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オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

蜃気楼の記憶

 部屋の壁には幅広のポスターが貼ってあった。

 「これ、・・・一世風靡?」

 「うん。好きなの」

 

 …♩

 Stay 星の砂丘を旅する

 Stay ふたりは燃える蜃気楼…

 息をとめて激しく揺らめきながら

 さまよい 行き場もなくす恋なら …♩

 

 ラジカセから音楽が聞こえる

 活発な女性ボーカルの声だ。

 

 部屋は、狭いけど、こじんまりと纏まった生活空間だった。

 煌びやかではない。

 彼女は、一世風靡を見るために、時々、原宿に行っているらしい。

 そう言えば、この間、表参道のキディランドで話しかけた人はRIKACOとかいうらしい。モデルらしいが、僕は知らない・・。原宿にいくとそういう人達に会うこともある。

 「ゆずさんがナンパしてたの有名なモデルだよ」

 「ナンパしたんじゃない。飲んでいるものを聞いただけだ」

 これは一緒にいた友人(julio)の後日談。

 

 彼女は高校卒業後、すぐ横浜に出てきたと言っていた。

 幼稚園の先生になるため。

 

 その日の夜は、彼女が作ってくれたハンバーグを食べた。

 とても美味しかった。

 

 「知ってる? 今、アフリカが大変なんだって・・・」

 「アフリカ?」

 「そう、アフリカ。クインシー・ジョンズがそう言ってる。」

 「俺も論文で大変だ。こうしてられない」

 「私、何か、手伝うよ」

 「ありがとう。そうか・・・、USA For Africaか… レコード…買おうか…」

 

 …♩

 今夜のふたりは夢中で遊ぶ子供ね

 この部屋は迷い込んだ森

 Stay 星の巡りを旅する

 Stay ふたりは燃える蜃気楼

 息をとめて激しく揺らぎながら

 さまよい 行き場をなくす恋なら …♩

 

 「これ、だれの歌?」

 「レベッカ

 「何か・・・いいね」

 

 …♩

 真夏の一夜の夢

 過去も明日も焼き尽くせ

 時が悪夢 醒すまで I Love You・・・

 

 

 

 

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