脆弱性を乗り越えて・・・
インターネット・エクスプローラー(IE)の致命的な脆弱性が指摘され、騒ぎになっている。
マイクロソフトから、未だセキュリティパッチは提供されていない。
もっとも相応しい対応策は、IEを使わない事。他のブラウザを使え、との事。
随分と極端でやっかいな話だ。
私の所有PCは、Mac+Safariなので直接関係はないが、彼女のPCはWin8+IEだ。
これは、ヤバい。
昨夜、彼女のPCを確認してみた。どうやら、現状は無事のようだ。セキュリティパッチも当たっていた。更新プログラムを「自動設定」の状態にしておいたのが幸いした。
IEのセキュリティレベルをしばらく高く設定しておく必要がありそうだ。
TVでは、「Windows XPでは対策プログラムは提供されないので注意」と言っている。
今、問題になっているのはブラウザであり、OSは関係ない。
この人達は、一体、何を言っているのだろうか・・・
ずれまくり・・
・・・・・・
「コンピューターウィルス」なるものの存在と危険性が喧伝されてから久しい。
私はてっきり「ミケランジェロ」あたりが、その始まりか、と思っていたが、その歴史はもっと古いらしい。
以前の「コンピューターウィルス」は、多くが ”お遊び” だった。
例え感染しても、特定キャラクタがフォークダンスを踊ったり、いたずらメッセージが画面に表示されたする類いのものであり、PCを乗っ取られたり、システムに深刻なダメージを与えたりするようなものでは無かった。
しかし、現在の「コンピューターウィルス」は、社会インフラを破壊状態に持ち込む程の威力を持っている。
もはや、ネットワークにつながらないコンピューターが存在しないのと同様に、「コンピューターウィルス」を無視したシステム運営もあり得ない。
個人までもが、ウィルス対策について日常的なリスク管理を要求されていると言える。
全くもって面倒くさい・・・
「コンピューターウィルス」とは上手く表現したものだ。
パッチを「ワクチン」に例えることも、素人には対応の必要性を理解させやすい。
しかし、よーーーーく考えてみるまでもなく、不正プログラムは ”自然発生” しない。
生命の営み、のような崇高なものではない。
これは、業界人、それも極めて深い専門技術をもった人間による「破壊行為」だ。
OSや周辺アプリに関する仕様を熟知していないと、このような所業は行えない。
OSの仕様書を見る事が出来る者の「犯罪」だ。
彼らが、持てる専門技術と知識を何故このような「無意味」なことに駆使するのかは不明だ(お金を盗み取ることのみが目的とは考えられない)。
彼らの企みは、最も大きい威力を持った場合、”ネット社会” を破壊するレベルのものだ。
何故彼らは、職業倫理を放棄してまで、自己否定につながる破壊行為を行っているのだろうか。
自らの持つ高度な専門性により、自分の職業分野を破壊・廃棄せしめた結果、何を得ようとしているのだろうか?
”ネット社会”が万一崩壊した後、「自己表現」「存在価値」をどこで発揮するつもりなのか、どのようにしてエンジニアとしてのステータスを維持するつもりなのであろうか。
分からない・・・
矛盾の塊だ。
マッド・エンジニアの存在も如何なものか、と考えるが、それにしてもマイクロソフトも情けない。
「脆弱性」と表現されれば、何か、致し方ない専門的事情があるような気分にさせられる。
しかし、利用者として厳しく、一方的に裁断するならば、「バグ抜きが出来ていないOS、アプリを出荷するな」という言い方はある。いささか厳し過ぎるが。
ソフトウェアのバグを「ゼロ」にすることは不可能だ。
よって、ベンダのみの責任にするつもりはない。
しかし、輝ける未来の為に、マイクロソフトは業界の先駆者としてリーダーとして、Unixオリエンテッドではない、OS技術を編み出して欲しい。
Unixアーキティクチャに替わる利用技術を提案して欲しい。
「ウィルス」などという、如何わしい技術など、いくら巧妙・精緻に練り上げられていようが、社会を豊かにはしない。
人を幸せにするテクノロジーが求められている。
天国にいるJobsも、きっと同じ気持ちだと思う・・・