危険に直行する人たち
一時、「バイアグラ」なる薬が話題になったが、その後、その手の話題を聞くこともパッタリとなくなった。
その医薬品が開発された趣旨に則り、その方向で目的を果たしたいという者がいれば、それは何が何でも手に入れたい「モノ」であったろう。
しかし、これには当初からその副作用が指摘されていた。
何でも、血管に圧力をかける効用からも飲酒との組み合わせについては最悪らしく、関係者、当局からその「危険性」について、強い(?)警告があったような気がする。
しかしながら、国内での最初の事故例は「飲酒のあとその薬を飲み、その趣旨に沿った行動後、死亡した」との内容であったと記憶している。事故にあった方の年齢も、やや高齢(中年ではない)であったような気がする。
この薬の服用には、お医者さんの処方箋が必要だと思うのであるが、その「危険」についてレクチャーを受けていなかったのであろうか。
事件を最初に聞いた時、素朴な疑問が湧いたものだ。
この場合、わざわざ酒を飲まなくとも最終目的を達成する事は十分に可能だ。
「何でこの人、やってはいけない、という事をわざわざやったんだろう?」
この状況設定は、ど真ん中のストライク。
この男性が「男の本懐」を遂げたことはめでたい事であるが、体当たりを敢行した理由が不明だ。
私には関係のない事であるが、TVニュースを見て思った。
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脱法ハーブは、名が体を表していないとの理由で、その名を「危険ドラッグ」に改めることになった。
あまり褒められたネーミングとは言えないが、関係者達の危機意識はよく理解出来る。以前も触れたが、私達の住む社会は近年「本質を歪めた表現」が反乱している。
短絡的に物事を捉えがちな人達が存在する事を前提にするのであれば、このような名称変更も確かに必要であろう。
最近、「危険ドラッグ」吸引後の自動車運転により、悲惨な、かつ、取り返しのつかない重大事故を起こしている愚か者が多数現出している。
全くもって理解できないのであるが、奴らは何で「危険ドラッグ」をわざわざ車の中で吸引するのであろうか。お家でこっそりとやるものではないのか?
何で吸った後にわざわざ車を走らせようとするのであろうか?
わからない・・・
その行為が危険極まりないこと、ひょっとしたら事故を起こすかも知れない可能性がある由々しき行為である事、その無謀の結果、何の関係もない他人を事故に巻き込むかもしれないこと・・・
そんなこと、わかる・・はずだ。
彼らは、バイアグラの件と同様に、わざと「危険」を犯しているのだろうか・・・
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暑い日が続いている。
7月25日現在、熱中症の可能性で病院送りになった人は全国で1224人、そのうち3人が亡くなったとのこと(引用:NHKニュース)。今日は既に706人(うち1人が死亡)がダウンしているとニュースでは言っている。
気象庁、マスコミは、粘り強く熱中症への警告を発し続けているが、毎日1000人規模で救急搬送が行われており、その数は一向に減る気配がない。
どうやら、マスコミがどれだけ「危険」を叫んでも、その旨が届かない人は全国に相当数いるようだ。
どうやら「危険」と言っただけでは事故は防げないらしい。
では、何と言えばいいのだろうか・・・
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「オレオレ詐欺」とは秀逸なネーミングだった。
誰が言い出したのかは知らないが、リネーム後の定着度を勘案するとオリジナルの完成度には脱帽するしかない。
この犯罪が極めて認知度が高いにもかかわらず、未だに被害が後を絶たない事や、その被害額が半端ではない規模に増大している事実に驚愕する。
警察当局、金融機関、マスコミが繰り返しそのような事態に警告を与え、「オレオレ」に触発された軽率な行動を諌め、何とか犯罪の未然防止を図ろうとしているにもかかわらず、この著名な犯罪は撲滅されていない。
現場では当人の不自然な挙動から、その手の詐欺ではないかと疑い、周りにいた金融機関関係者たちが、再三振込を止めようとしたにもかかわらず、関係者の制止を振り切ってまでATMにお金を突っ込んだ人がいる、というような話を聞いた事がある。
ここでも「危険性の警告」は既知の情報とは成り得ていない。
被害者は、後日、異口同音に言うらしい。「まさか、自分が騙されるとは思ってもいなかった」
わたしには、一体何が起きているのかわからない・・・
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見えない危険は「リスク」とも表現される。
確実には見えていない訳だから、その対応に個人差がでることはある意味やむを得ない。
一方、ニュース報道等で告知されている既知の危険情報は、その事象・状況と被る影響が明確化・可視化されているものであって、それに触れている者には然るべき事前対処があっていい筈だ。
しかし、事実はそうではない。
警告が無視されているに等しいケースが散見される。
今、何か、起きてはならない事が頻繁に起きているような気がする・・・