーガーは両側に開いた形で提供される。

 それに好みに合わせて、ケチャップ、マスタード、マヨネーズ等を自らかける(6種類のものを出された)。

 そして、パンを重ねて豪快に口にするのだ。

 写真を見てわかるように、重ねると相当太いハンバーガーになる。ビッグマックよりも相当大きい。

 食べるのには結構苦労する。手がべたべたになるし、挟んだものがこぼれる。

 しかし、これがとても美味しいのだ。

 ハンバーガーを知らない私であるが、これは本当に美味しかった。

 パテの厚さが半端ではない。味もワイキキ基準でOKだ。単独で食べても十分に美味しい。やや焼き過ぎの感はあるが、ワイキキで食するステーキは皆こんな感じだ。安定のラフさ加減。

 美味しさを増幅しているのはピクルスだと思う。Macのものよりも相当に味が濃い。はっきりとしたシャープな酸っぱさがある。これがめっちゃ美味しい。分厚いパテにさらに相乗的インパクトを与えていた。

 いや、とにかく美味しかった。こんなの初めて。

 妻に感想を言うと概ね同じだった。

 こんなハンバーガーは日本では食せない。

 大満足であった。

 私たちは、到着した日と出発した日の両方でこの店に行った。気に入ったからだ。

 色々と好みはあるとは思うが、ワイキキでファストフードであれば、私はこの店をお勧めする。

 お店の名前は「Cuckoo Coconuts」と言うらしい(未確認)。 

 ハンバーガーと言えば日本ではジャンクフードと揶揄されることもあるようだが、全く侮るべきではないことを勉強した。

 いや、本当に美味しかった。

 最後にもう一品を紹介する。

 

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 王道。

 パイナップルジュースだ。

 これはお店の人に頼んでリキュールレスで作っていただいた。

 甘くて究極的に美味しい。

 お勧めする。

 

 この店、プライスは総じて高い。日本の1.5倍イメージ。精算時にチップ料15%が込みで請求される。

 チップ込み精算を否定的に捉える方もいるかもしれないが、私たちは逆。ドル(現金)の持ち合わせが少なかったので有り難かった。何故ならこの店、この見かけなのにカード利用OKなのだ!

 今回の旅行で私たちは多額の現金を所持しなかった。

 それ故にこういうシステムもありがたい。

  ジャンクフードと言うなかれ。

 ハンバーガーの奥は深いと理解した。

 

やはり羽田…

 以前に書いた「成田空港」に関するブログ。

 

http://blog.hatena.ne.jp/azuyuz/azuyuz.hatenablog.com/edit?entry=11696248318758006769

 

 その後、空港を取り巻く環境にも変化があり、その拡張、第3滑走路の建設も現実的になってきたようだ。以下は朝日新聞の記事より抜粋。

     ↓

「成田の発着枠は現在30万回で、滑走路建設などで16万回増える。国は30年までに訪日客を6千万人に増やす目標を掲げており、今後も訪日客が増えると見込まれるうえ、海外の空港との競争に勝ち抜くため、機能強化が必要と判断した。NAAは飛行場設置の変更許可を国土交通省に申請し、公聴会を経て許可されるなどすれば、事業に着手することになる。」

 

 しかし、私は以前のブログに記した意見を変えるにまでは至っていない。

 実は先日、羽田空港国際線ターミナルを初めて使った。

 行き先は「HAWAII」。

 もちろん、旅行だ。

 今何と、羽田空港からハワイに渡航できるのだ。使った航空会社はハワイアン航空

 21:20のテイクオフ。

 家を18:00に出ればOKだ。実際は2時間前の集合であったので19:00には空港に到着している必要はあるが…。

 滞在期間がある程度あったので荷物は多い。よって、車で空港まで移動することとした。

 帰国日の予定時間が22:20であったので、帰りの交通手段を考慮すると自ずと車にならざるを得ない事情もある。

 実は、国際線ターミナルの駐車場が意外と空いていることを私は過去の経験から知っている。駐車場の予約は不要。使用料はそれなりにかかるが、便利であること、この上ない。

 当日は7F以降はスカスカの状態であった。

 駐車場から搭乗カウンターまでは近い。また、搭乗時間まで暇をつぶすための飲食施設も十分に用意されている。これには成田空港は全く太刀打ちできていない。

 空港の中は”広大”そのもの。使い出も良い。キッズエリアまで用意されている。

 

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 再度、強調しておく。

 羽田から、ハワイ航路が選択できるのだ。

 ハワイアン航空は、当日、日本語を話すCAが2名いらっしゃった。機内アナウンスも、英語と日本語。以前、ドイツに渡航した際、利用したエア・フランスは全て英語だった。

 日本語で案内される安心感は絶対的だ。

 

 この事実・状況で、一体誰が「成田空港」を使うと言うのだ?

 

 おそらく、2020年の東京オリンピック羽田空港が外国からの玄関口となる。ならざるを得ない。

 政府は、成田から東京まで一体どれだけ時間がかかると思っているのか。

(政府要人は、移動に送迎車を使うので成田EXPRESSがどんだけ時間を食い、乗りごごちが悪いか知らない)

 

 やはり、「成田空港」に未来はない。残念ながら…

 

それでも労働組合があったほうが良い理由

 質問です。

 あなたの会社に労働組合はありますか?

 そうではない場合、あなたの会社に労使委員会はありますか?

 そうではない場合、あなたの会社に社員会/従業員会はありますか?

 質問の意味が理解できない人、あなたの会社の従業員を代表するのは誰だか知ってますか?

 あなたの会社に労働協約は存在しますか?

