オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

VW UP!の悪いところ10個

 表題のような関心が未だに存在するのかは知らないが、当ブログへのアクセスが一番多いのがUP!に関する話題であるようなので、ここで纏めておく。

 これまで何度か触れているように、私はUP!を気に入っているのであるが、購入を検討している方にとっては、色々と気になる部分があって当たり前だと思う。

 私の雑感が、何らかの参考になれば幸いだ。

 

 雑誌に書かれている記事の中のネガティブ要素は当たっている。ポジティブ要素の1.5倍くらいの感触を覚悟した方が良いと思う。例えば・・・

 

1.「狭い」

 うん、狭いよ。大人4人でいつも乗るのは無理ではないが、窮屈だ。これは我家のBOYがいつも言っている。

 若者4人乗るのはキツいって。

 でも、横幅は決して狭くない。

 天井も高い。

 サイズの割に「狭さ」を感じさせないのがキャビンデザインの特質だ。

 しかし、絶対スペースでカローラの方が優れているのは間違いない。

 そもそも、感覚として車に広々感を求めるのなら止めておいた方が良い。

 そんな人には、クラウンを勧める。

 

2.「荷物が積めない」

 ゴルフバッグは2つが限界じゃないか?

 この車で、4人でゴルフは不可能。上司の送り迎えは別の人に頼んだ方が良い。

 この車は基本的には2人乗りだ。

 だいたい、ゴルフが好きな人が買う車じゃない。ゴルフが好きならGOLFにしなさい。あれだと、バッグは4つ乗せておつりがくる。

 

3.「パワーがない」

 当たり前でしょ。

 1ℓだよ。

 「坂道が苦手?」

 当たり前。

 国産の軽自動車だって箱根ターンパイク登るの必死でしょ?

 この車で大人4人で箱根に行くのが間違い。繰り返し言います。この車は「大人2人乗り」です。

 これは純粋なエンジニアリングの問題です。

 この部分を購入のネガティブ要因として指摘する人は技術的常識が無い人です。

 幼稚園児に大人をおんぶすることはできません。

 

4.「ASGがBoo〜」

 一言もありません。

 マニュアル操作が楽しいとか、アクセルワークでクラッチミートを調整するとか、あり得ません。

 日常的にそんなことやって嬉しい庶民が何処にいる?

 面倒なだけ。

 これには、日本の自動車評論家の悪しき習慣が正確な評論の妨げをしている。

 彼らは、メーカーに不都合なこと、楯つくことは書かない・・・、という習慣を持っている。

 「悪いものは悪い!」と、もっとはっきりと主張すべきだ。

 消費者にとってのメリット、デメリットを明確にするのが彼らの仕事なのだから。

 私もこのミッションはダメだと思う。日本人にとっては受け入れられない。

 他の車のミッションが良いだけに、比較の対象になり得ない。マニアックな評価しかできない。

 ただし、これが非実用的な訳ではない。

 現に、私の彼女は「違和感だらけ〜」と言いながら毎日不便なく運転している。

 事実上のマニュアルミッションの運転を毎日何でもなくこなしている。

 

5.「内装が貧相」

 言うまでもありません。

 これが気になる人は同じ値段の軽自動車を買いなさい。

 車にリビングルームを求めるのであれば、この車のカタログを見ること自体が間違い。

 ショールームで実物を見れば分かる。見た通りの工業製品であり、これにエレガントを感じる人は病院に行った方がいい。どうかしてる。

 ただし、昔のBeatleや初代GOLFを知っている人は、VWの割り切りを知っているので驚かない。

 これをPoorだと感じる人がいるのは当たり前で、これを「OK」というのは「Good」の意味でない。こんな値段なのだから、「これでいい」というだけのこと。それ以上のものではない。

 リア窓が開かないことを無下に否定する方もいるようだが、その人はヨーロッパの車の合理性に関心が向かない人なのだと思う。あちらでは、必要の無いものを付加して「競争力」とは言わない。私にとっても、どうでもいいことだ。

 しかし機会があればそう言う人に聞いてみたいのだが、車のリア窓を開けて「何をしたい」のだろうか?

 未だに、私にはリア窓の現実的利用法が見つからない。

 興味深いことに日本には「はめ殺し」という言葉がある。この物騒な言い方が日本人の感性を言い当てている。この国では「窓」は開けられなければ「死んでいる」という価値観なのだ。完全に開かなくとも「換気」はできるのに・・・

 

 以前乗っていたマツダMPVのリア窓もそうだった(全く開かない)が、エアコンはデュアル構成(運転席と後席に2つある)で何の不便も無かったけどね。

 この議論、滅多に使わない3列目シートの是非と似ている気がする。

 私は、4人家族で7/8人乗りの車を買う人の価値観が理解できない。

 

6.「小物収納スペースがない」

 実用面で一番不便なのが実はこれだ。

 小物を収納するスペース、小箱が全くと言っていいほど無い。

 これは間違いなく不便だ。この点、国産車は日本人の日常生活に小憎らしい程寄り添っている。

 

7.「エアコンが効かない」

 これも致命的。

 エアコンのパフォーマンスに問題がある訳ではないのかもしれないが、とにかく夏はダメ!

 暑い!

 当分の間、冷えない!

 吹き出し口の配置を始め、評価以前の問題。

 

8.「ナビ」

 機能の割には信じられない高価格。国産では「あり得ない」商品。敢えて「純正」に拘る必要は全く無い。

 ディーラーには、常識を疑うと言うよりも、ビジネスとしての「真摯さ」を問いたい。

 

9.「オーディオ」

 30年前のスペック。

 この1点だけでも「購入候補外」とする理由は120%ある。

 

10.「維持費」

 整備費は国産並み。

 しかし、色々考えるに、維持費のトータルは国産以上にかかることは間違いない。

 

 燃費は11〜13Km/ℓだと思う。

 これをパワーを考慮した上で「エコカー」と捉えるかはその人の価値観次第だと思う。決して燃費を理由にお勧めしない。

 それに、この車はハイオク指定だ。このコストは、気になる人には気になる筈。

 

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 と、偽らざる感想のネガティブ面だけ書いた。

 それでも、私は気に入って使っている。

 その理由は省略する。

 この車が「気になる人」はそんなことは百も承知だと思うから。

 

 このブログが購入の後押しになれば、おなじVWユーザーとして嬉しい。