オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

マイナカードの利便性

 マイナンバーカードのポイント還元第2弾が始まったとのこと。

 私は昨年の秋にカードを作成している。

 今年に入って妻と義母も作成した。

 妻と義母は近所のイトーヨーカドー藤沢市役所の特設コーナーが設置されたため、そこで作成したとのこと。これはなかなか良いアイデアだと思う。

 市民に「それじゃあ作ってみよう」と思わせるきっかけ作りは大切だ。

 さて、第1弾のポイント還元はいささか面倒であった。

 カードさえ作れば5000円もらえると思って喜び勇んでシニアnanakoカードを作りセブン端末で手続きをとったのであるが、一向に振り込まれる気配がない。

 まあ、こんなことでいちいち行政に問い合わせをするのも面倒臭い。

 国に釣られたかなと諦め放っておいた。

 妻には「何かよくわかんないけどポイント入んないよ」とだけ言ってあったのだが、ある日いきなりマイナカードを出せと言われた。

「ほい、中何も入ってないよ。」

「あと2万円ちょうだい。マイナポイントをゲットしてきてあげる。」

「何で2万円もかかるの?」

「うるさいわね。黙ってだしな!」

 私はいう通りにした。

 数日後、妻が言った。

「ヨーカドーに行って端末で残高確認しておいで。ポイントが入ってるはずだよ。」

「?」

 妻の言う通りにヨーカドーに行ってセブン端末にnanakoをかざしてみた。

 何と25000円になっていた!

 家に帰り妻に簡単なお礼と結果報告。

「どういう仕掛け?」

「私も知らなかったけど面倒な仕組みになってるのよ。サービスカウンターの人にポイント還元の端末操作方法を聞いていたら仕掛けが分かったの。」

「へえ〜、何やったのか知らないけど助かった。ところで2万円返して。」

「ない!」

「えっ、使っちゃったの?別に良いけど。」

「nanakoの中に入ってるからそれを使って。それ、もう現金で下ろせないから。」

 妻は笑っていた。

 どうやら、単純に5000円がnanakoにチャージされる訳ではないらしい。

 カード残高の25%、最大5000円までが還元される仕掛けだったのだ。

 だったら最初からそう言えよ!と思ったが多分最初からそういう事だったのだろう。

 でも、ヨーカドーの人も「わかりにくいですよね。」と妻には言ったそうだ。

 でも、あれやこれやで私たち3人は無事トータルで15000円分のポイントを国から頂くことが出来た。まあ、これはこれで得した気分ではある。

 そして、昨日から第2弾が始まった。

 今回は事前にチャージしてなくても良いそうだ。今度、セブンイレブンに寄ることがあったら端末で手続きしようと思う。

 でも、健康保険証としてはまだ使えない病院も多いそう。恐らく私が通い始めた医院も使えないと思う。

 別に良いけど。

 

 さて、そのマイナンバーカードである。

 果たして利便性についてはどうなのか?わざわざ作る価値があるのだろうか?

 私はたまたま最近引越しをしたのでマイナンバーカードを使う機会があった。

 これによって手続きとして簡単になったこと。

・転出証明書が不要(マイナカードで代用)

・年金関連の住所変更は不要。年金システムとデータ連携してるため

・マイナカードに刻印されている住所は役所で変更してくれる(別の場所に刻印)

・運転免許証の住所変更の際、本人証明としてマイナカードが使える。マイナカードを持っていない場合、新住所を期した何らかの証明書が必要。通常は住民登録票を転入届と同時に発行してもらうことになると思う。

 

 まあ、この程度のメリットかな。

 一方、デメリットとは言えないが、転出・転入時に役所で届け出用紙を何枚も書かければならないのは同じ。マイナカードの暗証番号もちゃんと覚えていないとダメ。

 役所での手続き(待ち)時間は1時間弱だった。警察署での免許証の住所変更は30分程度で完了。どちらも思っていたよりはスムーズだった。

 実はこれ以外に義母の介護保険証の変更には凄まじく時間がかかっている(妻が手続きをしているが完了までおよそ1ヶ月以上を要している)。転出元と転入先で担当者が直接やり取りをやっているようだ。

 事情は分からないがこの分野はまだITではやり切れない未開部分が残っているみたい。

 ご存知のように介護保険は各自治体で管掌しているので、市町村を跨ぐのは制度を跨ぐのと同じだ。色々と手続きが発生するのは止むを得ない。

 国は全国民にマイナカードを持ってもらうために涙ぐましい努力をしているが、その普及率は未だ 44.7% (6/1現在)とのこと。

 理由は簡単。

 メリットが感じられないからだろう。