オリオン座が沈む窓

azuyuz captain's log〜”ゆず”艦長の航海日誌

半分の湘南

 

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サーファーがアザラシのようにいる

 今週日曜(5/30)の湘南。場所は、辻堂海岸というよりはやや鵠沼に近いところ。

 海岸は賑やかだった。

 ここ最近では、サーファーの皆さんが一番多く訪れていたように感じる。

 藤沢市は今、マンボウ発令中である。

 しかし、街中に人が全くいないわけでは無い。いつもの夏よりは少ないが、それでも1年前の今頃よりはよほど多い。

 そして、初夏の陽気を感じるようになってきたこの頃、日曜日は一気に暑くなった。

 海に地元サーファーをはじめとして、県外からも多くの家族連れが繰り出しても不思議はない。

 家にこもっていてもつまらない。子供達も退屈しているだろう。天気も良いし「久し振りに海にでも行くか!」と家族の意見が一致したのであろう。

 

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家族連れもいっぱい

 家族連れが多く海岸を訪れていた。

 小さな子たちが走り回っていた。

 どうやら地元の高校生らしき女子たちがビーチバレーもどきの遊びをやっている。

 私はブルーシートを敷いて、セブンイレブンで買ったおにぎりを食べていた。

 

 海の音…。子供達の歓喜の声。

 波打ち際で穴を掘る男の子。パパがそれを手伝っている。ちっちゃな女の子がお兄ちゃんとパパに何かしら声をかけて水辺に走って行った。

 ママは少し離れた砂浜でパラソルをさしてチェアに持たれている。

 そんな風景を見て何でもない日常を感じていた。

 とてもいい時間だった。

 30分くらい砂浜にいただろうか。

 日常が少しずつ戻ってきた感覚だ。

 県は”日常”をまだ認めていない。私たちに”日常”を楽しむことを許してはいない。

 しかし、市民は自らの判断で日常を取り返そうとしている。最小のリクスを取ってでも…

 それは私も同じこと。

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建設中

 今年は「海の家」が建設中だった。

 昨年は何も”無かった”。

 鵠沼海岸にいたから建設中の家を見ることができたのだと思う。

 お隣の鎌倉市は、今年も市民を海に入れることを認めていない。

 だから、海の家は建設されていないはずだ。そう、先週、鎌倉まで走ったが由比ヶ浜に”家”は無かった。

 

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鎌倉高校・七里ガ浜付近

 

 

 

 少しだけ湘南が帰ってきた。

 しかし、”半分” だけだ…

 

餃子発見

 緊急事態やらマンボウやらで外出が極度に減ったこの1年。

 運動不足は肥満をもたらす。

 体重を測るのは恐ろしかったが、先日1年ぶりに計測機に乗っかって見ると見事に3Kg太っていた。

 このままではいけないと思い、この数ヶ月は週末天気が良い日には自転車で散歩することにしている。

 昨年は週末に10Km歩くことを目標にしていたが、今は婿殿よりプレゼントされた自転車があるので、それでより遠方に行くようにしている。

 多くは辻堂海岸から江ノ島あたりまで。桜の咲く頃には鎌倉にも行って見た。

 今は丁度良い季節だと思う。

 3〜4時間、外を流していると日焼けもするようになった。

 

 さて、散歩している途中で面白いものを発見した。

 24時間無人営業の餃子販売である。

 少し前にニュースで取り上げられていたような気もする。

 

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無人店舗「雪松」

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場所は善行。神奈中バス発見

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近所には白旗神社

 18個の冷凍餃子が2パック構成になっており、お値段は1000円ジャスト。

 無人店舗なので、自分で冷蔵庫から商品を取り出して包装。募金箱みたいなものに1000円をバコッと入れるだけ。

 買って来て妻に焼いてもらった(冷凍かよ!と言われた)。

 これ、美味である!

 ニンニクがかなり効いている。

 産地は何故か群馬と書いてある。

 幾つか買いだめして冷凍庫に突っ込んである。

 妻は「あの餃子、また買って来て」と言っている。

 どうやら気に入ってくれたようだ。

 2021年初夏の収穫であった。

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鵠沼方面からの江ノ島

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辻堂海岸。遠くに大きな船が見える

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広角度で

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境川。カヌーをしている人がいる




 

在宅勤務2周目

 3月7日に予定されていた首都圏の緊急事態宣言解除は「見送られる公算」らしい。

 ニュースの真偽は不明であるが、もう2、3日すれば結論は出る。政府の見解を待つしか無い。

 それにしても、長い緊急事態だ。

 こんだけ長く、度々「緊急事態」と言われると、市井の人達にとって、それはもはや「緊急」とは言えない。

 それは「通常」だ。

 我々はそろそろ「緊急と呼ばれる中での日常」を探さねばならない。

 

 一旦解除はされたものの、丸々1年間、私達は何らかの制約を受けながら生活をしている。

 今、思うとGoToも懐かしい。あんなもんでも、無いよりはマシであったか?

 ワクチンの配布・接種が始まっているが、これが広く国民に行き渡るには、今しばらくの猶予が必要であろう。

 いつもの日常が戻るのは「まだまだ、先。」かもしれない。

 果たして、本当にNew Normalなんて、存在するのだろうか…

 

 さて、本社からは「当面、出社に及ばず」の通達が出されたまま。在宅勤務もこのまま継続となり、2年目を迎えそうだ。

 いよいよ、真剣に持久戦を覚悟せねばならない。

 私は東京への地獄の通勤がほとほと嫌になっていたので、正直に言って在宅勤務は大歓迎だった。世間の情勢が私の思考に追随してきた、と密かに喜んでいた。

 しかし、2周目となるとそうはいかない。

 好きでやっている巣篭もりと強制された篭城戦は状況が異なる。

 心身ともに健全を維持したまま、良い仕事を継続できる労働環境を「自らの発想と行動」で構築せねばならない。

 今のままでは

 「持たない…」

 

 些細な発見があった。

 コンビニ弁当が予想した以上に、激烈に、猛烈に、ど超・特別に美味しいことに気付いた。

 「何を今更…」と思われるだろうが、私はこれまでコンビニで弁当を買ったことが…無い。

 食べたことがなかったのだ(他人に買ってきてもらったもの以外)。

 ビジネスパーソンにとって昼食は重要問題である。それは私にとっても同じ。

 在宅勤務が1年も続くと、さすがに妻も「毎日用意が面倒!お昼ご飯くらい自前で調達せえよ」となる。

 そりゃ、そうだ。

 1ヶ月ほど前から、お昼ご飯の用意を止めてもらった。そして、毎日、運動代わりにコンビニまで昼食を調達する様になった。

 面倒な面もあるが、これは気分転換にもなる。

 在宅勤務ベースの生活は、自ら意識していないと家から全く出ない様なパターンに陥ることも珍しくない。

 これは…いけない!

