神保町の秋
神保町の古本祭り(ブック・フェスティバル)に行ってきた。
あいにくの天気で、午後からは少し雨がパラついたが、多くの人で賑わっていた。靖国通りには、ワゴンや本棚が立ち並び、色々な古本が出されている。
中でも珍しいというか、古本街らしいのは、古地図や浮世絵が出店されている事。見ていて飽きない。
世代的には、圧倒的にジジイ達が多いが、若い人も全くいない訳ではない。ご婦人も、少なからずいらっしゃる。沢山の本好きの人達が集まっていた。
相も変わらず、ケータイやスマホで市場値を確認する場面が見られたが、せどりをしてるようには見えなかった。
安ければ「買おう」ということなのであろうか。
古本なんて、自分が「欲しい」「これくらいの値段なら買いだ!」と確信して買うものであって、市場値なんて関係ないと思うのだが・・・
古本の購入は、店主と買い手の一種のオークションのようなもの。値段を調べるのは、お互いにとって野暮なもの、と考えるのは私だけであろうか。
世の中、世知辛くなったものだ。
「すずらん通り」には、露天が出ていたり、テントで出版会社毎の書籍(それもほぼ新書)が 並んでいた。
出版会社で珍しいのは、東京大学/慶応大学出版などという類いのものがあることだ。このあたりの書籍は、趣味や嗜好はともかく、レアものであることは間違いなさそうだ。
この辺りの本は、ほぼ全て500円あるいは半額で売られていた。
人によっては、相当お買い得だと思う。
露天では、カレー、バーベキュー肉、焼きそば、アジアの国々のジャンクフード、中にはカクテルまでが販売されている。古本とは、関係のないものもあちこちで見られた。
神保町では、何故かカレーが話題らしい。カレー・クーポンが売られていた。
「さくら通り」では、本物のオークションが行われている。皆さん、楽しそうに売買をやっていた。
久しぶりに行ってみた「古本祭り」であったが、賑やかで楽しく、充実した空間であった。
「活字離れ」という言葉を聞いたりするが、本の愛好家はまだまだ多い。
私の場合、掘り出し物を求めての古本探しが楽しい。