 あなたは、入社時、労働契約書に押印しているはずですが、その際、就業規則をちゃんと読んでいますか?(”就業規則を遵守します”との契約書に押印している)

 

 以上の質問に”YES”と答えられなかった人、「高プロ」が導入されるとあなたを守ってくれる第3者、組織はありません。ヤバイです。

 あなたは、経営者に搾取されやすい環境にいると言える。

 逆に言うと、「高プロ」が導入されても、上記の組織が存在・機能していれば、365日働かせ放題の制度が会社に導入されることはまず無い。

 理由は、組合が協定書に押印しないから。これは従業員会も然り。

 労働組合の中には、一部「御用組合」などと揶揄される組織もあるようだが、そうでなければ常識的に考えて労働組合が何の前提条件・制約(性悪説に基づく)を設けず、この法案に従った就業規則を受け入れることは、まずあり得ない。

 この国には、所謂「サービス残業」という苦役・美德が蔓延している。例え経営者がそれを推奨していなくとも、現場ではそれが横行している。

 その悪しき慣行を打ち壊すために日々活動する労働組合が、こんな筋の悪い制度を導入する動機はそもそも皆無。

 誰の得にもならない。もちろん、経営者側にもだ。

 良心を有する真っ当な経営者は、こんな制度を必要としない。

 これを活用するのは、「名ばかり店長」や「ワンオペ」、「優秀な社員以外いらないチーム作り」を社員に強いる独善的企業経営者だ。

 労使の合意があれば、現制度の中でもスーパー裁量労働は可能だ。では何故、法改正してまで?

 「高プロ」を導入したい企業の狙いは一つ。

 時間外労働の深夜割増、休日労働割増を削ることだ。

 

 なんてセコイ。

 

 こんなもん、最重要法案として取り扱う内閣のアホさについてはもう言及しない。

 因みに、経団連のジジイ達は自分の会社で労働者搾取をしたいから、この法案を念願しているのでは無い。

 経団連の理事を排出するような企業には、既に歴史と伝統を持つ立派な労働組合が存在する。

 一方、経団連会長を輩出する企業ともなると、そこの労働組合は労働界での指標ともなるべき行動・運動が求められる。

 「高プロ」なんぞ、"そのまま" 受け入れるわけがないし、そもそも、経営者団体のトップを出すような企業は、就業規則・労働条件も先進的だ(給与が高いことを意味しているのではない)。

 こんな出来損ないの制度は不要。

 では一体誰のための制度なのか?

 「高プロ」のターゲットは、巨大企業ではない。大・中規模の企業だ。

 労働組合が未組織であるところの。

 社員・労働者の代表を明確に示せない企業においては、この制度は殺人的な労働環境を生み出し得る。別に経営者がそこまで確信犯でなくても。

 サビ残はもとより、退職すら許されないブラック会社の話など、いまの日本ではいくらでも聞くことができるご時世だ。

 「御用」であれば論外であるが、やはり労働組合はあった方が良い。

 何故なら、戦後作られた労働3法は、労働組合の組織化が前提であるからだ。

 労働基準法を読むと「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし〜」との表現が頻繁に出てくる。

 これは労働法が、労使の価値観のバランスを取ることを期待して作られていることを示している。

 若い世代は、労働組合に拒否感があるかもしれない。

 それは、それで理解できる。

 しかし、今般、政府があのような支離滅裂な説明の元、凄まじい労働強化につながり得る出来損ない法案を強要してくるのであれば、現行社会においてそれに対抗できる最後の砦は労働組合だ。

 今一度、その存在価値、理由を皆で考えて見るべき時がきてしまった。

 

 現政権を支持するのは結構。勝手だ。

 しかし、自分の身は自分で守る術を知らないと後悔することになる。

 何故、労働組合が政治に首を突っ込むのか、連合の存在理由は何か、旧民主党の支持組織と活動限界の関連とはなんであったのか等、今一度考えて見る必要がある。

 働く者にとって、思考停止が許されない事態が迫っている。

 

 しかし、だ。 

 2017年度中小企業白書によると国内企業数はおよそ382万社。その中で労働組合としてカウントされているものは24,465組合(厚生労働省調べ)。組合員数にして998万人。

 設立割合を企業数から単純計算すると0.6%。

 ほとんどの会社に労働組合は存在しない。

 

 最後に、労働基準法の冒頭を引用する。

 

第一章 総則

(労働条件の原則)
第一条 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
○2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

 

 法律は最低を定めている。

 では、「あるべき水準」は?

 それを作るのは私たち自身だ。

 傍観が何かを創造することはあり得ない。

 デモを揶揄するものが実は最も愚かなのだ。

 今、できることをやるべきなのだ。 

 

※(補足)

 使用者は就業規則改定にあたり、その内容について労働組合、従業員会と協定書を締結する。その合意なく、一方的に就業規則改定を行うことは事実上不可能である(労使紛争が起きる)。新たな勤務制度を導入する際は、協定書にその対象者を明記する必要がある(ex.職種・職位・担当業務・所属等)。

JR東日本の社長に告ぐ

 トヨタ自動車の18年度決算は、史上最高益となるらしい。

 利益額は2兆円を遥かに超えるらしく、誠に素晴らしいことである。

 現在の社長は、豊田創業家の出身であるが単なる七光り、御曹司、バカ息子ではなく、極めて優秀な経営者であることが改めて証明された。

 また、この社長、報道関係への露出も多く、その人間性まで世の人の知るところとなっている。

 この方が、経営者であり、もう一方でレーサーであること、車をこよなく愛するおっさんであることは有名だ。

 結構、気さくに物事を表現される方で、「新型プリウスはカッコ悪い」と言ってマスコミ関係者を驚かせた。

 彼が言いたかったのは「こんなカッコ悪い車よく買うよ」ではなく、「私は嫌だけど、うちの若いデザイナーがこれが良い、というから認めたんだ。いまのトヨタはそういう(良い)会社になった」ということらしい。

 プリウスのUSAでの不良・欠陥問題、公聴会での弁明、中国での反日運動の際の涙の記者会見、副社長時代のF1撤退会見での号泣など、この方の人間性に見入った人は結構いると想像する。

 もちろん私もその一人であり、その際トヨタの社員の人達は本当に恵まれている(羨ましい)と思ったものだ。

 何故なら、こんなにも車を愛している人が社長なのだから。

 社長が自分の会社を大切にするのは当然として、自社の製品を愛でる、業界全体の発展を展望する、製品を通じて社会の発展を希求するという思考・姿勢は、ひいてはより良い製品・サービスを世の中に問うていくという経営方針につながる。

