オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

秋分の日は乙女座の中に・・・

 もうすぐお彼岸だ。

 暑さも彼岸まで・・・。暑い夏が去って行く。

 

 小さい頃、お彼岸には母がよく「おはぎ」を作ってくれた。

 彼女が言っていたが、小豆を煮るのはそれはそれで難しいそうだ。「おはぎ」作りは、大層手間と時間がかかるものらしい。

 朝から豆を煮る匂いを嗅いでいた頃が懐かしい。 

 

  「秋分の日」は、秋分点を太陽が通過する日、のことだ。

 秋分点は、「乙女座」の中にある。およそ、女神様の左肩の羽のあたりだ。

 彼女が左手に持っている麦の穂の先端にはスピカが光っている。秋分点の約20°ほど左側だ。手を伸ばして、手のひらを広げた親指から小指ぐらいまでの間隔。

 「乙女座」は、全天の中でも比較的大きな星座であるが、明るい星が少なく、形が分かり辛い。5〜6月にかけての夜、南のやや低い空にあるが、名前の知名度の高さに比べると、意識して見た事のある人は意外と少ないのではないだろうか。

 この数年は、土星が彼女に寄り添っているので、スピカと並んで一見「双子座」のようにも見える。

 残念ながら、この時期は夜を迎えるとともに西の空に沈んでしまうので、観望はできない。

 

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 太陽が、秋分点から秋分点までに移動するのに、365.242194日かかる。365日と、5時間48分と少し。

 だから、4年に一度は2月の29日を追加してやらないと、秋分の日は9月23日ではなく、24日、25日とどんどん後ろにズレていってしまう。しかし、閏年による補正を入れても暦学的なズレは発生するため、秋分の日は今後も23日とは限らないらしい。

 そもそも、地球の首振り運動のため北極点、春分点は毎年少しずつ移動しており、それに伴い秋分点も「乙女座」の中を移動している。

 「お彼岸の日」は彼女の中を移動しているのだ。

 国立天文台ポータルサイトには、今後の春分秋分日に関する見通しが掲載されている。

 

2013年 3月20日(水) 9月23日(月)

2014年 3月21日(金) 9月23日(火)

2015年 3月21日(土) 9月23日(水)

2016年 3月20日(日) 9月22日(木)

2017年 3月20日(月) 9月23日(土)

2018年 3月21日(水) 9月23日(日)

2019年 3月21日(木) 9月23日(月)

2020年 3月20日(金) 9月22日(火)

2021年 3月20日(土) 9月23日(木)

2022年 3月21日(月) 9月23日(金)

2023年 3月21日(火) 9月23日(土)

2024年 3月20日(水) 9月22日(日)

2025年 3月20日(木) 9月23日(火)

2026年 3月20日(金) 9月23日(水)

2027年 3月21日(日) 9月23日(木)

2028年 3月20日(月) 9月22日(金)

2029年 3月20日(火) 9月23日(日)

2030年 3月20日(水) 9月23日(月)

 

 行ったり来たりで、忙しい「秋分の日」だ。