オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

彼女が逃避行の先に見つけたもの

 菊地直子容疑者が逮捕された。17年間も逃亡していたそうだ。オウムとは関係のない男性と同居していたとのこと。男性からは、何度か結婚を申し込まれていたが、逃亡犯だから結婚できないと断っていたらしい。あの非道なテロ事件を起こしたカルト教団のメンバーであるが、この話を聞いていると一女性としての切なさを感じる。かなり地味な生活をしていたようであるが、ヘルパーの資格を取るなどして、社会の一員として生きようとしていた節も感じる。相当、生活は大変だったんじゃないかと思う。

 今の彼女は、好きな人と慎ましく生きる事、家族を持つ事の尊さが分かるんじゃないか。世の中の人が、毎日をどのような思いで一生懸命に生きているかが、この17年間の生活で実感できたんじゃないかと思う。ひょっとしたら、逃亡の先に彼女は小さな希望と幸せを見ていたのだろうか・・・

 坂本弁護士一家をはじめ、多くの人達に苦痛を与えた大犯罪と逃亡劇であったけれど、その犯人達もやはり人間だった。