 その点で、会社の経営者が自らの製品を評価する、という行為は極めて重要な振る舞いであると私は思っている。

 かつて、日産やマツダが外国資本を受け入れる際、関係者は「外国人経営者に我が社の文化が分かるのか」と懸念したという。現実的には、希少車種であるGT-RRX-8の製造中止が噂されたりした。

 しかし、外国人の新社長はGT-RRX-8をやめろとは言わなかったらしい。

 逆に「これは良い」と思ったようだ。

 カルロス・ゴーンはサーキットでGT-Rのハンドルを自ら握ったそうだ。予定の時間を過ぎても車を降りようとしなかったため、関係者が焦ったという話を聞いたことがある。

 かくして、この両車は生き残った。

 社長の判断は「我が社を代表するに相応しい。これは採算の問題では無い」というものだった。

 もし、カルロス・ゴーンが書類だけでGT-Rを評価していたら、どういうことになっていただろうか。あるいは違った結論になったかもしれない。

 こういうところが、彼らが優れた経営者と評価される所以であり、また、そういう行動特性を持つからこそ、業界を代表するポジションを維持できているのだと想像する。

 優れた経営者は自社製品・サービスを自ら評価する…

 経営の鉄則ではないだろうか。

 

 さて、JR東日本の社長は毎日どうやって会社まで通勤しているのだろうか?

 何線を利用しているのか。山手?中央線?聞いて見たい。

 しかし、これは愚問である。

 何故なら、彼は、社用車で出勤しているので、自社の製品=電車は使わない。

 東海道線を使ったことがなければ、埼京線もどこからどこまでを走っているのか知らないだろう。

 例えば(JRではないが)、副都心線東急東横線がつながったことが、横浜・埼玉の人たちにとってどのようなインパクトを与えたかは、実際に乗って見ないと分からない。

 JR東日本の社長が電車に乗って横浜から川越まで行くわけが無いので、彼にはその意味(利便性・有効性)が一生理解できない。

 新横浜から新幹線を利用するにあたっては、重いカバンを持ってわざわざ東神奈川で京浜東北線から横浜線に乗り換えねばならない苦痛を想像できない。

 埼京線で毎日痴漢にあっている女性達の苦難は知らない。

 横浜駅で人に突き飛ばされてホームから線路に転落することもない。

 川崎駅で車イスに乗った方が、東海道線から南武線に乗り換える苦労を彼は知らない。

 山手線の車両に監視カメラを何台設置するかなど、どうでも良い問題で部下に任せておけばいい。彼は痴漢されることもなければ、混雑の中、他人から暴力を振るわれる心配はない。

 隣に立つおっさんの体臭が気になるとか、顔の近くでガムをクチャクチャされることもない。気持ちの悪い人から痴漢扱いされることもない。

 JRの社長は、一度、武蔵小杉から西大井まで(もっとも混雑する路線の一つ)電車で移動してみるべきだ。

 さすれば、自分の会社のサービスがいかに下劣・最低・最悪であるかがわかるはずだ。このまま放置できないはずだ。あれは人間の乗るものではない。

 JRが例えばホームドア設置に今ひとつ熱心に見えない、緊急性を高く持っていると思えないのも経営者の責任であり思考の問題だ。

 社長は、こんなんで良いんですか?

 あれは人が乗るものですか?

 家畜列車みたいですけど…

 

 「経営者は自社製品・サービスを自ら評価すべきである」

 JR東日本の社長、一度、自分の会社の電車に乗ってみろよ…

 

 

 

 

 

しまなみ海道へようこそ

 

mediplus-lab.jp

 先日、ふと見かけた記事。

 女性にとっての住みやすい都市は愛媛県であるとのこと。愛媛県は昨年に続けて連覇だと。

 その主な理由は、時間/支出のストレスの少なさ、職場環境の良さ、子供の育てやすさ、が挙げられている。

 この後には、静岡、佐賀、島根、長崎と、主に西日本の県が 続く。

 私の住む神奈川県は、47都道府県中、41位。東京は24位と人口集中地区のわりには検討している。

 この手の「住みやすさ」を問うアンケートとなると、やはり地方に軍配があがるようだ。

 利便性とは相反する意味での「時間的ストレスの少なさ」に正直羨ましいと思うところはある。

 しかし、都会の喧騒に生きるものにとっては無い物ねだりだ。一方で、スピーディに欲しいものを手に入れているのだから。

 別の住みやすさの類の調査では、富山、福井、長野あたりの県名も聞いたりする。

 近年、関東地区への人口集中はさらに加速しているようだが、仕事・進学という要素を除くと人の生き方選択は大きく変わるのかもしれない。

 どの地域も「住めば都」。良いところは随所にあると信ずる。それにしても、愛媛が良いところであることは間違いない。知っている。

 

 さて、「四国で一番大きい都市」をご存知だろうか?

 私は恥ずかしながら、つい最近まで「高松市」だと思っていた。根拠はない。何となくそう思っていた。しかし、以下の都市人口を見て欲しい。

・高松:429,242人

・丸亀:113,564人

・松山:515,882人

今治:163,481人

・高知:334,049人

・徳島:225,008人 

総務省統計局調べ、H28年) 

 

 正解は、松山市愛媛県の県庁所在地だ。今治市も16万人都市。

 県単位で見てみると、

・徳島:75万人

・香川:98万人

・愛媛:138万人

・高知:72万人

(H28年)

 となっており、ダントツに愛媛県の人口が多い。正直、関東にいるとピンとこないのであるが、愛媛県松山市はかなりの大都市なのだ。

 松山は、昨年4月に旅行した。妻に「しまなみ海道に行って見たい」と言われたのがきっかけだ。

 1泊2日の短い旅であったが、愛媛の素晴らしさを堪能した。

 その際巡った名所・スポットをいくつか紹介したい。

 