 今は毎日コンビニに通っている。

 ホットドッグ、サンドイッチ、おにぎり各種、カレー、カツ丼、牛丼。この繰り返しであと1年間はコンビニ昼食の生活を維持出来そうだ。

 もう1周すれば、世間も少しは落ち着いていると思う。

 今は、コンビニ生活が私にとっての Nrew Normal.

 ただし、あと1年だけ。

 

現代のお役所仕事

 確定申告の時期がやって来た。

 働き始めた頃は、何のことやらさっぱり分からなかった事であるが、私はここ数年、毎年のようにこの手続きを取っている。

 自営業、事業者の方にとっては、「納税の義務」を果たすためのとても大切な、必須の手続きであるが、企業に勤める所謂「サラリーマン」にとっては、そう度々機会があるものでは無い。

 代表的な機会というのは、医療費が10万円以上かかった時、家を買った時、遺産相続をした時、株で大儲けをした時などか。

 株で大儲けとか犬神家の様な莫大な遺産相続イベントに巻き込まれる事などは、そうそうは無い。あれば嬉しい。羨ましい。

 私の場合、多くのケースは医療費控除だ。

 私が大病を患った訳ではない。

 妻が歯の治療をした、長女が靭帯を切って入院・手術、これまではその様なパターンだった。幸い私はそんな酷い目にはあっていない。

 

 さて、確定申告である。

 私は今回もPCで「確定申告コーナー」にアクセスし、そこで指示された手順に基づきデータを入力、結果をプリンターに印刷し郵便で税務署に送付した。

 これ、ビックリなのであるが、操作はとても簡単。

 結果は自動計算。

 データは保存が出来、来年に雛形として流用可能だ。

 そして、いつからか源泉徴収票すら添付しなくても良くなった。

 医療費控除の場合も、レセプトを何十枚も束ねて申告する必要はない。何月何日に何処の医院でいくら支払ったか、を入力するだけで良い。

 便利、極めて便利だ。

 以前、家を買った際に行った確定申告は、用紙を役所から取り寄せて所定欄に数字を記入していく方式で、はっきり言って内容は訳分からん状態だった。計算も手計算。

 それに、計算間違いをすると後で大変なことになる。

 後日(数ヶ月後)、税務署より「修正申告」の命令書が来る。

 それには、延滞金支払いの命令と、ご丁寧にも「不満があれば裁判で争え」との添え書きがある。

 税務署は、単なる記入間違いの修正では許してくれない。

 申告→修正までの期間は「税金の延滞」になる。

 この国は恐ろしい。

 命令書を何年も後で申告者に送付したほうが、実はお役所は多くの「延滞金」をゲットできるのだ。

 多くの場合、申告者は「誤り」に気付いていない。

 それをいいことに税務署は納税者に修正行為を命ずるとともに「脱税」と同じ扱いである延滞を課すのだ。

 この仕打ちに妻は激怒し「リベンジしてやる」と言っていた。実はこの時、税務署に申告に行ってくれたのは妻である。

 彼女は「役所の人に言われた通りに記入しただけだ」と憤慨していた。

 因みに彼女のリベンジとは次の確定申告では正しく計算し、しっかりと所定の税金を還付されることである。決して役所を爆破することでは無い。

 

 さて、手書きの申告と失敗の話はもう20年くらい前の話。

 今はスマホで手続き出来る。これは紛れもなく「お役所仕事の進化」だ。昭和の時代を思い起こせば、素晴らしいことである。

 「お役所仕事」という比喩は、いい意味で使われるものでは無かった。

 しかし、現代は違う。良い意味でも使える様になった。

 

 昨年末、法務局で抵当権抹消の手続きを行った。住宅ローン完済に伴うものだ。

 銀行で担当の方に聞いたのだが、この手続きは最近は司法書士に依頼せずに、自分で行うことも多いとのこと。

 そこで、この際、私は書士に依頼せず自分で手続きしてみようと考えた。

 まず、法務局に電話して、手続きについて問い合わせて見た。

 

 担当の方は「各種の司法手続きに関する相談会を毎日やってますので、それを利用されると簡単で便利ですよ。無料です。もちろん、当日、直接窓口で書類作成を行い提出されても構いません。ただ、内容に不備があるとお時間がかかりますけどね。」と説明してくれた。

 私は数週間後の予約を取り、その日、必要な書類を持って役所に出かけた。

 必要書類は銀行で既に教えてもらっていたので、迷うことは無い。

 相談窓口に行くと、年配の司法書士っぽい方が出て来て、手続きに必要な書類を揃えた上で「ここにXXXと書いてください。こちらにはYYYYです。」と全て指示してもらった。

 20分程度で書類作成は完了。お隣に提出用の窓口があるので、そこの担当の方に書類を手渡して手続きは終わった。

 「完璧なエスコートじゃん。」

 私は大層驚いた。お役所の仕事は変わった!

 凄く効率的だ。これなら楽勝。

 この手続きを司法書士に委託すると、恐らく代行費用は1万円では済まない。

 しかし、今なら役所の力を借りて個人でも十分に手続き可能だ。

 家を購入する際の登記を自分でやる人はまずいないであろうが、抵当権の抹消程度なら十分に可能。参考にしてもらいたい。

 

 今は免許の更新も最寄りの警察署で行える。私が行く某所は窓口のお姉さんの対応が最高に悪く毎回不愉快であるが、便利は便利。

 パスポートの申請も以前に比べると見違えるほどやり易くなっている。

 以前のお役所は面倒臭くて当たり前だった。

 書類に不備があると修正を命じられ、長い行列の最後列に何度も並び直すなどは当たり前だった。

 お役所での手続きが好きな国民など、一人もいない。役所とは元来不愉快な場所であった。

 この国のお役所と仕事・手続きには、色々な問題があるが、それでも以前よりも、着々と良い方向に進化を遂げている事は間違いない。

 公務員の皆様、ありがとう。そして、ご苦労様。

 これからも効率化を進めましょう。 

 

何のためのSMTP/POP3 ?

