「神の耳」を持っていたUSA
元CIA職員の逃亡劇は、USAの関係国・友好国を含めた情報傍受(盗聴)というとんでもないスキャンダルをもたらした。
ユーロはカンカンだ。
ロシアは淡々としたものだが内心は腑が煮えくり返っていると思う。しかし、この話、そんなに意外なものではない。
この手のネタは、小説や漫画では、すでに何度か取り上げられている。
私が知っているのは、「ゴルゴ13」だ。「神の耳、エシュロン」という題材で、随分と前に取り上げられている。
面白いことに、このエピソードの舞台は日本だった。
実際にこのような話があるのかどうか、半信半疑であったが、結果としてホントだったということ。
いやいや、USAもやってくれるわ・・・
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オバマ大統領は、今の所、慎重な答弁を繰り返している。
言い訳もこいている。
しかし、これは ”アウト” だ。
日本は日頃のご厚誼への感謝か、USAに強い抗議をしているようでもないらしい。
USAもここはとばかりに、
「尖閣のことが気になったから、少しぐらいいいでしょ?」
って言ってるらしい。
ふざけんな!それとこれは違う!
ここは相手が誰であろうと、厳重に抗議するべきだ。
こういう時に毅然とした態度をとらない日本って、一体何なんだ?
本当にこの国の為政者ってバカじゃないか・・・。誰に遠慮しているんだよ。
盗み聞きされて、文句の一つも言わないのであれば、主権国家とは言えない。恥を知りなさい。
盗聴の理由は「外交を有利にすすめるため」
そりゃ、そうだろう。相手の手の内を知っていれば、その後の交渉のイニシアチブは自ずととりやすくなる。しかし、そんなことして良いのか?
何、卑怯なことやってんのよ、と言いたくなる。
ここは、相手の最も言われたくない言葉で責めたら良いと思う。
「アンタ、そりゃ、アンフェアだよ・・・」
これで、良い。
あの国の人達が、最も言われたくない言葉だ。ジャイアンみたいな人格の国であるが、あの人達のプリンシプル・美学の一つは「公平・公正」だ。
彼らは、弱肉強食を良しとするが、それは、USAなりの ”公平な競争” を前提としている。自分達だけに有利な土俵を ”オッケ〜” とは建前上言わないのだ。
日本は80年代、貿易摩擦をたてにUSAから随分「アンフェア」と言われた。「日本人は働き過ぎだ」とは、USAが言い出したのだ。「日本は、私達が寝ている間も徹夜して働くから競争力が高い」「日本も我々と同じだけ睡眠をとり、休暇を取れ」と・・・。
こっそりと、外交上有利になる情報を不法な手段で入手しながら、USAが何食わぬ顔で世界の代表者と交渉するというのはどう見ても、「アンフェア」だ。
不公平極まりない。
今のうちに日頃言い辛かったことも纏めて言ってしまえば良いと思う。
しかし、オバマ大統領は、苦し紛れに言った。
「多かれ少なかれ、皆やってることなんだから勘弁してよ・・・」
これに私達は、反論できない。
これと同じことを、ついこの間、大阪市長が全世界に向かって発したからだ。
「人を呪わば穴二つ」
肝に銘じよう。