 ベタで有るが、愛媛県名物といえば、みかん、ポンジュースが思い浮かぶ。

 関東では、みかんは静岡のイメージが強いかもしれないが、西日本の人にとっては、紀州と愛媛みかんが俄然馴染みが深い。伊予柑も超有名だ。

 やはり、愛媛=柑橘類、オレンジ色、と想起してしまう。

 松山空港で水道の蛇口をひねるとポンジュースが出てくる、との都市伝説があるが、これは月に一度であるが本当に出るらしい。

  空港に降り立つとすぐにあちこちに目につくのがこのゆるキャラ

     ↓

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  名を「みきゃん」という。これを模したグッズは、松山市の至る所で見かける。

 ちなみに、土産物屋さんに行くと「ダークみきゃん」という悪者版もおいている。

 愛媛に数日間滞在すると、みかんとこのキャラにはすっかり慣れてしまい、帰る頃には大好きになっていること間違いない。

 気のせいかもしれないが、松山の市街地にいるとほのかな柑橘系の香りがずっとしているような気分になる。

   当たり前であるが、この地で食するみかんはメッチャ美味しい。

 

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 私が訪れたのは2017年4月であるが、この日はたまたま「お城祭り」の日であった(毎年、4月初旬に行われるらしい)。

 みきゃんを撮った後、武者行列を見ることができた。

 このお殿様、地元では「よしあきくん」と呼ばれている。初代藩主、加藤嘉明(よしあきら)のことであろう。

 

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 愛媛県の名所といえば、やはり国宝「伊予松山城」。

 資料によると、1603年頃には「よしあきくん」が伊予松前から移り住んでいたらしいが、城全体が完成したのは1627年であり、26年間に及ぶ難工事であったと言われる。

 松山城の特徴は天守閣に並ぶ3つの櫓。

 このような造り・外観は、相当珍しいのではないか。他にも、このような造りの城ってあるのだろうか。

 また、松山城は相当な高台に作られている。

 そのため城は、松山市街の大概の所からその優雅な姿が見えると思う。

 

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 複雑に入り組んだ城内。まるで迷路。姫路城、和歌山城と並び、三平山城と言われる

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 松山城内の桜。この数日後、満開になったとのこと。

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 天守閣から見た松山市街。瀬戸内海まで見渡せる

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 道後温泉は、3000年の歴史があると言われている。大国主命聖徳太子山部赤人などが来訪したと伝えられる。

 道後温泉については、夏目漱石が友人に宛てた手紙での紹介文が全てを言い表している。

 「よほど立派なる建物にて、八銭出すと3階に上がりお茶を飲み菓子を食い、湯に入れば頭まで石鹸で洗ってくれる始末で随分結構」

 3階には、漱石が滞在したと伝えられる「坊ちゃんの間」がある(見学は有料)。

 

 道後温泉。超有名だけど、要するにお風呂屋さんなんだよね…。

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 松山市路面電車が走っていることでも知られる。

 今、路面電車はそのスマートさから見直される機運にある。

 街中では、絶えず電車のベル、走る物音が聞こえている。

 路面電車が走る街には、ノスタルジックな面持ちがある。それが風情で良い。

 

 

 道後温泉駅に停留している「坊っちゃん列車」。毎日、特定の時間に運行している(頻繁には走っていない)

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市街地を走る路面電車の中。ほぼ定刻通りに来る。とても便利

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おしゃれな外装の道後温泉駅

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 そして、四国随一の巨大建造物。西瀬戸自動車道。通称、「瀬戸内しまなみ海道」。

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 「本州四国連絡道路のうち、尾道今治を結ぶルートの通称。自動車道に歩行者・自転車専用道路を併設、因島生口島大三島、周坊大島を経由する。全長59.4Km」…広辞苑第7版

 この説明の誤りで最近話題になった。正しくは、

「大島、伯方島大三島生口島因島向島」だ。

 景色がとにかく素晴らしい。まさに絶景である。

 地元のお店では、瀬戸内海の海の幸が堪能できる。

 ここで食を堪能するには日帰りでは短い。出来れば島内に宿泊したい。

 

 展望台から見たしまなみ海道。とにかく美しい。ため息が溢れる

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 最後に松山最強のB級グルメ

 「三津浜焼き」

 広島焼きでもなければ、モダン焼きでもない。お好み焼きとも異なり、オムそばではない。

 松山に行った際は是非味わってみて欲しい。

 ”美味しい!”

 私たちは、「しまなみ海道」からの帰路、三津浜港まで足を伸ばし地元で有名なお店でこれを食した。

 

三津浜焼き推進プロジェクト

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松山市HPより

 

 松山・今治旅行のきっかけは、妻がTVドラマで「しまなみ海道」を見たこと。

 今朝、そのドラマに出ていた二人が結婚すると話題になっていた。

 なるほど。

 彼らの縁もこれのお陰か。

 

 ようこそ・・・「しまなみ海道」へ。

 

 

 

Bye BOOKOFF

 ブックオフが赤字との記事を見た。

 

www.fukeiki.com

 

 以前も書いたが私は中古本を探すのが好きで、ブックオフも以前は掘りだものを探しによく顔を出していた。

 しかし、最近は「なんだかなぁ」と感じることがしばしばだ。

 

1.陳列されている本の入れ替わりが少ない。どう見ても売れない本が結構な値段でいつまでも本棚の同じ場所にある。見ていてつまらない。

2.同じ本が別々の値段で売られていることが珍しくない(定価1800円の本が異なる場所の陳列棚で800円と108円で売られている)。値段付けがいい加減。

3.手にとって中を開いて見たら、赤線だらけでとても見るに堪えない汚い本。どう考えても、売り物とは言えないシロモノに当たってしまう。

4.10年以上前の大型本が数千円で売られている。中身は全く理解できない写真集。こんなもん誰が買うの?(人の勝手だ)

5.相変わらず ”せどり” がたむろしていて、ピコピコとうっとおしい。本屋では本を見ろ。

6.綺麗に整理されているのは漫画。しかし、立ち読み野郎が密集しており近づく気持ちにならない。

7.異臭を放つ人がウロウロしている。

 

