オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

「ジャイアンツ愛」の一日

 う〜ん、今日の昼から目頭を押さえ続けている。

 そう、国民栄誉賞受賞の番組を見ながら、年甲斐もなく、アホみたいに涙ぐんでいる。

 長嶋さんについては、もはや何ら説明の必要は無い。今日、あの人の肉声を聞いたのは久しぶりであり、驚きだった。嬉しいシーンを見させてもらったが、否が応でも現実も見ることとなった。

 お大事に・・・。あまり無理をしないで。

 今日の松井は、立派だった。

 やっぱり、私は彼のことが大好きだったのだ。

 

 昔の話。

 彼女と暮らし始めた頃の私は、そりゃもう、大変なジャイアンツファンだった。

 生まれ育った地は、タイガースの本拠地だった。

 周りは全てタイガースファンだ。

 そんなことで、私は、横浜に出てきて「やっと、ジャイアンツが堂々と応援できる」なんて、つまらん感傷に浸っていたものだ。もう夢中だった。

 朝一番で彼女から「そんで、昨日の野球はどうだったの?」と聞かれて、「我が栄光の巨人軍は継投に失敗し、無惨にも宿敵タイガースに敗れ去った。が、しかし・・・」と言うと、

 「バッカじゃない!何でそこに ”栄光の” がつくのよ!」とよく言われたもんだ。

 松井のホームランはインパクトで分かる。彼がスイングした瞬間に「いったー!」と大声を出し、その度に「子供が泣くでしょ!」とか言われ、怒られていた。

 でも、アホ丸出しのジャイアンツファンを哀れんで、以前は、東京ドームや横浜スタジアムにも何度も付き合ってくれた。

 彼女は、アンチ巨人

 ヤクルトとか、ドラゴンズが大好き。

 彼女は、サッカーもそうであるが、プレーでは無く、選手の顔しか見ていない。

 「あの人、かっこいい〜」とかよく言ってた。そう言えば、神宮に行った時は黄色い声で周りと一緒に「池山く〜ん!」とか言ってた。

 彼が、松井が渡米して以来、我家ではゴールデンタイムにTVで野球CHを見ることはほぼ無くなった。以降、ず〜っと、バラエティばっか。

 今日、昼から夕刻まで、珍しく部屋のTVをつけっぱなしにしていた。延々と、長嶋と松井の顔が映っていた。

 嬉しかった。

 先ほども言ったように、知らない間に私の目は潤んでいた。

 お二人とも、本当におめでとう。