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オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

購入費と維持費の悩ましい関係

 このような状況を意識し始めたのはいつからだったか。

 技術革新、生産技術向上によって精密機械(ハイテクとは限らない)が廉価で手にはいるようになって久しい。

 以前はとんでもない値がしたものが今では信じられないくらい安い値段で売られているものは数多くある。

 IT関連であれば、その最たるものはメモリ、記憶装置だ。

 ムーアの法則というものがあるが、記憶容量の伸びと単価の関係は、縦軸を対数目盛りにしないと上手く表示できないほどに凄まじい。

 今や、2TBの磁気ディスクが1万円以下で売られる時代だ。昭和を生きてきた私には驚き以外の何ものでもない。

 私が初めて触ったメインフレームの記憶容量は384KBだったのに・・・

 

 このテーマに即したもので、一般的かつ身近なものと言えばTVがある。

 今は液晶が主流であるが、以前はフラットTV(ブラウン管)、プラズマTVもこのカテゴリ(過当競争で価格が低くなる)の中にいた。

 所謂大型TVは、1インチ=1万円を切ると爆発的に売れると業界では言われたものだが、今はそれどころの話ではない。

 50インチTVが20万円以下で売られる時代だ。製造する側にとっては恐ろしい時代である・・・

 このような状況になってくると購入費が抜群に安い分、維持費・修理費が気になってくるものだ。へたをすると、買った値段よりも、その後で支払うもろもろの諸経費の方が高くつくという、実に悩ましい問題が出てくる。

 現在、A4対応のインクジェットプリンタは、1万円程度で購入できる。これは大変喜ばしい事だ。

 だが、それを利用するのに必須のインクは信じ難い程早く消耗する。デジカメの写真をプリントしようものなら、あっという間にインク切れになる。そして、いざ交換となると、そのインクカートリッジのあまりの高価格に呆れた人は多いと思う。

 それは、インクを3回交換すると新品のプリンタが買えてしまうほどのものだ。

 業界では「機器を安価に販売し、儲けは消耗品でとる」などと言われているが、私たち消費者にとっては、今ひとつ合点の行かない部分でもある。何で消耗品がこのように高いのであろうか。

 これは、万一、機器が故障した時の修理費についても同じ事が言える。

 状況によっては「修理する」よりも「新品購入」の方が安い場合があるのだ。

 その理由について、おおよその理由は想像がついている。だから、それについては述べない。

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 今回、悩んだのは「時計」だ。

 私は腕時計が好きで、若い頃からちょくちょく機会があれば購入していた。

 今時の腕時計は、高性能で長持ちする。滅多な事では故障などしない。

 しかし、どんなに高性能の腕時計でも、やがて、いつかは電池切れで停止する。

 以前は、まめに個々の時計の電池交換を行っていたのであるが、ある程度数が揃うとそれがだんだんと面倒になってくる。私は、いつからか電池交換をさぼり始めた。

 電池切れで止まっても、電池交換せず、腕時計をそのままにするケースが多くなってしまった。持っていた腕時計は、次第に、次々と停止していった。

 そして、ついにこのあいだ、最後の1個が電池切れで停止してしまった。

 これは困った。外出するのにも最低1個、腕時計は必要だ。

 私は考えた末、以前、友人からもらったデジタル式腕時計の電池交換をすることにした。パッとしないものであるが、必要な機能は全て持っているし、何より正確だ。ボディ、ベルトはチタン製なので軽い。これにしよう、と思った。

 彼女に軽い気持ちで電池交換をお願いした。「どこでもいいので、交換に出しておいて」と。

 

 数日後・・・、彼女が聞いてきた(交換するか確認した)。

 

 電池交換2000円。

 ただし、防水性のものは+1000円。

 中を開いてみて内蔵電池がデュアル式のものは、さらに+1000円、とのこと。

 さらに、「特定の製品については取り扱えない」との事。

 

 「・・・」

 特定の製品とは、恐らくタグ・ホイヤーなどの海外製品のことと思われた。

 カシオのGーSHOCKなどは、電池交換に4000円かかる、ということか?

 「・・・高い」

 それが、率直な感想。

 これじゃあ、ものによっては電池交換するより新品を買った方が安い場合があるじゃん!

 こんなの変!

 こんなのおかしい!

 

 結局、私は電池交換は止めて、ヨドバシで新しい腕時計を購入することにした。

 

 条件としては、

 時間が分かればいい。

 ベルトはステンレス。

 ストップウォッチ機能がある事。

 出来れば、電池交換は永く不要であるとこと、交換費が安いこと。

 デザインは求めない。ただし、子供のおもちゃみたいなのはNG。

 

 この条件に合致したのは、カシオA-158WA-1J。

 シンプルなデザインであるが、デジタル式腕時計のクラシックさを持っている。

 

 

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 この時計は、ジョギングや買い物等、仕事以外の外出時に携帯している。

 とても、軽いので使い易い。必要な機能は全て揃っている、というより、嗜好性を除けば本来時計に求めるべき機能は、時間を知らせる事、時間を計測することだけだ。

 これで、必要にして十分である。

 フォーマルな場には、別の腕時計をすることにしている(止まらない腕時計を持っている)。

 この時計の電池は7年間もつそうだ。

 7年後に、電池交換を2000円でやることになる。

 しかし、この時計、ヨドバシで買った値段は、980円。

 ・・・

 このとき私は、電池交換をするのだろうか。

 それとも、新しい時計を買うのだろうか・・・

 だから悩ましいのだ。