 と、不満を並べて見たが、どうでもいいと言えばどうでもいいし「安いから文句言うな」言われてしまえば、確かにその通りだ。

 だから、置いてある本が気に食わなければ、行かなければいい話であり、ゆえに行かない人が増えてしまい、結果、ブックオフは先の記事のように赤字経営なのではないだろうか。

 しかし、市場の変化は理解できるにしても、上に書いた2と3については、本来、商品を丁重に扱っていれば本屋としてはあり得ないこと。

 バイト中心のスタッフ構成が原因(荒い仕事ぶり)なのか、従来からその程度の品質であったのか、何れにせよ本業の品質が低下している証左であり、経営者は由々しき事態と考えるべきではないだろうか。

 私は、気に入って買った本に赤ペンを入れること自体が理解できないし、ましてや薄汚くなってしまった本を他人に読ませようとは夢にも考えない(線を入れた意図を他人が察すること自体が嫌)。

 さらには、そんなお下劣な本を買い取り、また売りつける業者がいることが信じられない。腐った魚を売っている魚屋みたいなもの。

 やはりブックオフのビジネスモデルは終焉を迎えているのではないだろうか。

 ヤフオクやメルカリの台頭は止めを刺すかもしれない。

 このまま手を打たねば、淘汰されることもまもなく…。

 Bye Bye.

 ”せどり” とともに消えてくれ。

 私は寂しくない。

 

金さんか銀さんか…

 先日電車の中で、隣のリーマンがしている腕時計が目に止まった。

 トラディショナルなシルバーのステンレスの腕時計。

 うん?…これって、ひょっとして…

 失礼ながら、文字盤のエンブレムを確認する。

 ”GS” と刻んである。

 おお、GRAND SEIKOだ。若いのに渋い趣味だなぁ。

 今の若い方々は、スマホで正確無比な時間が把握できるため腕時計をしない人も多いと聞く。

 お隣にいた若いお兄さんが、ロレックスではなく、SEIKOの高級時計をされているのをみて意外であったのと、やはり時代は変わっても海外有名ブランドではなく、この手の国産モノを支持する男たちが存在することを改めて認識し、なんだか少し嬉しくなった。

 私は腕時計が好きだ。

 

  別の日に、今度はCASIOの腕時計をしているお兄さん(恐らく学生さん)を見た。

 何故、いきなりCASIOと限定できるのかと言うと、見てすぐブランドが判別できるから。それは、製品の存在感としてすごいことでもあるのだが。

 G-SHOCKだ。確かに誰にでも分かる。

 色は黒。ベルトを含めて全部黒。初代型のデザインだった。

 初代型には、なんとも言えないクラシックな良さがある。デジタル式なのでデザイン的には新しいはずなのに、何故かこの腕時計はデジタル式の系譜からするとクラシックだ。

 機械的デザインを感じさせるのに嫌味がない。

 子供っぽい、オモチャっぽいが、親しみが湧く。

 小さい頃遊んでいた玩具の延長線上にあるように感じる。

 いかにもメカニカルでありエレガントではない。でもそこが良い。

 GRAND SEIKOの反対側に位置するデザインだ。私はどちらも好きだ。

 

 先日、久しぶりに腕時計を買った。

 ヨドバシからDMが送られてきた際、一目見て購入を決めた。

 G-SHOCKの35周年記念モデルとのこと。デザインは初代を踏襲している。

 素材は全身ステンレス。

 ラインナップは2種類。ステンレスではあるが、メッキを施してあるモデルがある。

 ユーザーはこの2種を金さん、銀さんと呼ぶらしい。

 この金さんの方、とても目立つ。全身金メッキだからだ。

 稀少性もあり存在感からも、悪くはない。

 しかし、写真で見ただけで「ケバイ」。

 この金メッキ、特殊な製法で吹き付けているらしく簡単には禿げないらしい。実物はもっと鮮やかなのか?

 欲しいとは思ったが、正直身につけるのが恥ずかしい。これ、G-SHOCKを知らない人が見たら(そんな人がいるのか分からないが)、「ハデ〜、成金趣味〜」とならないだろうか。

 ロレックスやカルティエ以外に、果たして金色の腕時計は許されるのだろうか…

 

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 私は銀さんを購入した。

 後日、横浜のヨドバシに行き、ベルトを調整していただいた。調整は女性の店員さんがやってくれたのだが、その方に金さんについて聞いて見た。

 「GMW−B5000TFGってどうですか?」

 「日常で使うのなら、お客様のシルバーの方が圧倒的にいいですよ」

 「そう思ったんですが金も気になって」

 「あれは展示用、観賞用に買われるのではないですか。使うには少し…ね」

  店員のお姉さんも私と同じ感想であった。いや、卑下しているわけではない。

 使うステージを選びすぎるデザインではないか、と感じているだけだ。

 正直言って、今でも購入できるのであれば欲しい。

 しかし、金は限定モデルのようだ。金さんは裏版に「35th」も文字が刻まれているらしい。

 これは銀さんにはない。

 いずれ、銀さんは継続生産されるとユーザーたちは見ている。

 私は、金さんの実物を見て見たい。

 

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小さいことの価値

 もう随分前のことになるが、ダイムラーベンツが新型の小型車を発表した際に一部のマニア、評論家から「小さいベンツはベンツではない」との評が囁かれた。

 確かにダイムラーの小型車開発、ダウンサイジングは当時の市場に驚きをもって受け止められた。

 ベンツとはショーファードリブン、運転手付きのステータス・カー、あるいはマフィア御用達のお下劣運転、品格なき高級車、とのイメージが当時の日本にはあった。

 昔からヤナセが右ハンドルのものを販売していたにもかかわらず、わざわざ左ハンドルを取り寄せてまで乗っているオーナーが多かったのも事実。

 皆、相当な見栄っ張りであった(僻んでませんから…)。

 そのような方々は、ベンツと言えば ”S” クラスのことを指すのであり、でかい=立派、大排気量=豪華、燃費悪い=贅沢の3点セットは当然の価値観、オーナーの誇りであった。

