最後の転居
4月末に引っ越してから2ヶ月近くが経った。
久し振りの一人暮らしをしている。
妻とは離婚したわけではない。別居しているだけ。
これは、私たち二人にとっては終の棲家を得るまでのプロジェクト。
プランは10年以上前からあった。
着々と練っていたとは言えない。
ひょっとして二人とも忘れていたのではないかというほど、その会話をしないこともあった。
事態が大きく動き始めたのは1月。
藤沢市の自宅に買い手が見つかったのだ。
自宅はほぼ当方の希望していた金額で売却された。
建家は35年近く前のものだったので土地だけ売った形になった。
5月末に長男が売却した自宅跡を見に行ってくれたが、既に相当部分の取り壊しが終わっていたとのこと。
秋口にはあの若いお二人(ご夫婦)の立派な邸宅が出来上がっていることだろう。
私は東京での仕事が数年間残っているので埼玉県に転居した。
今はそこから会社に通っている。とは言っても2回/月程度。大半は在宅勤務だ。
藤沢の自宅を売った資金でもって妻の実家を建て直すことになった。
6月中に取り壊しは終わった。
地鎮祭は既に終えた。
9月末にはそこに新居が完成する予定だ。
場所は秋田市…。
私は大阪市に生まれ、そこで育ち、就職で横浜に出た。
ざっくり言って横浜に10年、藤沢に30年住んだことになる。人生最後の地は秋田だ。
この話を友人・知人にすると大層驚かれた。
そりゃそうだろう。
私も予想していなかった。
妻は友人宅で仮住まいをしている。
犬・猫ファミリーも一緒だ。
秋田では3年ぶりに竿燈まつりが行われるとのこと。
一度行ってみようと思っている。