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オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

ようこそ、現実世界へ

 街中にリクルートスーツをまとった男女が溢れ出している。

 何故か、社会人成り立ての人は、一目で分かる。周りのおっさん達も皆そう言っている。

 彼ら、彼女らは、大都会の喧噪をかいくぐる術をまだ身につけていないせいか、はたまた、駅での乗り換えに戸惑っているのか、とにかく一目で分かる。

 浮いているのだ・・・

 

 彼らには、これから、長いビジネスパーソンとしての日々が始まる。

 是非、頑張ってもらいたい。

 有名企業においては入社式にあたって「新社会人から企業改革を」との社長挨拶があったとのこと(日経がその旨の記事を配信していた)。

 そりゃ、無理だ。

 KYを強要したり、LINEの返信が遅ければ報復するとか、わざわざ狭い世界の中で、窮屈なコミュニケーションを形成して、その自己コントロールに苦しんでいるような若者達に、ダイバーシティの中での「企業改革」を求めるなんて酷というものだ。

 それは、経営幹部がトップダウンで行うべきもの。

 買いかぶっているのか、煽ているのか、本当のバカ社長なのかは知らないが、そんなもん、新人に求めるなよ。アホとちゃうか・・・

 新入社員の方々も、色々とマスコミや自称評論家達から好き放題言われて、本当にいい迷惑だと思う。

 どうか、周囲の雑音に惑わされる事無く、自らの信じた道を突き進んで頂きたい。

 結構、難しい事であるが・・・

 

 一方で、少しばかり先に社会に出た者から忠告もある。

 私自身が先輩から言われた事、学んだ事、私が感じた事の中で、次代の人達に伝えておきたいことを少しだけ言わせて。

 

・石の上にも3年

 企業の予算は1年タームだ。今のポジションで春夏秋冬を経験しないと、その会社の仕事の仕掛けは分からない。よって、自分の知力が発揮できるのは2年目から。

 自分の創意が、一つの仕事の成果となって確認できるのは、3年目ではないだろうか。

 「3年」とはよく言ったもの。

 転職は、3年目でも遅くない。

 

・年度が変わったから、メンバが新しくなったからと言って、これまで出来なかったことが出来るようになる訳ではない

 この言葉は当たっている。

 今まで出来なかった理由を考えるべきであって、メンバが変わろうが、人心が一新されようが、出来ないものは出来ない。逆に言えば、考え方と行動を変革できれば、如何なる難問であっても解決の糸口は掴める。

 今でも、私が心がけていること。

 全てを変えるのは”行動”だ。

 

・時間も守れん奴に大した仕事など出来る訳が無い

 田中角栄の言葉だ。

 これも至言だと思う。

 いつでも時間を守れる人は、仕事の出来る人だ。

 いつも、人のやる事の先回りが出来る人。機転の利く人。創造力のある人。危険察知が出来る人。業務遂行能力が高く、能率・生産性の高い人。そして、洞察の高い人、だ。

 見習うべきは「忙しい」と言っている人ではなく、忙しい筈なのに成果を上げ続けている人だ。

 

・過ちを認められない人、改めない人は、本当のバカ

 人は誰でもミスをする。

 しかし、本当に不思議な事に、自分のミスを認めない人は世の中にいる。口先で誤摩化す人はいる。しかし、周りの人はそれを見て認知しているので、どのように誤摩化してもいずれその人の評価は地に落ちる。

 真摯に実直に仕事に向かうべきだ。

 ただし、不思議なもので、口先・要領だけで役員になった人も日本には相当数いる。これは、人から聞いた話でも、自分の経験上でも真実だ。日本では、バカが役員になる事は決して珍しい事ではないらしい。

 そんな下らん事実を認識する事も社会人の務め。

 

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 この20年間、大学生による人気企業ランクの上位は大きく変わらない、との事。

 大手銀行、損保などが、いつの時代にも人気上位にあるのは、「安定性」への学生達の支持なのだろうか。

 しかし、銀行などは競争が激しいことで以前から有名だ。出世コースから外れると、40歳までに関連会社に飛ばされる、というのはよく聞く話。

 「そこ」は、本当に「安定」しているのだろうか・・

 会社がどのようなものなのか、なんて、本当に入社して働いてみないと分からないと思う。

 あのTVや携帯プレーヤーで有名な某電機メーカーですら、「能力再開発」の名の下、陰湿なリストラ、退職強要をやっていると噂される昨今だ。TV等で流れるCMのイメージで企業価値を判断するのは就職待機組とっては早計だと思う。

 今はインターンシップを採用する企業も多いと聞く。自らの目と体でもって体験するのが良いと思う。

 

 良い事も、そうでない事も、これが現実。

 ようこそ、現実で本当の世界へ。