オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

コーヒーのしずく

 地球の裏側のことなので、知らなかった。

 コーヒー豆最大の生産国であるブラジルでの干ばつのため、世界的な供給不足が起きているとの事。

 その煽りを受けて、日本のコーヒー関連製品の価格が上昇してるらしい。UCCでは、レギュラーコーヒーを何と25%も値上げするとのこと。AGFも2〜3割値上げを検討中と聞く。

 私のような、コーヒー好きには、由々しき事態である。

 ただ、心配しても干ばつがどうなるものでもない。

 コーヒー豆の価格はしばらく高止まりすることになるかもしれない。

 原料が極端に高価になれば、自ずと飲む量が減る。これは、やむを得ない。何とも、悲しいことだ。

 そう言えば、ジャマイカが台風の被害にあい、おかげでブルーマウンテンの木が倒れて豆がとれなくなったと聞いた。

 それでなくとも希少な豆が、現状、殆ど供給されなくなっているらしい。

 いよいよ、ブルマンなんて飲めなくなってしまったなぁ(前から飲んでないけど…)。

 

 若い頃はKEY COFFEEの「トアルコ・トラジャ」が大好きだったが、結婚して以降はあまり銘柄にこだわらなくなった。

 コスト的な要因は大きい。

 トラジャは、当時、ブルマンほどではないが、モカと比べると5割は高かった。モカが400円(一袋:200g)であれば、トラジャは600円はした。やはり、現実には勝てない。

 あまり、ブレンドしたものは好きではない。モカを飲む事が多かった。

 今は、彼女がでっかい袋に入った「なんとか・・」という豆を買ってきてくれているので、文句を言わずそれを飲んでいる(別に文句は無い)。聞いた事無い豆でも、入れたてのコーヒーは、十分に美味い。

 コーヒー豆高騰のニュースを聞いたことをきっかけに、今、コーヒーメーカーを気にしている。

 そろそろ、買い替えようかな、と考えている。

 今のものが使えない訳では無いが、近所のケーズデンキに行くと新しい機種のコーヒーメーカーが沢山展示してあり興味が湧く。今時のものはエスプレッソマシーン付きのものが多い。

 この間、マシンを見ていたら若いお兄さんが「試飲如何ですか?」とデミタスサイズのカップにエスプレッソっぽいものを入れてくれた。

 存外、美味かった。少し苦め。

 苦さはツマミ(ボタン?)で調整できるらしい。もう少しマイルドにも出来たようだ。

 「ふ〜ん」

 「如何ですか?」

 「結構、いけるね」

 「で、しょう」

 マシンは、1万円程度だった。

 これは流行るかもね・・・、とは思った。

 何故なら、簡単に入れられるから。

 コーヒー原料は、豆を挽いてフィルターを通すのではなく、小さなカップで供給されるものだった。それを所定の投入口のような所から入れてボタンを押す。

 すると、数十秒後にはカップの中に出来ている。

 袋入りのものではなく、専用の小さなカップ単位で豆は購入する。このカップ1個あたりのコストパフォーマンスは良いのか?までは確認していない。

 

 このマシンの洗浄はどのように行うのだろうか。これは気になる。洗い辛いマシンは困る。

 フィルター交換は必要なのか?そりゃ、そうだよね・・・

 ともかく、コーヒーに圧力をかけて泡付きにするのは最近流行っているようだ。

 家庭でやってみたい人は、少なからずいると思う。

 でも、・・・

 すぐ、飽きると思う。

 私ん家がそうだったから…

 実は、今のマシンは、エスプレッソが作れるのであるが、仕込みが面倒なので1ヵ月もやっていなかったと思う。

 あの新型だと、簡単なので、皆家庭で作ろうとするのだろうか・・・

 気になる・・・

 

 この数週間、お酒を控えているので、もっぱら家でのコーヒーの量が増えた。

 メーカーを使わずに、ペーパーフィルター/ドリッパー/サーバーの組み合わせでいれている。

 やはり、これが一番美味しいと思う。

 ドリッパーにお湯を注ぐ際に、フィルター上の豆を狙い撃ち出来る。

 まんべんなく、豆にお湯が通せる。

 熱も通り過ぎないし、風味の飛び方も最小だ。

 少し手間であるが、ほんの少しだけだ。その実入りは大きい。

 あと、コーヒーが落ちる間を待つくらいの心の余裕も持っていたい。

 ドリップから落ちるコーヒーのしずくは、砂時計を見ているみたいで飽きない。