 年末年始不都合の3番目。

 これは未解決だ。

 年末の12/30からピタッとPCメールが使えなくなった。

 送信も受信も…

 理由は不明。

 インターネットは使えるので、ルーターが壊れている訳ではない。

 メールやルーターの設定を変更した訳でもないのに送受信不能

 一度、アカウントを削除して再設定をしてみたがダメ。

 色々と考えたりしたがどうしてもダメ。

 「メールサーバに接続できません」とのメッセージが表示されてEND。

 年明けからは上記メッセージすら出てこなくなった(エラーメッセージなし)。つまり、Macは「新たなメール受信はなし」と判断しているようだ。

 試しに手元のiphoneからMacにテストメールを送信してみた。

 無事、送信終了したが、いつまで待ってもMacは受信しない。

 打つ手なし…

 

 プロバイダであるニフティのユーザーサポートサイトを見る。

 FAQもみても、単なる設定の仕方程度しか掲載されていない。

 仕方ないので、サポートセンタに電話した。途中、メール問い合わせを活用して下さいと何度も音声ガイドに誘導されたが、そのメールが使えないから電話してるっちゅうの。

 メールが使えんから問い合わせをしてるのに、メールで質問せえっておかしいやろ。

 一体、どないせえ、ちゅうねん。

 

 ブラザーのサポートセンターとは違い、意外と早く繋がった。今回も、OPは声の可愛らしいお姉さんらしき人が出た。

 ・・・以下、省略。

 結論から言うと、メールサーバ側のアカウント管理に問題は無いとのこと。

 「パスワードロック等はかかっていませんか?私、時々操作をミスるので…」

 「いいえ、大丈夫です。お客様が年末にメールパスワードを変更されたことは正しくログに残っております。その操作に問題はございません。」

 「考えられる問題は何でしょうか?」

 「失礼ながら、お客様側のメール設定に誤りがある可能性がございます。」

 「そうですよね。年末に焦って色々と弄りましたので」

 「申し上げにくいのですが、一旦、アカウントを消して再設定を試して見れば如何でしょうか?」

 「やはり、それくらいしか無いですかね。」

 「そうですね…。あるいは、何かお急ぎの用がおありなら、Webメールで代用されるのも良いかと…」

 「あっ、Webメールニフティさん使えるんですか?」

 「ええ、もちろん(胸を張る。見えないが…)」

 「そっか…。急いでいることもありませんので、のんびりと休日にメールを初期設定してみます。」

 「お客様、念のために申し上げますが、初期化まではする必要ありませんので。PCを買ってきたときのメール設定をやり直して欲しいと言うことですが…」

 「分かりました。恐らく私の側の問題ですね。切り分けが出来たので助かりました。」

 

 私は電話を切って、しばらくボ〜っとしていた。

 私は、昔からこのメール設定でドタバタしている。説明書を見ながらパラメータを設定するのであるが、何故かいつもトラブルになる。

 そして、適当にパラメータを入力していると、いつのまにか何とかなってしまっている。

 今回は、その逆。これまで上手く行ってたのに、ある日突然ダウン。

 全く一体、何なんだ?! このメールって。

 何で、smtppop3に分かれてるんだよ。面倒臭い。

 腐ってニフティのサイトを適当に巡回していたら、たまたまであるがWebメールのポータルに行き着いた。本当にたまたま。

 Webメール画面が表示され、この1週間受信出来なかったメールが出てきた!

 エ〜っ、こんなに簡単に操作できちゃうの?

 私は、年末年始にやりたかった作業を終えてMacを閉じた。

 もう、PCメール使うのやめよ。

 アホらしい。

 一体、1週間、何を悩んでいたんだろうか。

 Webメールで必要十分じゃん。

 そういやあ、smtp/pop3ってunixの通信ソフトだけど、21世紀にもなって、皆何でこんなビンテージソフトを使ってるの?

 この際、このソフトは捨てます。

 年末年始、3つの不具合があり、その中の2つは活かし、1つは捨てました…

 

 

 

Repair か Renew か…

 年末年始不具合の2点目。

 年末恒例の年賀状作りの際、ブラザー製カラープリンターの印刷が正常では無いことに気づいた。

 テストプリントをしてみると、印刷は綺麗に出来ているのだが、全体の色合いが明らかにおかしいのだ。全体的に暗い。

 黒っぽいと言うよりも、茶色っぽい。いや、紫か…。

 メンテナンスモードでヘッドのクリーニングをやってみる。結果は同じ。

 メンテナンスモードで印刷の色相チェックをやってみる。すると、シアン・マゼンタ・イエローの中で、イエローだけ印刷がおかしい。

 イエローではなく、黄緑っぽくなっていた。

 こんな現象、初めて見た。

 まさか、と思いインクカートリッジを確認して見たが、ちゃんとイエローのものがセットされていた。いや、そもそも黄緑色のカートリッジなど「無い」。こんな色がここから出てくる訳がない。

 念のため、イエローのインクカートリッジを新品に交換してテストプリントしてみた。

 結果は、同じ。本来黄色の印刷部分が見事に黄緑になっている。

 数度のヘッドクリーニングを試してみたが一向に効果がなく、改善が見られない。

 妻がそばに寄ってきた。

 「何かおかしい?」

 「うん、こんな感じに印刷される」

 「変ね。この間、私が年賀状を作った時は何ともなかったよ。ほら、これ」

 妻の作った年賀状のサンプルを見たが別段異常は無い。綺麗にプリント出来ている。

 「私が何か変な設定やった?」

 「いや、むしろ、どうやれば黄色を緑色に変えることが出来るのかが知りたいくらい。」

 「寿命?」

 「う〜ん、確か4年前の同じ年末に買ったんだよ。そん時もプリンタの調子がすこぶる悪くて。寿命にしては早いよね。」

 以前、エプソンのカラープリンターを使っていたことがあるが、これは何年か使っていてるうちに、印字がかすれてきた。明らかにヘッドの摩耗を想像させる現象だった。

 この時は、諦めてキャノンのプリンタに買い替えた。

 そして、4年前にインク代の安いブラザー製に買い替えたのだった。

 印刷品質はエプソンが一番いい感じがするが、私にはこれで十分。妻から印刷品質についてクレームが出たら、その時はチャンスだからグレードの高いものに買い換えようと以前から企んでいる。

