大山の価値
ここ10数年間、この時期には仕事で外出していた妻が、今年は珍しく家にいる。
彼女は季節労働者だ。ある時期になると、パッと家からいなくなる。
彼女はこれまで、今の時期にゆっくりすることが無かった関係上、今年はやたらと外出したがる。
袋田や鎌倉の話が最近続くのはこうした理由による。
そして、昨日(11月23日)は大山に行ってきた。
友人から話を聞いて、一度行って見たかったとの事。この時期は紅葉鑑賞も目的の一つだ。
朝、7時前に車で出発。
大山に到着したのは7時40分頃。第2駐車場は既に満車との事で、第1駐車場にエスコートされた。さすがにこの時期、駐車場が埋まるのが早い。
早く家を出てきて正解であったが、実はケーブルカー始発が9時なので、あまり早く来過ぎても駅で待つことになる。この辺りの時間調整が難しい。
とにかく、車で大山に行く限りは「駐車場確保」が第一優先事項。
無事、車を駐車場に入れたのでケーブルカー駅まで徒歩。
のっけから、坂道を歩くことになった。
妻は、
「ゲッ!いきなり坂道…」
と驚く。
ケーブルカー駅に着いたのが8時頃。
駅員さんに聞くと「本日は臨時列車を走らせます。8時30分が始発です」との事。
いつもより、30分早く出発させるとの事だった。また、この日は、通常20分毎の運転間隔を8分に変更していた。つまり、シャトル便(ピストン)で運行していた。
阿夫利神社から登山開始したのは8時50分頃。
山頂に到着したのは11時過ぎ。
この時期であり、それも天気予報では23日は寒くなると言われていたので、私は相当に厚着をしていた。
ヒートテック+長袖Tシャツ+厚着シャツ+ウィンドブレーカーの重装備だ。足にもヒートテックを着用している。
しかし、途中でTシャツは脱いだ。
ニットの帽子も脱いだ。
やがて、ウィンドブレーカーも脱いだ。
腕をまくって半袖にした。
登りの坂ではやはり汗が噴き出す。寒さよりも暑さが勝った。
しかし、20丁目近くになると、休憩していても寒さが身にしみるようになる。
そして、山頂。
持って来たおにぎりを食べながら休憩。
妻はお店で「豚汁」と缶ビールを買って来て ”プハァ〜” をやっている。
この間、山頂はやはり寒かった。手が悴んでいたので、やはり氷点下だったのだと思う。
山頂で、ウィンドブレーカーを着用ししっかりと身支度を整えた。
40分ほど休憩して、見晴台方面から下山を開始した。
2時間と少しで阿夫利神社に戻った。
その間、何度か市街地から海までを見晴らすことができた。
まさに絶景。
↑ 「見晴台」よりかなり山頂に近い場所から撮影。
遠くに見えるのは「スカイツリー」ではないか?
ここまで登ってくる途中に、富士見台で雲海のようなものが見えたが、こちらからのルートでは、県下全域を見渡すことができる。
右手を見ると真鶴半島、左手を見ると東京まで見える。
大山が地元の人たちから愛される理由が分かったような気がする。ここからは、神奈川県の全部が見えるのだ。
江ノ島、湘南平。県中央を横切る東名高速。それにクロスする相模川。
私たちの住む地域、土地がパノラマのようになっている。
神奈川県の全てがここから見えるということは、つまり大山は県下のどこからでも常に見えている、ということだ。意識したことはないが、車窓から高い山が見えれば、それが ”大山” なのだ。
いつも私たちを天上から見守ってくれている。
何とありがたいことであろうか。
阿夫利神社で手を合わせ、そんなことを考えていた。
そういえば、妻は「雨女」の呪縛から逃れられるよう阿夫利(雨降り)神社にお願いしたとの事。そんなご利益もあるのか?
大山に車で行く場合は、駐車場確保が第一と言ったが、近隣に臨時駐車場が多く設けられているようだ。
帰路、幾つかの臨時駐車場を確認することができた。大山小学校が臨時駐車場になっている、との看板は確かに確認した。無料で、シャトルバスらしきものが走っているようだ(詳細は不明)。
駅近くの販売店や民家が有料駐車場を設けていることも多々あり、あちこち探すと意外と止める場所はあるのかもしれない。見かけた看板の多くは「駐車料1000円」としていた。
あと、第2駐車場のすぐ手前の民間駐車場(パーク24みたいなやつ)は、何故か、行く時も帰る時も「空き」があった。料金は1000円。何でみんなここに止めないのだろうか…。
因みに、私達がエスコートされた第1駐車場は料金600円であるが、第2駐車場までは登り坂で650m離れている。
大山は「豆腐料理」が有名であるが、豆腐店は第2駐車場のそばに少なくとも2軒ある。作りたての豆腐を調達するならここだ。
私達が帰る時も、第2駐車には車の待ち行列ができていた。
さて、どこに車を止めるのが正解だろうか…