オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

何でもないラーメン店

 先日、寒川の「たい焼き」「リサイクルショップ」について書いたが、そのリサイクルショップの傍に、「ラーメンショップ」があった。

 あの赤い看板のお店。

 このラーメン屋、結構、どこにでもさりげなくある。ネーミングも普通過ぎる。これといって特徴が見当たらない。だから行ったことが無かった。

 「あのラーメンショップって、よく見るけど美味しいのかな…」

 彼女が興味を示した。

 「ネットで、どこそこの”ラーメンショップ”は美味しい、って書き込みをたまに見つけるね。お店によって、微妙に味が違うらしいよ」

 「チェーン店じゃないの?」

 「たぶん、チェーン店だと思うけど、全部同じ味ではないらしい。面白いよね」

 「行ってみたいなぁ…」

 「それじゃ、来週にでも」

 

 以前、藤沢石川店のラーメンショップは美味しいとの「書き込み」を見かけたことがある。

 しかし、翌週、目指したのは横浜泉中央店。

 ここは、ヤマダ電機に行く途中に良く見かけていたお店だ。

 実は、ずっと前に、このお店をある方から進められたことがあった。

 「ゆずさん、あそこのラーメン屋、すごく美味しいんだよ。寄って行かない?」

 ある会合の帰りに、タクシーにたまたま同乗していた知り合いの方から誘われた。

 その時は、その方とお店には寄ったものの、残念ながら閉店間際で肝心要のラーメンを食することは出来なかった。

 もう10年近く前のこと。それ以来だ。

 

 美味しかった。

 ラーメンは、550円。安い。

 豚骨スープで麺は細め。

 どんぶりが平べったい。不思議な形をしている。

 チャーシューもしっかりとしたものを使っている。おそらく、チャーシュー麺も美味であろう。

 餃子は200円。

 「何でこんなに安いの?美味しいし!」

 彼女は驚いた。

 

 何でもない名前の、どこにでもあるラーメンショップ。

 しかし、得難い。