オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

消費税増税の前にトイレを有料に

 これは、ベルリンのSバーンUバーンの切符(左側2枚)。

 1枚2.3ユーロ。日本で200円位か。

 これ1枚で、ベルリン市の殆どを廻れる。それも半日乗り放題。

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  何と驚いたことに、ベルリン市内では、どの駅にも駅員はいない。

 改札自体がない!

 このチケットを自動販売機で購入して、プラットフォームにある刻印機でタイムスタンプを押すだけ。検札もない。乗り降り/乗り換え、全く自由。

 東京圏の端から端まで行けるフリー切符のイメージだ。

 おやっ、と思ったのは、電車に自転車を持ち込んで乗車する人が結構いる事。こちらでは、当たり前のことらしく、だれも着目していないが。

 改札/検札がないので、誰もチケットなんて買わないんじゃないか、と思ったがそんなことはない!皆さん、券売機に並んでいた。

 因に、券売機は多国籍対応(あちこちの国旗のアイコンがある)でクレジットカードも普通に使える(!)。

 ただし、日曜日はカードは使えないらしい(現地で知らないおっさんが教えてくれた)。

 駅員なんて、セントラルステーション以外、どこにもいない感じ。よくこれで、日々無事運行できるもんだと驚いた。

 日本で、駅員/改札がない駅なんて、首都圏で考えられるだろうか?

 

 日本の政令指定都市には、ほぼ地下鉄が走っているイメージがあるが、どうやらその大半は営業赤字だとか。

 あんな高い料金で混みまくってるのに何で赤字なんだろうか?

 日本の地下鉄も、ベルリンみたいに思い切った合理化をできないものか。

 ベルリンも無人化の為に、相当の設備投資をやっていると思うが、一方で大胆な人員縮小をやっているので、運賃未払いがたとえあっても、収益的には良い線いってるのかな、と感じた。

 これって、2国間の合理性に対する考え方の違いが顕著に出ている例だと思う。

 私は、ベルリン市民は自立してるな〜と感じた。

 行政から放ったらかしにされているのに、社会システムは上手く廻っているように見える。

 日本は、何から何まで行政がやり過ぎなのかもしれない。

 

 写真の一番右は、公衆トイレの利用券だ。

 ベルリンはどこに行っても、公衆トイレはほぼ有料。1回1ユーロが相場。

 駅には職員がいないのに、トイレには必ずおばさん(何者?)が監視員として座っている。

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これ、トイレです

 

 またトイレ入り口は、完全自動ドア(お金を入れたらゲートオープンする)。

 この人件費、または設備代はムダと考えないのかな?

 写真を見てもらえば分かるが、トイレは有料のせいか、めっちゃ奇麗!

 びっくりするくらい。

 清掃員が山ほど常駐していて、常に施設全体をきれ〜いにしている(TDLみたいに)。

 例えば、横浜駅とそのトイレ(以前は、ベルリン同様、チップ制のトイレがあったが絶滅した)とベルリンのそれを比べたら、驚くほどの違いがある。

 行政サービスとその対価コストを考えてみた場合、ベルリンには行政がやるべきことの方針に、明確なポリシーがあるように感じる。

 電車くらい自分で乗れ!って突き放された感があるが、市民も特段インフラに不満はなさそうだった。凄い合理性。

 

 ベルリンを見ていると、行政コストなんて、考え方一つで如何様にも削れるし、また税金を使えば、いくらでも無駄なサービス提供が出来るんだということが、よく分かった。

 今ある仕組み、行政サービス、社会システムをそのまんまにしておいて、いくら必要、いくら足りないなんて財政の議論をするのも、アホみたいに感じる。

 「徹底的な歳出の削減」、なんて大上段に構えなくても、合理化できる部分なんて、本当はいくらでもあるんだよ。

 既成概念に捕われずに、「そもそも、これって何であるんだっけ?」という議論から始めても良いと思う。

 別に歳出削減について難しい注文を政府にした覚えはない。

 やることをやってから増税の話をしろよ。順序が違うじゃないか、と言いたい。

 

・・・

 

 

 駅トイレに奇麗なおネエさんが立っていて、「おはようございます!いってらっしゃい!」とゆる〜く言ってくれるのなら、有料でも私は使う。それも毎日。

 おネエさんは出来れば複数人いて、ローテーションがいい。

 出来れば、年に1回は総選挙をして神7を決めたい。

 そこは、ビジネパーソンにとって都会のオアシス。

 妄想はますます膨らむ・・・

 

 

 聞いてるか?NODA!