 よって、小型のベンツというのはこれまでの市場、マニア、ファンの常識を覆すものであり、価値観の破壊、大いなるパラダイムシフトであった。

 当時のVW Golfは、まだ”高級車”ではなかった。高級車のイメージはアウディが引っ張っていた(多分にマーケティングによるものであったが)。

 ベンツが発売した小型車は、190Eと呼ばれた。

 このベンツ初の小型車は、排気量2.0ℓでボディサイズも極めてコンパクトに作られており、所謂5ナンバーサイズに納まっていた。

 見た目はブルーバード/コロナよりは大きいが、クラウンよりは明らかに小さい。カムリよりやや小降りに見えた。

 「小さいベンツはベンツではない」との批評に対し、自動車評論家の徳大寺有恒氏はこう反論した。

 

 「何も知らないくせに偉そうなことを言わないで頂きたい」

 

 徳大寺氏は、実車に試乗した上でこのような趣旨の評論をした。

 「これはまぎれもなくメルセデスベンツである。ベンツの素晴らしさの全てを包含している。小型であるがベンツである」と。

 私の友人(Filio)は、中古のベンツに乗っていたことがあったが、彼はこう言っていた。

 「ゆずさん、ベンツの良さって10m走ってみたら実感できますよ。走っている感覚が他の車と全く違うんです」

 ダイムラーは小型車に限らず、自社の車の走りの部分に関しては、全くコストを惜しんでいなかったと思われる。

 そのような開発姿勢・ポリシーが徳大寺氏に「これは間違いなくベンツである」と言わしめさせたのであろう。

 190Eは、確かに小型であった。しかし、驚くような新技術も盛り込まれていた。

 その代表としてマルチリンクサスペンションが挙げられる。ダイムラーはこの凝ったサスペンションの開発に約10年を費やしたと言っている。

 またさりげない事であるが、この車、なんとフロントワイパーが1枚である。

 しかし、徳大寺氏曰く「払拭部はフロントガラスの大部分をカバーしている」とのこと。

 実は、このワイパー、アームが伸縮するようになっていた。

 伸び縮みしながら作動するのだ。なんともはや…

 と、言うわけで「小さい」=経済的、ではあるが必ずしも「チープ」とは限らない。

 大は小を兼ねるが「大きいことはいい事だ」が全ての価値観でもない、と私は考える。

 小さくたってチワワは犬だし、2.0ℓV6エンジンであってもフェラーリフェラーリだ。

 2ℓ4気筒、全長4.4mのベンツが存在したって構わないだろう。

 要は、小ささにどのような価値観を込めているかと言う事。設計思想の問題だ。

 戦艦大和と現代の護衛艦金剛(イージス)とでは、目的・役割が自ずと異なるというもの。

 どっちが優れているとも言えないし、比べることは野暮だ。

 

 さて、VWが新型POLOを発表した。

 私の自宅には、VWからPOLOを見に来い、とのDMが連日送られてきている。

 まだ、見ていない。

 スタイルはいいと思う。特にリアビューはGolfより良い!(好みであるが)

 エンジンは999cc、3気筒。ボア・ストロークは74.5×76.4なのでUP!と同じエンジンと思われる。

 これに、ターボ+インタークーラースーパーチャージャーではない)を付加している。

 パワー的には全く問題ないと想像できる(いや、相当パワフルだと思う)。燃費は19.1Km/ℓ(JC08)。これは信用していいと思う。

 ミッションは当然DCT。

 サイズは先代より少々大きくなっているようだ。

 先代は、全長がUP!より45cm程大きかった。現行は、先代+6.5cm(4060mm)。

 このサイズは、3代目Golfとほぼ同じ。だから、決して「小さ過ぎる」訳ではない。

 意外かもしれないが、Golfは2代目までは全長4mを切っていた。当時のフェリー料金では1ランク安価な部類に入っていたのだ。しかし十分に室内は広かった。

 POLOについても室内空間について問題はないと思う。

 些細な事であるが、インパネ内にカーナビ用のスペースが予め確保されていることは安心できる。現行Golfは当初カーナビは外付けしかできなかった。これはダメだ。ダメダメ。最低。

 

 UP!に乗り始めて約6年。

 そろそろ、次の車を考え始めているところだ。

 今、第一候補は、MINI。インプレッサは妻にダメ出しされた。

 Jimnyにも興味がある。

 しかし、新型POLOをみて心が動いた。これも良い。

 Beatleも捨てがたい。

 でも、結局Golfでいいとも思う。

 予算的なこともあるが今後10年乗るのであれば、大したことではない。

 悩む。

 5月連休中に「ヨコハマフリューリングスフェスト」に行こうと考えている(去年も行った)。そこでは、VW POLOの展示も行われるようだ(去年はGolfだった)。

 新型とは初対面となる。 

 

 

 

 

 

趣味の実益

 昨年の11月頃から、平日の寝るまでの少しの時間、朝起きてニュースチェックを終えて家を出るまでのちょっとだけ、休日の昼間の結構な範囲、少しづつプログラミングしていた。

 内容は、いつかこのブログに書いたことのある天文計算プログラムだ。

 当初は、C言語の文法に悩まされた(今も)が、慣れるにつれ何とか自分が思ったようなコードを書く事ができるようになって来た。

 私は職業プログラマーではないし、SEでもない。あくまでも素人が趣味の範囲で楽しみながら書いているコードだ。

 このような作業は、趣味とは言え、やはり何かしらの目的・目標がないと続けられるものでもない。面白いと言えばその通りであるが、そうでもないようなときもある。

 「こんなことがやりたい」「あんな風にしたい」という思いを持ってこそ、コツコツとコードを書けるのであり、Compile & Go!の結果が狙い通りだった時の快感はそれだからこそ得られたものである。

 半年近くも、閑を見つけてはシコシコとキーボード撃ち続けたのだから、やはりどこかで一定の成果は見たいものだ。

 先週末、ついにやりたかったことの一部が実現した。

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 これは全天の恒星図(Star Atlas)だ。

 恒星データは、ピッパルコスのデータを用いている。これに、太陽系9惑星の1年間の軌道を重ねた。正確には8惑星であるが個人的な想いから、PLUTO冥王星)は省略していない。

