スマホによるユビキタスはありなのか?
私はSUICA愛好者だ。
自動チャージ機能を持ったIC付カードを随分前から利用している。
この数年間で、都内でSUICA決済できない(現金で払え)小売店舗はほぼ存在しないのではないかと感じるくらい、SUICA決裁の普及度は高く利便性の向上著しい。
前も言ったが、私は都内に移動する際、ほぼ現金を使わない。よって、財布の中に多量の現金を入れることもほぼ無い。ホントに便利になった。
とは言え、駅の改札口ではSUICAではなく、スマホをかざして自動改札機を通過する人も一定数いる。感覚的には10人に1人くらい?もっといる?
何故、わざわざスマホで通過するのか、理由は私には分からない。便利だから…が恐らく大体の回答なのであろうが。
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政府は免許証や健康保険証をマイナカードに統合する方針を表明しているが、挙げ句の果てには、マイナカード機能をスマホに持たせる構想まで持っているそうだ。
スマホがあれば、全ての認証・決済が行える。
これって、ユートピア?
何でスマホで何もかんもやらせようとするのだろうか?
いや、技術的には可能であるからそのような発想がでること自体は異常では無い。一つの持ち物で全てが行えればそれに越したことはない。
でも、ちょっと待って。
今、議論になっているスマホの利用料金の問題。
この大した機能とユーザビリティを持たないモバイル端末にそこまでの国家機関の役割を凝縮して果たして良いのか?大丈夫なのか?
私もそうであるが個人所有のスマホを持たない者は、国家サービスから除外で良いのか?
国がスーパースマホを支給すると言うのであれば話は別だが。
すごく素朴な疑問が残る。スマホってそんな大層優秀な機器か?
あるシチュエーションでしゃがんだ時にスマホを落としたことってないか?
私の知人、友人で多いのは、トイレでゲロしている時に便器にスマホを落とすパターン。
私の上司は、何故か海にスマホを落下させた。
スマホは入水したら間違いなく死亡する。非常に脆弱なハードウェアだ。
電源は1〜2日しか持たない。
何かの時にバッテリーが上がっていたら、重要な決済は出来なくなる。
それでいいのか?
スマホが故障したら一瞬で無一文になる。住所不定の不審人物になりかねないぞ。
スマホは壊れないと思ってる?
壊れるよ。フツーに。壊れる訳ない根拠は何?ある日、予告なく使えなくなるから…
ましてや落としたら、壊れるからね。
要は単なる家電品なのよ。
こんな物に、生活における重要決済の全てを任せて良いのか?
私はイヤだ。
別にスマホで全部やりたい人は勝手にそうすれば良い。それが気持ちいいんでしょ。
私は違う。
こんな高価な本体、理不尽な使用料をとる機械を国民標準機にする政府の考えが理解できない。
子供の頃、SF番組を見ていない頭でっかちの官僚がこういう発想をするのではないかと疑っている。
ともかく、現状のハードウェア、ユーザビリティ、サービス料金で、スマホ決済を広げるのは反対です。
「ユビキタス」の概念はそんなもんじゃないと思う。
もっと、偏在的で身近でさり気なく存在するモノによって実現されるもの。
今のスマホにその資格はない。