 「買い換える?」

 「うん。ダメならね。でも、勿体無いからもう少しあがいてみる。」

 私が使うプリンタは、大体2万円前後のものだ。それ以上、高価なものは不要。

 一方、年賀状さえ作成できれば良いのであれば、スキャナーが付いていない安価な価格帯のものを買い求める手段もあるが、それらにはスマホ連携機能が付いていない。

 スマホ連携機能は、妻が利用しているため我が家では「必須」だ。

 この機能は素晴らしい。

 妻はスマホを使って、ホイホイと綺麗な年賀状を作っている。ソフトも無料らしい。毎年のように「筆まめ」を買い替えている私はバカみたいだ。

 さて、買い換えるにしても2万円は笑って出せるものでは無い。ある程度の対策をした結果とだとして、心に諦めをつけておきたい。

 まずは、プリンターのファームウェアを最新にUPDATE。効果なし。

 プリンタードライバーを削除し、再インストール。ダメ。

 プリンタ関連のソフトウエアのアンインストール後、最新版を再インストール。テストプリントしてみる。

 やはりダメ。

 「これまでか…」

 傷心・立腹し、私は2〜3日、年賀状作りをほったらかしていた。

 ある日、思いたち、ブラザーのカストマーセンターに電話をした。

 結構、待たされたが、やがてオペレーター(OP)のお姉さんが出てくれた。

 色々と事情を説明し原因と考えられる対策を聞く。

 OPお姉さんの指示。

 「お隣の青いヘッドの染料が混じってしまっている可能性がある。ヘッドクリーニングを「最強モード」で数回やってみること。」

 結果は同じ。

 「申し訳ございません。この後は、修理をお勧めするしかございません。」

 「センドバックで修理費はいくらぐらいになりますか?」

 「往復の送料を含めて14000円でご案内させていただいてます。」

 「もう少し足したら、おたくの新製品が買えるね。」

 「その通りですね。誠に申し訳ございません(クスッ!)」

 「…(笑ってる場合じゃねぇ!)。ウ〜ン。」

 「如何なさいますか?」

 「少し、考えます。どうもありがとう。」

 私は、電話を切った。納得はしていなかった。

 だって、モノクロ印刷は全く問題なく印刷品質もOKなのだから。捨てるには惜しい(買い替えも同じこと)。勿体無い。

 考えた挙句、このプリンターは家に残したまま、別途新品を調達することにした。出来る限り、安価でスマホ連携できるヤツを。

 スマホ連携機能は必須なのだ。私は使わないけど…。因みに、私は携帯は所有していない。

 間もなく、妻がやってきた。

 「ブラザーへの電話はどうだった?」

 「ダメだって。」

 「修理する?」

 「締めて14000円だって。新しいのを買うよ。」

 「これ、使ってみて。アマゾンで見つけたの。クリーニング用のカートリッジだって。これで治ったこともあるってネットに出てた。」

 「へえ、やってみるよ。」

 もちろん、純正品にそのようなものは無い。どこか知らない所の製品だった。

 妻は4色揃えで購入したようであるが、その中のイエローを使ってヘッドクリーニングしてみた。

 そして、テストプリント。

 おや?少し、黄色が出てきている!

 何度かクリーニングをしたらイエローの印刷は復活した。

 「どう?」

 「スゲェ、治った!」

 「やったー、良かったね。」

 今回は、妻の大手柄である。

 年賀状印刷は無事完了した。

 これが、2つ目の不具合の顛末。

 ブラザーのお姉さんを責める気は無い。対応が悪い訳では無かった。

 しかし、今回の不具合は以前のように「持ち込み修理」の時代であれば、解決出来た事象であると思う。何もわざわざ、新品を購入するまでも無い事だった。結果論であるが。

 似たような現象に悩み、落胆し、そして怒りの末、新製品を購入している消費者って、一体何人いるのだろうか。

 メーカーに悪意が無いにせよ、一定のメンテナンスをしていないと品質を維持できない「プリンター」という製品を、電話あるいはメール受付のような、対面ではないお客様サポートの形態で提供し続けることって、果たして正しい姿なのだろうか。

 毎年、私のような体験の結果、少しの手間で性能回復できる機器たちが廃品として処理されていないのだろうか。

 だとすれば、相当に勿体無いことだ。

 前回書いたが、望遠鏡は廃品の運命から救済された。今回、このカラープリンターも然り。

 しかし、いつも、リペアの可能性がある製品たちが救われているかは定かではない。

 

 

 

 

 

不都合の顛末

 年末年始にかけて、3つの不都合・不具合が発生した。

1.天体望遠鏡の破損

2.カラープリンターの印刷不良

3.Macのメール障害

 である。

 何とも頭が痛かった。

 一つ目、天体望遠鏡の不具合とは、鏡筒では無く土台となる三脚の部分。3本ある足をお互い繋いでいるアームの付け根部分が割れて離れてしまったのだ。

 そもそも三脚は、収納時に折りたためるようになっており、3本の足を開いた時に安定して立脚させるため、各々が蝶つがい付きのアームで繋がれている。

 これが1本、ブラブラになったものだから、どうも安定しなくなった。

 使えないわけではなさそうだ。

 足を広げたら何とか頑張って立ってはいる。しかし、心許ない。少しでも押したらバタンと倒れてしまいそうだ。

 それに、3本の足を均等に伸ばしていないと土台が傾いている。

 1本でも自在に動いてしまうと、微妙に全体が傾いてしまう。

 この三脚は、経緯台ではなく赤道儀を接続するタイプのものであるため、鏡筒を支える部分は分厚い金物で出来ており、また安定用のバラストが付いているため、全体としてはすこぶる重い。

 測ったことはないが、恐らく10Kg以上はあると思う。

 この望遠鏡は、しばらく、使っていなかったので、ローゼットの中に畳んでしまっていたのであるが、その中で色々と揺らされている間に自重に耐えきれず、最も強度の弱いプラスチック製のヒンジ部分で折れてしまったらしい(この部分以外は全て金属)。

 かなりショックだ…

 しかし、これは、私が悪い。

 不注意であった。

 秋口にこの不具合に気がついた(例の牡丹餅観察がきっかけかもしれない)のであるが、特に手を付けずに放置していた。

 かなりの間、触っていなかったので正直、気持ちもここから離れていた。

 しかし、年末に経緯台付きの望遠鏡で木星土星を見てから、何だかこの子が無性に不憫に思えてきた。

 「何とか、ならんものかなぁ…」

 年賀状を書き終わり、大掃除も済ませ、後は長女・孫達の帰省を待つだけになった暇な年末に、傾いた望遠鏡を目の前においてじ〜っと見ていた。

 こんな重いもの載せるんだから、プラスチック部分を如何なる接着剤を用いて繋いでも無駄だろうな…と思っていた。

 割れた口をよく見てみると、アーム自身は意外と厚みがある。3〜4mmはありそうだ。

 これ、ひょっとしたら折れた部分に金属プレートを当ててボルト・ナットで止められるんじゃないか…

 折れた骨に当て木をするのと同じ方法だ。

 色々と細部を寸法してみると、直径4mm、長さ12mmくらいのネジで留められそうだった。

 「やるだけやってみるか」

 私は、ホームセンターに車を飛ばし、測ったサイズのボルト・ナットとリング・ワッシャーを2組買ってきた。

 当て木に使う金属プレートは、たまたまであるが工具箱の中にこのアームとぴったりサイズのものがあった。

 何に使うものかはわからないが、ともかくこの企みにぴったりのサイズだった。

 割れてしまったプラスチック製のアームの両端にドリルで直径4mmの穴を開けた。

 慎重に当て木を添えてドライバーでボルト締めする。

 上手くいった !!