 時間は、2018年5月1日(22:00)から2019年5月1日までのピッタリ1年間。

 星図の右下には軌道の判例を掲載した。

 太陽の通り道(黄道)は黄色で描写してある。線が重ならず地図上を丁度一周している事が分かると思う。グレーの二線は水星と金星。

 火星は一番分かりやすいよう赤色で塗っている。地図の左側、赤経20Hあたりが開始位置で途中でグルッと1週回転している。これが惑星の”逆行”というもの。”星が惑わす”と例えられる所以である。

 火星の公転周期はざっと地球の2倍程度なので1年間で全天は1周しない。赤経5Hあたりで1年後の5月を迎える。

 木星は少し分かりづらいが、火星軌道の開始位置の右隣にある暗いブルーの線がそれだ。火星ほど大きくは移動しない。2018年は天秤座から蠍座までの4H程度をゆっくりと散歩する。

 これより遠い外惑星はプロットはされているが、この絵からは見えづらい。

 私がやりたかったのは、ある年月日の惑星が全天のどこに位置するか、季節によりどこを移動していくのかを1発で表示することだ。

 「それが何の役にたつのか?」

 一度に多くの惑星の観測をするのには、1年間のいつ頃が適しているかを知ることができる。

 先の星図を見ればわかるように、火星、木星土星、金星等はいつも一緒に手を繋いで軌道上を移動しているのではない。みんなあちこちに散らばって勝手に各々違うスピードで天空を移動している。

 いつ、何時、火星と土星が一度に観測できるかなんて、その手の本を持っていないとわからない。このプログラムを使えば、それをあらかじめ計算できるのだ。

 ということで、素人の趣味でやっているプログラムであるが、同じく趣味の天体観測には有用なものであるのだ。

 実益を備えたプログラムなのだから、これはこれで優秀であり機能的には満足である。

 これは、趣味が実益を生み、それがまた趣味を潤すという珍しく、ありがたい話なのだ。自己満足であるが。

 

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 こんな遊びもできる。

 上の画面は、2018年から今後100年間の太陽系惑星の軌道をプロットしたものだ。

 火星(赤色)の動きが面白い。黄道上を上に下にくるくると回りながら移動している。

 この中の注目は一番下側を移動する青色の惑星。100年間で全天の半分も動かない。これでは本当に移動しているのか、どうか、なかなか観測しずらい。

 これが冥王星だ。

 公転周期は約248年。発見されたのが1930年であるから今年までに88年分、1/3程度の軌道しか移動していない。今後100年間をみても全軌道をトレースできる訳ではないということ。

 冥王星の軌道が他の惑星と比べて黄道面から大きくずれていることに注目したい。この惑星はとても変わった軌道を作る。そもそも軌道傾斜角が大きく、楕円軌道の離心率も他と比べて大きく、相当に極端な扁平円を描く。その軌道一部は、海王星の軌道内に入る場合があるくらいだ。

 彼の異端児ぶりがよく分かる絵だと思う。

 因みに、彼が全天を1週することを肉眼で確認(観測)できる人間はいない。

 こういうシミュレーションをできるのがコンピュータのいいところ。

 

 0〜5H辺りに紫色の線が見える。これは土星だ。

 このプログラムを使えば、紀元前から、現在から数百年後までの惑星軌道を計算できる。暇潰しにもってこいだ。自分が生まれた日の惑星の位置だって分かる。

 因みに、ヒッパルコス星図データは最大12万個程度の恒星位置を持っているので、星図自体はもっと細かく表示させることは可能だ。

 しかし、色々とやってみたがMacの解像度では、3000個程度(6等星ぐらいまでの表示)が丁度良かった。2番目の画像がそれ。これ以上細かくしても何が何だかわからなかった。

 

 最後にもう一枚。

 今年のゴールデンウィーク中の惑星の軌道だ。4月28日〜5月6日までの9日間。

 よ〜く見ると火星がわずかに移動しているのが分かる。射手座と山羊座の間のところにいる。

 明け方4時ごろに南の空にいる。西には大きく木星が同時に見えるはずだ。

 

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 天気が良ければ久しぶりに望遠鏡を向けてみようと思う。

 明け方が気持ちいい季節だ。

 

MacでStella navigatorは走りません…

ボランティアに込めた傲慢

 東京オリンピックのボランティア募集要項(案)が発表された。

tokyo2020.org

 この中の「活動にあたり提供する物品等」の内容がちょっとした話題になっている。

 

  • ・ユニフォーム
  • ・活動中の飲食
  • ・ボランティア活動向けの保険

・東京(会場が所在する都市)までの交通費及び宿泊は自己負担・自己手配となります

 

 上記の通り、「完全無償」だ。

 これに先立つ、募集の前提は下記。

  • 東京2020 大会の大会ボランティアとして、活躍したいという熱意を持っている方
  • オリンピック・パラリンピック競技に関する基本的な知識がある方
  • スポーツボランティア経験をはじめとするボランティア経験がある方
  • 英語やその他言語のスキルを活かしたい方

 求めている高邁な精神と専門スキル、それに対する報酬の関係が著しくアンバランスだ。

 これまで私も仕事を休んで参加し、何らかの貢献を担いたいと考えていたがヤメた。会場までの交通費すら支給されないのでは協力のしようがない。

 これって、山手線沿線に住んでいる人でないと相当な出費になる。宿泊費も出ないのであれば、近隣圏に住んでいる人(私もそう)は通うしかない。あの朝の通勤ラッシュをかいくぐって。

 オリンピックとなれば、外国から見物客がどっと押し寄せ、大会期間中の首都圏交通は従来に輪をかけ、相当な混雑になることだろう。

 そんな中、サラリーマンに混じって東京まで通勤など、とんでもない。間違いなく会場に到着するまでにほとんどの体力を消耗することになる。

 運営者、本気かよ?

