オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

ゴジラにも国民栄誉賞を・・・

 今日、家に帰ってTVをつけたら「長嶋茂雄ゴジラ国民栄誉賞」とスーパーに表示されていた。NHKニュースだよ。

 「ふ〜ん、長嶋はともかく、動物や怪獣の受賞は初めてだな・・・」と、一瞬考えたのだが、いや、まさか!そんなこと!・・・と、思って画面を見ていたら、ゴジラ松井秀喜のことだった。

 いや、これ、一瞬、本当に勘違いした。

 だって、長嶋氏もゴジラも「昭和の怪物」でしょ?

 これ、NHKの4月1日ジョークなのであれば「天晴れ!」だ。やられたよ、もう〜。

 長嶋氏の受賞に異論を挟む人は皆無だろう。しかし、ゴジラの受賞に違和感を持つ人は結構いると思う。私もその一人。

 因に私は彼のファンだ。

 でも、ファンでも「え〜!」と思うだろう。イチローが固辞している事も一つの理由だ。

 しかし、この2人同時受賞を考えた人はエライ。

 このコンビであれば、理屈は何とかつく。

 一方で、この賞が時の政権の求心力政策である事が、今度こそモロバレになった。

 今回の受賞で、この賞はほぼ価値を失ったと言える。

 いや、受賞者に不満は全く無い。喜ばしい限りだ。

 しかし、このタイミングで、敢えて誰にでも分かる、いや推量できる理由を付加しての授与が如何にもわざとらし過ぎる。

 ただし、事務方の真摯な反省に立った授与方針の方向転換と捉えることもできない訳ではない。

 それは、「国民栄誉賞」の多くは故人に贈られている、という事実だ。亡くなった方に授与される賞に大きな意味はないと私は思っている。

 記憶に残す、歴史に記す、などという極めて感傷的な行為であり、当のご本人にとっては理解しようも無い(だって、もうあの世・・・)。こんな後付けの行為をされても、コメントできるのは遺族だけで、私達国民は一体何を喜べばいいのか?はっきり言って大きな意義を感じられない。

 そもそも、そのような事態(本来、授与したい本人が存命中に実施できない)が起きる事自体が、その賞の選考基準の曖昧さを示している。

 先日大鵬親方が受賞したが、この時もご本人は栄誉を手にする事はなかった。

 この意味不明を反省し、当人存命中に、授与できることを最優先することにした、というのであればそれはそれで理解できる。

 大鵬親方などは、受賞理由を説明する必要すらない人だ。長嶋氏も同様。だから、今、この人に、というのであれば分かる。ホントはどうなのかは知らないけど。

 でも、ゴジラ、おめでとう。私は結構嬉しいです。

 あと、怪獣の方にもいつか国民栄誉賞をあげて欲しい。彼は、原子力のもつ脅威を世界に分かり易く伝えた大俳優だよ。

 国民に人気もあるし・・・

 

【後日談】

 この記事は報道当日の感想を書いたものであるが、官房長官談話によると事情はそのまんまであったらしい。ベタな日記を書いてしまったことを反省しています。今後は、もう少しヒネリを加えたい・・・です。

 因にゴジラへの国民栄誉賞ガメラとペアということで如何でしょう(4/7、朝)