 望遠鏡の三脚は見事に復活した。

 取り敢えずの処置ではあるが、ある程度の耐久性は期待できそうだ。大事に使えば、まだまだ行けそう。

 

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修理の跡

 

 実は、この望遠鏡はもう使えないから、年が明けたらリサイクルショップに持ち込もうかな、と考えていた。

 正直言って、赤道儀は重くて使い勝手が悪い。

 先日の様に、惑星を観望するだけなら経緯台付き望遠鏡の方が圧倒的に使いやすい。見たい場所にポンとおいて、目標とする空へ向けたらそれでOK。

 赤道儀はそうは行かない。

 極軸合わせ、コントローラセット、アライメント調整、と儀式は長い。

 私は、足の折れた望遠鏡を見捨てようとしていた。

 しかし、そうしなくて良かった。

 彼は復活した。蘇ってくれた。

 形式は古くなってしまったが、またまだ、行ける。

 

 今、彼は物置ではなく、私の狭くなった部屋(在宅勤務用に部屋を模様替えしたため)に鎮座している。

 しばらく、ここにこのまま置いておくことにする。

 必要以上に部屋が狭くなってしまっているが、別に構わない。

 こうして、毎日彼を見ていると、観望意欲が不思議と湧いてくる。

 今年は、何年かぶりに、天体観望をやってみようと思っている。

 今、太陽と惑星たちの出没時刻計算をするプログラムを作っている。

 これが、完成したら、また、彼と趣味を嗜もう。

 彼とは、古い付き合いだったのだ…

 

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カセグレン型鏡筒を装着している

 

 

 残り、2つの不都合は後日…

 

 

 

ケプラーの執念

 牡丹餅(木星土星大接近)の裏話。というか、このシミュレーションを可能にしてくれた偉大な天文学者の話。

 ご存知の通り、天空の星座間を右に行ったり左に行ったり不思議な運行をする惑星たちが私たち地球とともに、太陽の周りを回っていることを周知したのはポーランド出身の天文学者コペルニクスである。

 イタリアの天文学者ガリレオは、彼の見立てをもとに、自作の望遠鏡により本格的な天文観測を行なった最初の科学者である。彼は、小さな望遠鏡(8倍くらいだったとか…)を木星に向けた。

 その際、彼が見た4つの衛星は今でも「ガリレオ衛星」と呼ばれている。

 ガリレオは巨大な惑星を周回する4つの小さな月を見て、コペルニクスの天動説を確信したという。

 地球よりはるかに大きい太陽が、地球を周回するのは不自然だ。小さいものは、大きなものに従う…。彼はそう直感した。

 この衛星、私が普段使う望遠鏡(20〜40倍)でもはっきりと視認する事ができる。

 さて、コペルニクスが世を去ってからおよそ60年後、天動説と実際の観測数値を一致させる数式を発見した(編み出した)天才(!?)がドイツに現れる。

 ヨハネス・ケプラーだ。

 彼は3つの法則と方程式を世に問うた。

①惑星の公転軌道は楕円を描く

②惑星と太陽を結ぶ直線は、一定の時間に等しい面積を描く(角運動量保存の法則)

③惑星と太陽の平均距離の3乗は公転周期の2乗と比例する

 

 そして…、惑星の平均近点離角Mと離心近点離角Eの関係は次の式で表されるという。

 M= E - e・sin E

 

 平均近点離角M、離心近点離角E、真近点離角vの関係は下図の通り。

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M、Eとvの関係図

 

 地球から見た時の夜空の惑星の位置は、真近点離角vを各種の座標系に変換する事で得られる。平均近点離角Mは惑星の平均角速度、離心近点離角Eはケプラーの法則②から得られる仮想円の角度だ。

 Sが太陽。P(X、y)が惑星位置。Aが近日点(惑星が太陽に最も近づく地点)である。

 eは楕円の離心率。

 日常的には使い慣れない概念であるが、一言で表してしまうと楕円の扁平度を示すもの。

 e<1 であるが、1に近づくほど、楕円は円を上から押しつぶしたように横長になる。一方、0に近くほど真円に近づき、楕円の方程式にe=0を代入すると円になってしまう。

 実際には、eの実測値はどれくらいかというと次の通り。

・金星 0.0068

・火星 0.0934

木星 0.0485

 これ、実際に我々の視認レベルで図を描いてみても、ぱっと見はほとんど円である。

 なので、MとEはそんなにべらぼうに離れた数値にはならない。

冥王星がかなり大きな数値で、0.249。これはかなり歪だ。現に彼は一時期、海王星軌道の内側に入り込む時がある。

 この図から分かるように、惑星の平面位置Pを求めるには、楕円の長径・短径、離心率、日次運動量(平均角速度)と移動時間量が把握できていれば良いことになる。これらの数値は全て軌道要素に含まれている。

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2021年1月1日から200年間の太陽系惑星の軌道。冥王星に注目

 

 さて、素朴な疑問。

 ケプラーは①〜③の法則をどうやって見つけたのであろうか?

 ①は直感かもしれない。

 いや、これ、後付けでは何とでも言えるが、それまで誰も気が付いていなかった。当時の天文学者・数学者の誰もが惑星は円軌道だと考えていた。

 だから、惑星が逆行する理由がどうしても説明できなかった。

 ケプラーの師匠であるチコ・ブラーエですら火星のフラフラした動きの理由が分からなかったのだ。

 チコは、当時としては驚くほど正確な火星観測を行なっていたが、円軌道をベースに火星の軌道を計算しても、どうしても観測値と一致しない。

 これは、火星の逆行が無くても同じ事だった。順方向に運行していても、いつの間にか計算上の位置とは異なる場所に火星はいる。

 どうやら、惑星はスピードと軌道を変えながら動いてるらしかった。

 「そんなバカな!」と当時の学者達は考えたと思う。

 一体、宇宙を支配している力とは何なのか?

