アベノミクスと401Kの行方
アベノミクスにより国内株価が上昇している。
この回復は、日本における景気マインドの変化もさることながら、何だかんだ言っても、USAの経済・財政事情によるところが大きいと思う。相変わらず、ニューヨークの市況を半日遅れで、ほぼそのまま反映している。これはこれで、良い事だと思う。
ただし、多くの庶民(一般勤労者)にとって、株価の上昇が家計へ何らかの好影響を与えるという事でもないだろう。
デイ・トレーディングをやっている人は、定年までにしこたま金を貯めた団塊世代とその先輩達が大半と想像している。
企業業績の好転と、賃金への分配がマクロ的に発生するのは、あったとしても、まだ1〜2年後の話。
多くの一般庶民にとって、今の”熱狂”は「関係ねーし」ってところだ。
しかし、サラリーマン(女性も含めると”ビジネスパーソン”)とっては、少なからず株価が影響するものもある。
”企業年金”だ。
特に、確定拠出型年金:日本版401Kを運用している個人とっては、今はこれまでの5年間の運用益を挽回するチャンスだ。
この5年間の資産運用実績はひどいものだった。
リーマンショックの影響を受けて日本の年金資産運用は、ずーーーーーーっと、水面下にいるようなものだった。どこの何を買っても元本保証のないものはほぼ全敗だ。一部、外国債券では成績を挙げているものもあるが、外国物は内容がよく分からないので運用実績だけを見て買う気にはなれなかった。
そうすると、どうしても国内株式、債権になってしまう。
しかし、知人のファンドマネージャーが言っていたが、20世紀末から「国内株式」は外国のそれよりも”ハイリスク”なんだそうだ。
たしかに、そうかもしれない。従来基調での日本の経済成長パターンが終焉したのであれば、短期的な株価上昇は期待しづらい。だったら、USAの露骨なレバレッジ手法、利益先喰い戦略の方が、嗅覚が優れた人は一儲けできそうだ。
私は無理だが・・・。そんな才能、ありません。
今の株式市況は少なくとも夏くらいまでは続くと見ている。
期末(3月末)に、利益確定売りがあるので一旦は大幅下落がくるであろうが、その後はアベノミクスの影響で、一定期間は走り続けるだろうと予想している。
問題は、”いつ落下するか”だ。
そのぎりぎりのタイミングを見定めて資産運用するしか無い。いずれは大暴落がくるだろうことは予測せざるを得ない。
その時は、本当にデフォルトが起きるのであろうか・・・