その免許が本当に必要か
ホンダとヤマハの原チャリ提携には驚いた。
私のような世代のおっさんにとって、両社にカワサキ/スズキを加えた4社は絵に描いたようなライバル同士だ。
ユーザーは完全に分断されており、これらが被ることはあり得なかった。ヤマハファンは、いつまでたってもヤハマファン。ホンダ・カワサキファンについても同様。
私の友人達が所有していたバイクの代表選手は、
・SR400
・CB400FOUR
・XR400
だったか…
たまたまであるが、SUZUKIのユーザーはいなかった。
それらの中で、ヤマハ/ホンダの両社が、原チャリに限ってであろうが提携とは…
ヤマハはJOGの生産をやめてしまうそうだ。
私、若い頃、JOGを愛用していた。残念。
しかし、上記の朝日新聞の記事に詳しいように、原チャリの国内市場は1980年で200万台規模であったものが最近では何とその1/10にまで縮小しているとか。
これは辛い。商売にならない。
聞くところによると、原チャリのライバルは「電動アシストし過ぎ自転車」だとか。
私は電動機付き自転車は乗ったことがないが、これ、結構便利らしい。
見た目よりも電動機の補助は強力らしく、日本の一般市街地の坂で登れない場所は皆無とのこと。信じられないくらいスムーズに走れるらしい。
なるほど。
外見さえ気にならないなら、お父さん達も駅までの通勤の足にこれを選ぶかも知れない。
そう言えば、朝の通勤時間帯に電動アシストに乗っているリーマンを見かけたことがある。なるほど。なるほど…
エコで原チャリより安価、ちょっとした運動にもなるアシスト付き自転車は、免許取得の必要も無い。子供を2人抱えたママさん達にも恩恵大。
私が気がつかない間に、時代のトレンドは原チャリからチャリンコに移行している。
近場の移動ツールは、チャリンコがエコ/ヘルシーで完全に主流になったと納得する。今回の件で、時代の変遷を強く意識させられた。
ところで、本件と関連性が感じられる話題がある。
業界団体から、原付2種免許の解禁要望が出されており政府がその検討に入ったとの噂である。
今すぐに、ということにはならないであろうが、もし近い将来解禁が実現すれば、小型バイク市場の多少の拡大に寄与することかも知れない。
現に、私は小型のスクーターは欲しいと思っている。
早いところ実現して欲しいものだ。
もし、実現したらVespaが欲しい。Vespaに125ccってあるのかしら…
解禁については、当然反対意見が出ている。
私のような、教習を受けていないおっさん達が街に大量繁殖して交通の妨げになったり、事故を多発させるというものだ。
ごもっともな意見である。
しかし、私はオートマチックのスクーターに乗ろうとしているので運転については心配ご無用だ。安全に対しても分別と準備、対策は自己責任で行う。心配には当たらない。
それよりも考えて欲しいのは、そもそもバイクの運転に専門免許が3種類も必要なのか、ということだ。
ご存知のように、私の世代の少し上では、普通免許で全ての2輪車が運転可能だった。そして、日本人が大好きな「欧米」だとか、「世界の云々」では『バイク免許』など存在しない。
「危ない!」と言っているのは【日本だけ】だ。
そして、ほんの40年ほど前の日本は「世界標準」だったのだ。
一体、何のための免許?
誰のための規制?
私にとっては、意味不明である。
そろそろ、何でもかんでも「規制」「認可」「免許」って止めればいいのに。
「2輪バイクの国内市場が縮小している」
思わぬ話題から、この国の歪さを思い出した次第である。