 真面目に考え始めたら、そりゃ夜も眠れないことと思う。

 そして②の意味すること。

 楕円軌道上を動く惑星の描く面積が、経過時間が同じであれば等しい、ということは、ざっくり言って太陽の傍では平均よりも早く、一方遠方では平均よりも遅く動いていないと同面積にはなり得ない。

 『?』である。

 何で、早くなったり遅くなったりするの?と皆感じたことだろう。

 そして③。

 当時の惑星は9つでは無く、6つだ。天王星以遠はまだ発見されていない。

 恐らくケプラーは、具体的には火星と木星の軌道からこの関係を見出したのだと推測する。

 遠い惑星ほど、ゆっくりと公転する、とケプラーは言っている。

 

 さて、方程式をもう一度見てみる。

 M= E - e・sin E

 形はシンプルであるが、何とも不思議な関係式だ。

 この式は、PとP’の位置関(x,y)、(x,y')を表す式に、②の角運動量保存の法則を当てはめないと導き出せない。

 また、難儀であることに、この方程式、解けない。解はある、当然。

 しかし近似値となる。

 コンピューターどころか、微積分法すら存在しない17世紀初頭にどうやってこの関係式をケプラーは導きだしたのか?

 

 どうやら、大きな紙に数年間の火星軌道をプロットし、毎日の動きの変化量を算出したらしい。

 そして、火星の平均的な日次運動量と実際の移動量の軌跡から「面積速度が一定になる!」という関係式を見出したようだ。

 何という気の遠くなるような作業だろうか。

 執念の男、ケプラー

 ちなみに、③の法則も同じようなことを延々とやり続けないと結論には至らない。様々な代数式をいくら駆使したら、この2分の3乗法則に辿り着けるのだろうか。

 これは天才!というよりも、”執念”と表現するしかなかろう。

 天才はニュートン

 ③の式は、実は万有引力の数式と実は等価である。

 ニュートンはシンプルに記述した。

 「惑星運動を支配する力は2体の距離の二乗に反比例する」と。

 ニュートンは、二次曲線(円錐曲線)の特性を熟知していた。

 物質の重さに比例し距離の二乗に半比例する力と、大きな物体の周りを小さい物体が回転する際に生じる遠心力が釣り合う軌道は楕円になる、という事実を。

 

 ケプラーは偉大だ。

 彼の方程式がなければ、はやぶさ2も「リュウグウ」には行けなかったし、帰還する事も叶わなかった。彼の理論は、実用式として現代でも立派に役立っている。

 しかし、彼の3法則算出の元データは、実は彼の師匠であるチコ・ブラーエによって観測されたもの(火星軌道)だ。

 チコちゃんの残した膨大な火星観測データ無しでは彼の偉業は達せられなかったのは間違いない。

 だから、ケプラーは疑われたらしい。

 「チコを毒殺したのはケプラーじゃね?」と。

 つい最近、チコの遺体調査が行われた結果、彼の亡骸から「毒物」は発見されなかったとの事。

 とんだ濡れ衣である。

 ガリレオケプラーも名誉回復に400年を要している。

 まさに天文学的数値だ。

 

 

 

 

 

 

牡丹餅は何処へ…

 棚から牡丹餅の続編。

 少し早いが年末年始休暇に入った。今年は、コロナ感染対策もあり、年始から1/11までは「年休取得推奨日」となった。会社からの指示は「現場との調整の上、取れるようなら年休をとれ」だ。

 まさか、17連休などはあり得ない(暇過ぎる・家でやる事ない。GoToしないし…)が、少なくとも年末と「正月三が日」は休みだ。かなり時間ができた。

 大掃除は、年末にするとして、暇なこの時間に、この間の天文シミュレーションの続きをやった。

 前回は、Star Atlasに木星土星マッピングしてみたが、今回はこれを宇宙の上側から見たMAPを作ってみた。さて、太陽系を上から(本来、宇宙空間に上下はない)見たらどうなっているのだろうか。

 正しく言うと「黄道面を北側から俯瞰した太陽系図」となる。

 

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2020年12月21日、黄道面を北側から。

 

 2020年12月21日、18:00のMAPだ。

 このプログラムは、Star Atlasに比べればやや単純だ。

 各惑星の軌道要素から「真近点離角」「太陽・惑星間距離」を算出すれば、それをX・Y座標にプロットすれば良いので、Star Atlasよりも手数は圧倒的に少ない。

 第4象限の水色の点が木星、紫色が土星だ。

 中心点から見た時、ほぼ線上に並んでいるのがわかる。

 何処の星座に位置するかも分かるように黄道12星座の名称も入れておいた。

 木星土星は「Sgt(sagittarius)」射手座の方向に見えるのが分かる。

 こうしてみると、外惑星は海王星準惑星冥王星も同じような方向に位置することが分かる。

 右上にある小さい窓は火星を含めて「内惑星」をプロットしている。

 赤い点が火星。

 木星からやや離れていっているのが分かる。

 火星は時期にもよるが動きが早く、変化も激しい。

 ついこの間までは、木星の近くにいたが、今は水瓶座を通り越して魚座に位置している。この後もすごいスピードで左回り(時計と反対方向の回転)に移動していく。

 

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2020年1月1日18:00の太陽系。この頃、火星は獅子座〜乙女座にいた

 

 そういう意味では、2020年は火星・木星土星を一度に観測できる希な観測年であったと言える。

 さて、このスター達はこの後、どのような動きをするのだろうか。

 2021年1年間の太陽系惑星の軌道をプロットしてみた。

 

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2020年12月21日〜2021年12月21日までの1年間の軌道

 右上の小窓を見ると、黄色い太陽を表す点が1週していることがわかる。

 赤は火星。火星の公転周期は、1.8809年。その通り、約半周している。どうやら1年後には乙女座に鎮座するようだ。

 一方、木星以遠の外惑星達はほんの少ししか動いていないように見える。

 各々の公転周期は以下の通り。

木星:11.862年

土星:29.458年

天王星:84.022年

海王星:164.774年

冥王星:247.796年

 外惑星があまり移動したように見えないのも無理はない。木星で1/11.862、弧度法で30.3度の角度の変化だ。天王星で2.2°、冥王星で1.5°の変化。

 海王星の発見は1846年、冥王星は1930年。冥王星は発見されて以来、公転周期の3割強の距離しか移動していない。

 あの人たちの動作は、極めてノンビリとしているのだ。

 

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2021年1月〜12月末(18:00)までの各惑星の動き。火星(赤色)は天空の半分を移動する。

木星水瓶座土星山羊座にいる。

 

 さて、木星土星は新年を過ぎると射手座から山羊座付近に移動していく。やがて夕日と共に沈んでしまうので観望出来るのは21年の前半だけだ。

 一方、火星は観望ポジションにいる。

 この後、双子座→かに座→獅子座、と移動するので、1年の前半は季節の星座と同時に見ることができる。

 夏くらいまでは、夜、空を見上げたら南から西の方角の空に赤い星を見ることになる。

 大接近後なので次第に離れ暗くなっていくが、それでも2等星程度の明るさは維持しているようなので観望に不自由はない。

 ガリレオが恋した惑星達と1年を共に歩もう。

 いずれ、世の中も静かになる…

 

