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オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

鯨の次の次はタコだと思う

 日本が南氷洋で行っている調査捕鯨が違法であると、オーストラリアが国際司法裁判所に訴えを起こしているそうだ。オーストラリアの現政権(与党)は、環境問題に厳しい立場を取る政党だとは聞いていたが、大いに真面目に日本を責めているようだ。

 ご存知の通り、1970年代から捕鯨は禁止されている。

 日本が行っているのは、「鯨の生態、生息数を調査する為の学術的な調査だ」というのが国際的、IWC的な建前だ。本当の所は、どうだろうか・・・?

 一応、スーパーに行けば、数少ないながらも必ずといって良いほど鯨肉は入手できる。どれほどの鯨の食肉愛好家がいるのかは知らないが、鯨肉が日本において食用として流通していることは事実だ。

 であれば、オーストラリアが主張していることも全てが事実無根、でっち上げ、とも言い難い。こちらの主張できることは、「日本はIWCで認められている範囲で、合法的に捕鯨をしている」ということに尽きる。

 これは、喧嘩にならない・・・はずだった。

 しかし、そもそも「鯨を食べるな」という禁捕鯨国の主張自体、私達には理解できていない。

 私達が ”何” を食べようが、外国からいちゃもんを付けられる謂れは無い。

 USAだって、「かわいいニワトリを食べるな」「おとなしい牛さんを殺すな」「うちの女房に似ている豚をミンチにするな」と言われても困るだろう。

 オバマ・ファミリーが何時、何処でザリガニを食べようが、プーチン氏が例えワニを食べようが、オーランドがカタツムリを食べようが、それを野蛮だとか、ザリガニが可哀想とか、カタツムリの未亡人を大量生産する気か、とか言う人は恐らくいないと思う。

 日本にはそもそも肉を食べる習慣はなかった。

 豚、牛を食べるようになったのは、明治以降だと聞く。イノシシは食べていたらしいが。

 それまで、日本人が口にした肉は鯨ぐらいで、それも海に近い地域に住む人限定だったと思う。

 古来、日本人にとって鯨を食することは、ヨーロッパの人にとっての牛・豚と同様、永い歴史のある営みであり、大げさに言えば日本人とって食文化の一部だと言える。それを、外国から一方的に「食べるな」と言われるのはやはり心外である。

 それならば、猿の脳みそを食べる、犬を食べる、蟻を食べるのも、”野蛮”、”残酷”であるかの同様のジャッジをして欲しいものだと思う。

 この問題を日本にとって深刻にした元凶は、”日本による鯨の乱獲” だ。

 鯨を絶滅危惧にまで追い込んだ責任は私達にある。

 鯨の生息数は、今は相当に改善しているらしいが正確な所は私達にはよく分からない。いずれにせよ、鯨を絶滅寸前にまで追い込んだことが、諸外国に格好の口実を与えてしまったのだ。まさに痛恨。

 

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 万一、調査捕鯨に関する裁判に日本が負けるような時には、日本はIWCから脱退すればいいと思う。

 いや、それしか他に選択肢はない。

 捕鯨が出来なくなるのだから、IWCに加盟している理由はない。

 鯨を捕るかどうかは別にして、「お前らの主張はおかしい」という反論、日本のスタンスを明示する意味で、脱退すべきだと思う。

 IWC良識ある加盟国はそれを危惧していると思う。一方で、「日本が国際秩序を無視してまで、個別の価値観をごり押ししてくることはない」と高をくくっているとも思う。

 今の日本に鯨が食せなければ生きていけない人は恐らくいない。

 若い人達は鯨を食べたことがない人の方が多いと想像する。

 鯨が食卓に出なくなっても、現実としては簡単に諦めはつくだろう。

 つまり、国際社会を敵に回してまでの捕鯨は、その正義のあり所は別にして、究極的には断念するという政治判断は ”あり” だと思う。忌々しい感情を別にすれば。

 しかし、だ。

 ここで ”退く” べきでは無い理由も存在する。

 今や、日本人に限らず「グリーンピース」を ”地球環境を守る為の少々過激な環境保護団体” と定義している人はいないと思う。

 あの人達の目的は恐らく ”鯨” の保護ではない。

 既に、日本の捕鯨断念を見越して、彼らと、その同様の思想・思惑を持つ団体(国も含む)は、次のターゲットを ”マグロ” に設定している。

 マグロが絶滅危惧の入口にいるのは現実問題として否定できないことから、鯨の時と全く同じストーリーで今後数年間、日本と訳の分からん国々との間で同様の論争が繰り広げられる可能性がある。

 

 不毛だ。

 もう一度言うが、どこで誰が何を食べようが「勝手」だ。

 絶滅危惧種でなければ。

 彼らの目的は「種の保存」では恐らく無い。

 今後もこの手のいさかいは続くと思う。私達は予想外に世界から嫌われているのかも知れない。しかし、謂れの無い非難に卑屈になる必要は無いと思う。

 今から、次の次のターゲットを守ることを考えた方が良い。

 恐らく「マグロ」の次は「タコ」だ。

 タコは欧州の人たちはあまり食べないらしい。縁起の悪いものだから、とか。

 ・・・さっぱり分からない。バカじゃないか?

 今からタコの繁殖を国家政策として執り行うべきだろう・・・。バカバカしいが。