オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

自動販売機で「StarTrek」が買える?

  前々回書いた「壊れたSuica」の替わりに新しいものが送られてきた。

 約1週間の修復期間である。

 いや、不便な1週間だった。何より不便だったのは、毎日バス料金を小銭で持ち歩かないといけないこと。

 本当に面倒。Suicaの便利さを痛感した1週間だった。

 さて、新しいSuicaを使って早速、駅の自動販売機で飲み物を買ったのであるが、ここで驚いた。

 これは、・・・

 何・・・?

 

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 知らない間に、自動販売機が進化していた。

 商品ディスプレイの部分が液晶画面になっているのだ。

 上記の写真では分かり辛いと思うが、表示されているのは実物(サンプル)の飲料水ボトルではなく、液晶表示だ。

 そして、この画面、固定ではなく、表示内容が刻一刻と変化するのだ。こりゃぁ、驚いた。こんな風になっているとは全く知らなかった・・・。

 Suica最強、Japan の自動販売機最強。

 これ、外国の人が見たら、絶対驚くと思う。「WAoo、Miracle〜!」

 

 驚きの2つ目。

 画面の内容が変化すると言ったが、私はこの時、「StarTrek Into Darkness」の予告映像を販売機の画面で見た。

 何と、自動販売機で「StarTrek」を売る時代になったのだ。

 恐らく、Mr.スポックもここまでの地球文明の進化を予測してはいなかったことと思う。Karkに「船長、これは脅威です」とか恐らく言っていると思う。

 しかし、このプロモーション、いかにも日本らしい。自動販売機が、中の小銭目当てに破壊される心配のない極めて治安の良い国でなければ、このような方法論は現実とはならない。ここに、さりげなく日本の風土と技術双方のミラクルを感じる。

 すごい国に生まれたもんだ、と思った。

 

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 「StarTrek Into Darkness」は、StarTrekで12作目の映画作品になると思うが、この1ヵ月程かなりの頻度で広告を目にする。

 電車の吊り広告、雑誌の特集、TV CM、そして自動販売機を利用したプロモーションと。何でいきなり、こんなに大々的にプロモートし始めたのだろう?

 StarTrekは、前作で全く新しい俳優、制作スタッフ陣による作品に進化(変化?)した。前作を見ておかないと、”初めて” の人は物語のスジが訳分からんと思う。

 この変な宇宙船は何?

 この人、耳が尖ってる・・・

 一体、誰と闘っているの?等々

 どうせ、大々的なPRをするのであれば、「今」じゃなくて「前回!」でしょ。

 

 しかし、またこれからも新しい解釈でStarTrekが見られることは大変な喜びだ。

 古き良き時代のイメージは大切にしたいが、でも、若い人達が作ったStarTrekは、ダイナミックで若々しくて、ハチャメチャで、派手で、とてもエキサイティングだ。

 私は前回の新作(11作目)もとてもいいと思う。

 皆、良いがスポックがとてもいい。レナード・ニモイの作り上げたスポックのイメージをものの見事に再生してくれている。

 一方、新作は、OLDファンにとっては、正直つらい所もある。

 スポックとウフーラの絡みは、TOS世代にとっては違和感たっぷり・・・

 カエルのJumpを早回ししたようなワープ描写は、恐らく歴代最悪の出来・・・

 チェコフがバカっぽい、マッコイにも少し違和感が・・・

 エンタープライズが筋肉質になっている、これは少し違う。彼女はもっとスレンダーだ・・・、等々

 

 

 今のハリウッドの人達は、StarTrekを ”リアル” で見たことの無い世代に変わってしまっている。しかし、「StarTrekを作ろう」という意思は世代を超えて、しっかりと引き継がれている。

  そう、時代毎のStarTrekがあっても良い。

 StarTrekに出てくるセリフで好きなもの

 「私達は、人類は、経済的課題の解決に成功したのです(もう、だれも飢えるものはいない)。次は宇宙です・・・」

 「お前達(人類)が宇宙に出てくるには早過ぎる」

 

 ご存知のようにStarTrekのテーマは深淵で広い。しかし、普遍的なものだ。そして、彼らはどの時代にあっても、それらを正面から捉えるエンターテイメント作品を必ず作る。

 私が尊敬するUSAのTV作品は、「StarTrek」と「ER」。

 高邁な精神性がなければこのようなTV作品は生まれない(映画ではなく、TV作品であることが凄い!)。

 USAは、これからも、ずっと世代を超えてStarTrekを作り続けるのだろう。

 すばらしいスピリットだ。

 

 Space... Final Frontier...(宇宙、それは人類にとって最後の開拓地である)