 

 

棚から牡丹餅

 2020年も終わろうとしている中、非常に珍しい天文現象が見られる。

 既にSNSやニュース等で情報が流れているためご存知であろうが、木星土星の大接近が見られるのだ。

 もちろん、木星土星自体はお互い遠く離れている為、接近などしてない。

 あくまで地球から見た場合の話。

 因みに、木星の軌道長半径(天文単位)は5.2026、土星は9.5549なので、両惑星がざっくり言っても6.5億キロ以上近づく事は無い。

 その時は、12月21日とのこと。

 今、木星土星は射手座辺りにいるので、見えるのは夕刻のお日様が沈む間際だ。12月18日の段階では、17時過ぎからギリギリ18時前くらいまで視認することができる。

 私はこの数年間、気が向いたら木星は望遠鏡で覗いていたが土星はしばらく見た記憶が無い。やはり、この超有名惑星が2つ同時に観測できるのはありがたい。

 物置から望遠鏡を取り出してこの2日間、宵の束の間、観望を楽しんだ。

 日が沈む地平線の近くでの観望となるので、残念ながらシーイングは決して万全では無い。

 やはり、両者はグラグラと揺れて見える。

 像もモヤッとしているが、それでも天空ではなく水平に近い角度で見れるので、観察自体は非常にやりやすい。

 普段、あまり星を見ない方でもこれは簡単に観望できる。8cm程度の双眼鏡でも十分楽しめると思う。

 大接近まではあと数日間しかないが、この2大惑星を堪能するのであれば、12月21日以降であっても、十分に時間はある。あと1カ月は我々の目を楽しませてくれるものと思う。

 

 極めて珍しい惑星大接近であるが、このような現象が以前に観測できたのは397年前。何と1623年であるという。えらい前の話で、多分、徳川家光が将軍職についた頃だ。

 1623年というが、その年のいつ頃にこの現象が見られたのだろうか?

 ここは、やはり自分で調べてみるのが楽しい(ステラナビゲーターを使えば一発で分かるが敢えて使わない)。さっそくシミュレーションしてみた。

 自分で作った軌道計算プログラムで1623年1年間の木星土星の軌道を調べてみた。そうすると、どうやら7月辺りでこの2つの惑星が大接近したようだ。

 1623年7月8日(0:00)の位置。

木星 赤経 8:28 赤緯 19:43  方位 162.6°  高度 -32.98°

土星 赤経 8:32 赤緯 19:36  方位 161.5°   高度 -32.83°

 

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1623年1月〜7月の動き

 

 午前0時でシミュレーションしたため、方位・高度は地平線の下側を示しており、この時間帯では日本からは見る事ができないということになる。

 それにしてもこの接近度合いもなかなかのものだ。経度にして4′、緯度で7′ である。

 この年の各惑星の動きをATLASに表示してみた。赤経8:30辺りの水色と紫の線が両惑星の移動軌跡。惑星には各々番号が打ってあるが、木星土星の5・6番は重なっている。

 

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1623年7月8日

 

 7月8日の各惑星の位置関係は上図の通り。

 午前0時段階では、2惑星は既に地平線に沈んでおり見えないと書いたが、ではいつだったら見えたのだろうか。

 ここは、プラネタリウムソフトを用いて、1623年7月8日の星空を表示してみた。

 

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7月8日の空

 このように木星土星だけでなく、金星も側で輝いていた事がわかる。中々、壮観な見栄えであったかもしれない。

 ただし、時期は7月の18時頃である。おそらく、陽はまだ沈んでおらず、この現象は見えなかった可能性が高い。残念ながら…

 もう一つ、この絵で重要なのは2惑星と金星の間に”水星”がいる!ということだ。

 こちらの惑星を見ることも極めて珍しい。

 ひょっとしたら、水星・金星が並んでいるのを見る事は出来たかもしれない。これは、これで超まれな風景だ。

 ところで、私の軌道計算プログラムは「7月8日」という回答を提示したが、どうやら正解は「1623年7月17日夕刻」らしい。

 経度差は ”0.09°” 。

 9日ほど誤差が生じているが愛嬌としたい。

 1950年分点で計算していることも影響していると思う。

 でも、これでいいのだ。

 

 さて、昨日(12/18)観望できた2惑星についても同様にシミュレーションしてみた。

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2020年12月1日〜21日までの軌道

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昨日(12月18日)、望遠鏡で見た時のイメージ

 上図はシミュレーションであるが、実際に望遠鏡で20〜50倍で実際に見た像もほとんど変わらない。木星ガリレオ衛星もしっかりと見えた。

 

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12月21日、超接近時のイメージ

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12月21日の星空。2惑星は重なって1つに見える

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2020年1年間の惑星軌道。黄色は太陽、赤は火星、20H頃の青・紫が木星土星

 

 このような天文現象に生きている間に遭遇できることは極めてラッキーだ。

 天空の物語の時間軸は極めて長い。悠久の時間軸の中でドラマは起きる。

 短い人生を送る我々が、そのドラマに遭遇できる事自体が素晴らしい体験であると言えるのだ。

 色々あった2020年であるが、最後に棚から牡丹餅が落ちてきた。

 次の牡丹餅は、2080年3月15日に落下するらしい…

 

2020-

 2020年が暮れようとしている。

 今年も色々あった。この1年間、コロナで日本中大騒ぎであったが、私達家族にとっても色々なことがあった。例年とは様変わりであったが。

 今年のtopic. 

 

1.Marriage

 3月某日、息子(長男)の結婚式があった。入籍後、約1年半後のセレモニーである。

 横浜の山手で友人・知人・親戚を迎えて滞りなく終えることが出来て何よりだった。

 これより時期があと1カ月遅れていたら、恐らく式は挙行できなかったと思う。

 結婚式の集合写真が家に届けられた頃、日本全国に緊急事態宣言が発令された。

 

 我が家には可愛い嫁さんが家族として増えた。

 子供達は2人とも自立し巣立ちした。

 嬉しくもあり、寂しくもあり…

 息子夫婦は時々に遊びに来てくれる。それが楽しい。 

 

2.卒業

 8月末、37年間働いた会社を退職した。定年である。

 まあ、色々あったが完走出来たこと自体は良かったと思う。

 このような状況なので、職場での挨拶や慰労会は一切無しだ。

 一生に一度なのに、とかは別に思わない。

 別にそんなことどうでも良い。

 会社と仲間達が存続している。それだけでいい。

 

3.縄文の旅

 世界遺産への旅。

 あっという間の2泊3日だった。

 今でもピンと来ていない。

 ただ、夜、目を瞑るとあの風景が見えてくる、蘇るときがある。

 多分、こんな感じでいい思い出になっていくのだと思う。

 