 これ、ボランティアに名を借りた「タダ働き」だ。限りなく「搾取」「奴隷」に近い。一体、どんな境遇の人がこれに申し込むのだろうか。

 不思議だ…

 いや、これ(募集)って成り立つのか?

 ロンドンオリンピックでも同様の内容だったらしいが、そもそもロンドンと東京ってインフラ条件を同列に考えていいのか?

 イベントを前に凄まじく興ざめした…

 

 ・・・・・・・・・・

 

 オリンピックまであと2年ほどになったが、それが近づくにつれ、当初とは違い色んな不安を感じるようになった。

 会場施設は間に合うのか?運営は精緻な計画か?警備、セキュリティは大丈夫か?

 何より、首都圏の交通インフラは、このビッグイベントに耐えられるのか?

 鉄道の駅は全くもってバリアフリーではないぞ(逆にバリアだらけだ)。それに山手線と私鉄各線にはホームドアすらついていない駅が山ほど存在する。朝夕は転落の可能性すらあり危険極まりない。

 運営者は、朝夕の大混雑、雑踏の中に「外国人観光客」を放り込んで、無事目的地にたどり着くと考えているのか?あのグチャグチャの行き先標識を外国人が理解できるとでも?

 

 今や、サービス業だけでなく、まるで日本人全員に観光客に対し「O・MO・TE・NA・SHI」をせよと言わんばかりの風潮を感じているが、そんな都合のいいことが実現できるのか?

 私は道に迷っている外国の方を見たら「May I help you?」と言う気はある。しかし、「もてなし」まではしないぞ。そんなの私の知ったことではない。それは宿泊施設、飲食店がやるべきプロの仕事の領域だ。民間人に言われても困る。

 私も外国を旅行した際、現地の人に道を聞いて助かったことはある。だから、その恩返しはする。しかし、余分なサービスまではしない。当たり前だ。親切と義務は違う。

 運営側の態度に、オリンピックを口実に行きすぎた奉仕を国民に強要せんばかりに感じる場面が時々ある。

 今回の募集要項にしても、少々傲慢がすぎるのではないか。どんな過酷な労働条件であっても、国民はありがたく喜んでそれを享受するに違いないと思ってはいないか?

 人を人とも思わないような運営方針には賛同しかねる。

 当たり前だ。オリンピックをありがたく思っている人ばかりで世の中構成されているのではない。

 運営者は今回の件を反省し募集要綱を見直すべきだと思う。

 タダ働きを前提としたイベント運営って異常だ。非常識だ。本来、「無償の労働」はあり得ない。労働価値を否定している。

 もっと自国の国民・市民を大切に想うべきであろう。

 

 もう少し、冷静になってオリンピックを迎えようと思う。

 多くの外国の方が訪れるであろうことから、相応の心の準備はしたい。

 英語も少しは自学自習する。

 困っている人を見かけたら奉仕はしないが、優しくはする。エスコートも。

 別に皆んなに日本を好きなってもらう必要は感じない。

 しかし、少なくとも、不愉快な思いはしてもらいたくない、私はそう考えているだけだ。

  

そして桜

 いつもと趣向を変えてみた。

 今年は、夜桜にしてみた。

 近所の川べりの桜。

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 夕方、5時過ぎから小1時間。

 少食には最近始まった「夜マック」。100円でパテが2倍になる。私はビッグマックだったのでパテが4枚。妻はダブルバーガーだったのでやはりパテが4枚。

 これ、結構食べ応えがある。夜ご飯としてOK。

 

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 桜の頭上にお月様。

 満月にはもう少し。

 夜桜もいいね。

飛梅

 日本ではものの序列、順位付けをする際に、単に「ベスト3」というのではなく「松竹梅」という表現を用いることがある。

 和食の会席料理、コース料理などでよく「松コース7,000円」「竹コース5,000円」「梅コース3,000円」なんて例を見ることがある。

 何で松が他の2つを差し置いて1位なのかは知らない。

 しかし、この3点セットはやはりめでたいものの代表選手であるらしく、正月飾りの門松には全てが含まれている。日本人にとって松竹梅は生活に溶け込んだ身近なアイコンと言える。

 さて、今はまだ冬。桜が開花するまでは1ヵ月ある。一方で、今旬なのが「梅」だ。

 梅はそもそもは中国が原産で奈良時代に日本に運び込まれたとのこと。小学館の辞典によると686〜697年辺りらしい。おそらく遣唐使によるものと推測できるが、この時期に渡航があったとの記録はない。

 事実は不明であるが、藤原京ができた頃から桜と並びこの落葉高木が日本人に深く愛されてきたことは間違いない。「遣唐使なんか意味ない」と言って廃止してしまった菅原道真が梅をこよいなく愛したというのは皮肉。

 愛し愛された梅が時空を超えるなんてロマンだ。

 

 私の近隣の小田原市は梅林でも有名だ。曽我梅林と呼ばれている。

 曽我は「曽我兄弟」が所以らしい。

 今の時期、休日は大変な賑わいになるらしい。なので、昨日(金曜日)妻に誘われ久し振りに行ってきた(30年振り)。西湘バイパスを使えば1時間ほどである。

 旬である。満開状態だった。

 

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↑ これはプライベート梅林

 

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↑ 枝垂れ梅

 

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↑ 丘の上から見た風景。正面に小田原駅が見える。左の遠方には伊豆半島/大島まで見える。天気が良いと真ん前に富士山が望めるはず。

 

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↑ これは、ある方からいただいた「梅枝(うめがえ)」(伐採を疑われないようタグがついている) 

 

 実はこの話には前振りがある。

 先日、妻が以前に漬けていた梅酒が物置から出てきたのだ。妻は事実を全く忘れていたようで、恐らく3年は経っているとのこと。

 これを相伴に預かった。

 素晴らしい香りと味!こんな尊いお酒を飲んだは初めてだった。

 二人で大いに盛り上がったことが今回の梅林行のきっかけとなったのだ。

 

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 かの大陸から渡来した季節の贈り物。

 桜も良いが、良いものは他にもあった…