ボジョレーの秋
気がついたら、ボジョレー・ヌーボーの解禁日が過ぎていた。
11月の15日だった?いや、11月20日だそうだ。
世界で真っ先に飲む事のみが話題のネタになるのだから、それを逃したのであれば、もう意味が無い。
やはり、事前予約しておかないと忘れるね。
そう、忘れてしまうほど、これはどうでもいいことなのだよ。
ワインは飲む。
多くは、ブルゴーニュかボルドーだ。
ボジョレー・ヌーボーは飲んだ事がある。バブルの頃に。予約してまで。
でも、美味しくなかった。
生臭い。
これをフルーティ、と言うのであれば、オレンジジュースは立場が無いし、ワインをわざわざ10年も寝かせてまで熟成する必要は無い。
「不味い」ものをフルーティと言える人達は心が広い。
私にはムリ。
でも、皆、これを好んで競って大騒ぎで飲むそうだ。
皆、お祭り好きだね。
これに2000円も出費して、大騒ぎしながら嬉しそうに飲んでいる人は、日頃は、どのようなワインを飲んでいるのだろうか?不思議だ・・
今は便利な時代だ。
成城石井や伊勢丹に行けば、1000円少しでとても美味しい赤ワインが買える。
フルボディとなると、それでは足りないが、それでも以前のように万札を叩く必要はない。
並行ものが普及して以降、ワインは本当に安価で手に入るようになった。今や、シャブリだって2〜3000円からラインナップがある。
昭和の頃とは大違い。
種類も多彩。数え切れないくらいだ。
だから、いつも違う種類のものを買う事になる。
各々、微妙に味は異なる。当たり前だ。
当たり外れもあるが、これまで「酷い」というものに当たった事は無い。
だから、選んで試してみる事自体が楽しみになる。
値段を気にする必要はない。安いものでも十分に美味しい。
5000円も出す事は年に1度くらい。彼女の誕生日にとっておきを買う時だけ。
多くはフランス産を選ぶが、イタリア産も良いと思う。
彼女は、”やはり” ドイツ産がお気に入りらしい。でも、カリフォルニア産だって捨てたものじゃない、と言っていた。
流行でボジョレー・ヌボーを飲んでいる人は、是非、他のワインも試してみてほしい。
「フルーティ」って、ワインにそんなものを求めるのは、飽きてからでも遅くない。
冷めた気分で巷のヌーボー騒ぎを傍観している。
秋が過ぎていくらしい…