オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

しまなみ海道へようこそ

 

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 先日、ふと見かけた記事。

 女性にとっての住みやすい都市は愛媛県であるとのこと。愛媛県は昨年に続けて連覇だと。

 その主な理由は、時間/支出のストレスの少なさ、職場環境の良さ、子供の育てやすさ、が挙げられている。

 この後には、静岡、佐賀、島根、長崎と、主に西日本の県が 続く。

 私の住む神奈川県は、47都道府県中、41位。東京は24位と人口集中地区のわりには検討している。

 この手の「住みやすさ」を問うアンケートとなると、やはり地方に軍配があがるようだ。

 利便性とは相反する意味での「時間的ストレスの少なさ」に正直羨ましいと思うところはある。

 しかし、都会の喧騒に生きるものにとっては無い物ねだりだ。一方で、スピーディに欲しいものを手に入れているのだから。

 別の住みやすさの類の調査では、富山、福井、長野あたりの県名も聞いたりする。

 近年、関東地区への人口集中はさらに加速しているようだが、仕事・進学という要素を除くと人の生き方選択は大きく変わるのかもしれない。

 どの地域も「住めば都」。良いところは随所にあると信ずる。それにしても、愛媛が良いところであることは間違いない。知っている。

 

 さて、「四国で一番大きい都市」をご存知だろうか?

 私は恥ずかしながら、つい最近まで「高松市」だと思っていた。根拠はない。何となくそう思っていた。しかし、以下の都市人口を見て欲しい。

・高松:429,242人

・丸亀:113,564人

・松山:515,882人

今治:163,481人

・高知:334,049人

・徳島:225,008人 

総務省統計局調べ、H28年) 

 

 正解は、松山市愛媛県の県庁所在地だ。今治市も16万人都市。

 県単位で見てみると、

・徳島:75万人

・香川:98万人

・愛媛:138万人

・高知:72万人

(H28年)

 となっており、ダントツに愛媛県の人口が多い。正直、関東にいるとピンとこないのであるが、愛媛県松山市はかなりの大都市なのだ。

 松山は、昨年4月に旅行した。妻に「しまなみ海道に行って見たい」と言われたのがきっかけだ。

 1泊2日の短い旅であったが、愛媛の素晴らしさを堪能した。

 その際巡った名所・スポットをいくつか紹介したい。

 

 ベタで有るが、愛媛県名物といえば、みかん、ポンジュースが思い浮かぶ。

 関東では、みかんは静岡のイメージが強いかもしれないが、西日本の人にとっては、紀州と愛媛みかんが俄然馴染みが深い。伊予柑も超有名だ。

 やはり、愛媛=柑橘類、オレンジ色、と想起してしまう。

 松山空港で水道の蛇口をひねるとポンジュースが出てくる、との都市伝説があるが、これは月に一度であるが本当に出るらしい。

  空港に降り立つとすぐにあちこちに目につくのがこのゆるキャラ

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  名を「みきゃん」という。これを模したグッズは、松山市の至る所で見かける。

 ちなみに、土産物屋さんに行くと「ダークみきゃん」という悪者版もおいている。

 愛媛に数日間滞在すると、みかんとこのキャラにはすっかり慣れてしまい、帰る頃には大好きになっていること間違いない。

 気のせいかもしれないが、松山の市街地にいるとほのかな柑橘系の香りがずっとしているような気分になる。

   当たり前であるが、この地で食するみかんはメッチャ美味しい。

 

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 私が訪れたのは2017年4月であるが、この日はたまたま「お城祭り」の日であった(毎年、4月初旬に行われるらしい)。

 みきゃんを撮った後、武者行列を見ることができた。

 このお殿様、地元では「よしあきくん」と呼ばれている。初代藩主、加藤嘉明(よしあきら)のことであろう。

 

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 愛媛県の名所といえば、やはり国宝「伊予松山城」。

 資料によると、1603年頃には「よしあきくん」が伊予松前から移り住んでいたらしいが、城全体が完成したのは1627年であり、26年間に及ぶ難工事であったと言われる。

 松山城の特徴は天守閣に並ぶ3つの櫓。

 このような造り・外観は、相当珍しいのではないか。他にも、このような造りの城ってあるのだろうか。

 また、松山城は相当な高台に作られている。

 そのため城は、松山市街の大概の所からその優雅な姿が見えると思う。

 

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 複雑に入り組んだ城内。まるで迷路。姫路城、和歌山城と並び、三平山城と言われる

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 松山城内の桜。この数日後、満開になったとのこと。

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 天守閣から見た松山市街。瀬戸内海まで見渡せる

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 道後温泉は、3000年の歴史があると言われている。大国主命聖徳太子山部赤人などが来訪したと伝えられる。

 道後温泉については、夏目漱石が友人に宛てた手紙での紹介文が全てを言い表している。

 「よほど立派なる建物にて、八銭出すと3階に上がりお茶を飲み菓子を食い、湯に入れば頭まで石鹸で洗ってくれる始末で随分結構」

 3階には、漱石が滞在したと伝えられる「坊ちゃんの間」がある(見学は有料)。

 

 道後温泉。超有名だけど、要するにお風呂屋さんなんだよね…。

      ↓

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 松山市路面電車が走っていることでも知られる。

 今、路面電車はそのスマートさから見直される機運にある。

 街中では、絶えず電車のベル、走る物音が聞こえている。

 路面電車が走る街には、ノスタルジックな面持ちがある。それが風情で良い。

 

 

 道後温泉駅に停留している「坊っちゃん列車」。毎日、特定の時間に運行している(頻繁には走っていない)

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市街地を走る路面電車の中。ほぼ定刻通りに来る。とても便利

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おしゃれな外装の道後温泉駅

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 そして、四国随一の巨大建造物。西瀬戸自動車道。通称、「瀬戸内しまなみ海道」。

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 「本州四国連絡道路のうち、尾道今治を結ぶルートの通称。自動車道に歩行者・自転車専用道路を併設、因島生口島大三島、周坊大島を経由する。全長59.4Km」…広辞苑第7版

 この説明の誤りで最近話題になった。正しくは、

「大島、伯方島大三島生口島因島向島」だ。

 景色がとにかく素晴らしい。まさに絶景である。

 地元のお店では、瀬戸内海の海の幸が堪能できる。

 ここで食を堪能するには日帰りでは短い。出来れば島内に宿泊したい。

 

 展望台から見たしまなみ海道。とにかく美しい。ため息が溢れる

     ↓

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 最後に松山最強のB級グルメ

 「三津浜焼き」

 広島焼きでもなければ、モダン焼きでもない。お好み焼きとも異なり、オムそばではない。

 松山に行った際は是非味わってみて欲しい。

 ”美味しい!”

 私たちは、「しまなみ海道」からの帰路、三津浜港まで足を伸ばし地元で有名なお店でこれを食した。

 

三津浜焼き推進プロジェクト

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松山市HPより

 

 松山・今治旅行のきっかけは、妻がTVドラマで「しまなみ海道」を見たこと。

 今朝、そのドラマに出ていた二人が結婚すると話題になっていた。

 なるほど。

 彼らの縁もこれのお陰か。

 

 ようこそ・・・「しまなみ海道」へ。