オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

倫理なき社会

 北川景子さんで始まり、平愛梨ちゃんで終わる1年であった。長友、お幸せに。

 今年の漢字は「金」だそうな。。

 

 かね・・・?

 センスねぇなぁ。かねかよ。

 自分としては「倫」を挙げたい。倫理の「倫」。不倫の「倫」。

 やたらと芸能人の不倫報道が多かったような気もする1年であるが、別に彼らだけの倫理観、貞操が乱れていた訳ではないだろう。

 私たち一般ピーポーの道徳も似たようなものだ。

 私の周りにも不倫者はいる。別に探さなくとも、周りは気づいているし知っている。教えてくれる。

 流行っている、ではなくて以前からそのようなものだと思っている。今になって始まったことではない。 

 しかし、当事者たちは調子をこいているだけではなく、常に自分とは別の人格に見られていることを忘れてはいけない。人の不快を誘う行為は、やがては露見するものだ。

 そして、SNSが斯様に発展した現代、破廉恥、醜聞ネタは瞬く間にネットで拡散する。いつか、痛い目に遭うことだろう。

 世間は不倫に厳しすぎるというようなことを言っている知識人もいるようだが、別に厳しいわけではないと思っている。

 多くの人は「関係ねーし」と思っている。

 ベッキーへのバッシングを見て、そのように芸能界は感じているのだろうが、別にネット民は、ベッキーの倫理観を叩いたのではないだろう。

 LINEを使って、余りにふざけすぎた会話をしたものだから、それに呆れ果てた感想を各々が書き込んだだけだ。

 私たちに、彼女を批判する/できる高邁な倫理観・人生観は備わっていない。彼女が何をしようと、実は私たちは何〜も気にはしていない。

 

 そんなことよりも倫理で言えば、もっと気になることはある。

 今年もいじめが原因と推測される自殺が相次いだ。

 福島から避難してきた子供たちに差別的な対応をした同級生、学校関係者もいたそうだ。

 この手の話は、今年始まったことではない。ずっと昔からある。私が子供の頃はもっと直接的だったが。

 当事者、関係者の努力にもかかわらず、この問題は根絶されていない。脈々と世代を超えて受け継がれている。

 別に誰かが重要な文化遺産として継承教育してる訳ではないだろう。

 なのに、「いじめ」は無くならない。

 何故か?

 楽しいからか?

 恐らくそうなのだろう。

 ドーパミンが分泌されない限り、こんなくだらないことを人が粘りづよく継続出来る訳がない。

 軍隊でもいじめはあったという。

 恐らく、100年以上継承されている伝統的行為なのだ。

 そして、今や「いじめ」は、我々日本民族のDNAとなりつつある。

 誰も意識せずとも、老若男女、世代・年齢・職業・文化を超えて日本の組織の中に脈々と受け継がれているのだ。

 恐ろしい。

 気持ち悪い。

 

 電通の新入社員の女性が亡くなって1年が経つそうだ。

 電通も今回ばかりは少しは反省しているように見える。

 しかし、人を死に追いやる社風は簡単には変えられないだろう。

 根底には、人を人とも思わない文化があるからだ。

 昭和を象徴する団塊世代はあの会社にも、もういないはず。定年退職しているはずだ。

 このような事件をいかにも起こしそうなモーレツ社員、妖怪ジジイたちは既に会社には存在しない筈。

 なのにこのような事件が起きるのは何故だ?

 DNAを受け継いでいるものが若者の中にもいるからだ。

 仕事ができない新人はいじめても良い(公用語では厳しく指導、と言う)という社風、伝統を頑なに守っている輩が存在するのだ。

 恐らく、継続性の理由、個人的動機は「自分もやられたから、他人にもやってやる」という原始人のような思考だ。

 それが、どのような不幸な事態を産もうが本人は一向に構わない。反省などしない。「俺は仕事には厳しい」と嘯くだけだ。

 そして会社組織は当事者には懲戒も与えない。罰せられない。

 「伝統」の一言で片付けられるのだ。

 

 あの会社で過労死が起きたのは今回が初めてではない。以前から、繰り返されているのだ。

 恐らく、100時間超の労働時間だけが、死の直接的な原因ではない。

 「お前の仕事は最低だ」

 「お前の残業は無駄な時間の浪費だ」

 このような人格を無視した発言で彼女を追い込み続けたことが真の原因だ。

 彼女の心を折った上司、プライドを破壊した先輩が存在する筈だ。

 経験者ならわかる。

 辛いのは長い労働時間ではない。人は、やりがいのある仕事なら何日だって徹夜できる。

 しかし、やっても認めてもらえない仕事、やり続けても無意味な仕事は”辛い”。

 会社自体に行きたくなくなる。しかし、それは責任放棄になるためできない。

 上司が言ったであろう「お前の存在は無駄だ」を証明することになる。

 だから、無理をしてでも出社する。罵倒されるために。

 そして、そんなことをいつまでも続けていられる人間などいない。

 それに耐えられるのは神経が鈍感で無神経で自分勝手な信条を持つ人間だけだ。

 そして、そのような人間は自分の価値観だけが正しいと思っており、それを他人に平気で強要する。

 恐らくあの会社は、そういう人間の坩堝なのだ。

 

 あの会社がどうなろうが、どうでもいい。関係ないもの。

 しかし、日本全体がそのような方向性(DNA)を持っているのであれば、それは困る。

 私の娘の旦那(婿どの)が一昨年転職した。

 その際、聞いた話であるが、前の会社の上司がなかなか辞めさせてくれなくて、大層苦労したそうだ。

 「今、辞められたら困る。」

 「途中で仕事を放り出されたら迷惑だ。」

 「今の仕事が片付いたら辞めさせてやる。」

 ネットで聞いたことはあったが、本当にこんなことをいう輩がいるんだ?!

 これを言った彼の上司って、一体どういう人間なのだろうか。

 これまで、どういう環境で育ってきたのだろうか。これまで、どのような社会人生活を送ってきたのだろうか。

 謎は解けていない。

 婿どのは、最終的には労働組合に相談して無事退職が叶ったそうだ。

 労働組合は、そもそもは「雇用を守る」ための組織だ。

 会社を辞めるために支援を求める組織ではない。

 会社とそこにいる社員(上司)がおかしな思想の持ち主であることがよく理解できるエピソードだ。婿どのはそこを辞めて正解だった。

 

 会社を辞めたい社員は、一般には会社に何らかの不満があって、その解決が就業を通じては不可能であるとの思いに至った時、「退職」という行動に出る。つまり、会社に愛想が尽きているわけだ。

 よって、上司は本来、部下が退職を申し出た際、彼にとって「何が不満であったか」を理解し、その解決に努力を注ぐことが本筋の筈だ。

 「辞めたい」と言われること自体が管理職にとって「恥」と思うべきであり、自らの監督責任の至らなさを悔いるべきなのだ。

 それを「今辞めるのは無責任だ。辞めさせない。」とはどういう了見だ?

 それが今時の中間層の常識だというならば、やはりこの国は腐っている。既に死んでいると言える。

 わざわざ「日本、死ね」と言うまでもない。

 因みに日本国憲法では「職業選択の自由」が謳われている。この上司は学校に行っていないのか?

 憲法違反だぞ。

 

 変な世の中だ。

 倫理なき社会に次代の展望など描けない。

 年末に、つまらねぇ事件を見てしまった。

 不倫は構わないが、仕事で人を殺すようなことはするな。

 俺たちおっさんは、君たちにそのような倫理観は求めていない。

 もっと、自由に生きろ。

 この国は君たちのものだ。

 

 

 

 

 

 

 

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