4.奈落へ

 9月、新政権が誕生。

 前政権のレガシーを引き継ぐと宣言したせいで、とんでもない事態に追い込まれているようだ。

 まあ、身から出た錆だ。同情はしない。

 今と比べるとよくわかるのだが、前の首相って結構人気あったのだなと思う。

 あの品性の無さ、無思慮な言動、知性の欠落…。私は大嫌いだった。

 しかし、今より求心力はあったのだな、と驚いている。

 ただし、再登板を求める気は一切ない。

 与党内ではそのような期待を持つアホがいるようであるが、日本の未来を考えればそのような発想ができる訳が無い。

 やはり、自民党は既に死んでいる。

 彼らに、これまでの7年半の愚行を反省し悔い改める気配は一切無い。

 だから彼らを待つのは ”奈落” …

 ホント、バカな連中だと思う。

 ただし、そこに落ちるときは、我々国民も一緒だ。

 今のこの国の政治力の現実は、コロナ対策で十分に可視化された。 

 

5.Stay Home

 3月30日から在宅勤務が始まった。

 それから、なんやかんやでずっと在宅勤務を継続している。

 仕事の能率は変わらない。いや、Skypeのおかげて会議のハシゴが出来ている分、さばいているイベント数は以前を遥かに上回っている。

 この歳になると、一人での業務遂行がいいの悪いの、という感情は無い。やるべき事を淡々とこなしている。

 ただ、若い人たちはこの勤務形態、どう感じているのだろうか。私にはどうしてやることもできないが…

 

 どうやら、今後もこのような形態での勤務が続くらしい。延々と。

 私は自室に息子の残していった学習机を持ち込んで、そこを書斎化した。

 部屋はほとんど仕事部屋状態で他人の座る場所もない。

 通勤地獄からは解放され幸せ一杯であるが、一方で、私の部屋は仕事をして、終わったら寝るだけの無味乾燥したものに変貌した。

 得た自由と失った空間…

 コロナは罪作りだ。

 

・・・

 

 もう2週間で2020年も終わり。

 世界は変わる。

 この国も否応なしに変化させられる。

 私たちも進化せねばならない。

 明日も今日と同じ1日が訪れるとは限らない。

 新たなる未知へ…

 

 

 

七里ヶ浜、再び…

 先日、妻が鎌倉プリンスホテルの「きよやす邸」で頂いたクーポン券の利用期限が迫っていることから、二人で出掛けることになった。

 今回は、同一敷地内にある「七里ヶ浜ゴルフ場」で久し振りの練習をこなしてからの昼食。

 私の注文は「蕎麦ステーキ丼御膳」、妻は「蕎麦海鮮丼御膳」。ランチメニューで2200円。

 

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蕎麦ステーキ丼御膳

 

 写真には入っていないが、このあと「蕎麦」が横長のせいろに乗って出てきた。

 私は知らなかったが「鎌倉蕎麦」とのこと。

 あとサラダも「鎌倉野菜」。

 これは知っている。妻がよく使っているので。

 味については、言うまでもない。文句なし。

 

 2000円以上で1000円クーポンが利用できるとのことで、2枚を使って合計2400円(一人当たり1200円)。

 これならリーズナブルだ。

 クーポンはまだ4枚残っていたが使い切れなかった。やむを得まい。

 

 さて「七里ヶ浜ゴルフ場」は随分と前にきたことがある。利用料が高めであることは承知している。

 平日料金を紹介する。

・打席料:590円

・ボール代

 1F:16.9円(35球)。1カゴで592円

 2F:14.8円(40球)。1カゴで592円

 打席料とボール1カゴはほぼ同じ値段設定。会員になると打席料もボール代も安くなるそうだ。

 しかし、ここの練習場利用料のメインは「時間制打ち放題」だろう。

・日中1.5Hr:2260円

・日中2Hr:3370円

・早朝:1Hr 1800円、2Hr 2850円

・ナイター:1Hr 1800円、2Hr 2850円

 

 3カゴ(およそ100球)以上打てばお釣りがくる設定だ。

 人にもよるが、練習熱心なプレーヤーにはありがたい。

 私たちは、2人で合計10カゴ打ったので元金は回収している。内訳は妻4ハコ、私6ハコ。

 普段、私はこんなに沢山の球は打たない、打てない。疲れるし、下手だし…、練習嫌いだし…

 2ハコ(70球)分は、実はすべてアプローチ練習に費やした。

 50ヤード付近のグリーンをひたすらPWで狙い続けた。7番での転がしもやった。こういう練習は「打ち放題」でないとやる気になれない。

 せこい話だが「1球12円」と言われると、そのボールを転がしの練習に使うのは何か勿体ない気になってしまう。いや、ホントにセコイ。

 

 妻はこの練習場が気に入ったようだ。多分、この土地柄、開放感からだろう。

 「平日にまた来ようよ」

 「そだね。ここは休日は結構混むと思うし」

 

 天気は快晴ではなかったが江ノ島が綺麗に見えた。

 海からの風が心地よかった…

 

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スマホによるユビキタスはありなのか?

 私はSUICA愛好者だ。

 自動チャージ機能を持ったIC付カードを随分前から利用している。

 この数年間で、都内でSUICA決済できない(現金で払え)小売店舗はほぼ存在しないのではないかと感じるくらい、SUICA決裁の普及度は高く利便性の向上著しい。

 前も言ったが、私は都内に移動する際、ほぼ現金を使わない。よって、財布の中に多量の現金を入れることもほぼ無い。ホントに便利になった。

 とは言え、駅の改札口ではSUICAではなく、スマホをかざして自動改札機を通過する人も一定数いる。感覚的には10人に1人くらい?もっといる?

 何故、わざわざスマホで通過するのか、理由は私には分からない。便利だから…が恐らく大体の回答なのであろうが。

 

・・・・

 

 政府は免許証や健康保険証をマイナカードに統合する方針を表明しているが、挙げ句の果てには、マイナカード機能をスマホに持たせる構想まで持っているそうだ。

 スマホがあれば、全ての認証・決済が行える。

 これって、ユートピア

 

 何でスマホで何もかんもやらせようとするのだろうか?

 いや、技術的には可能であるからそのような発想がでること自体は異常では無い。一つの持ち物で全てが行えればそれに越したことはない。

 でも、ちょっと待って。

 今、議論になっているスマホの利用料金の問題。

 この大した機能とユーザビリティを持たないモバイル端末にそこまでの国家機関の役割を凝縮して果たして良いのか?大丈夫なのか?

 私もそうであるが個人所有のスマホを持たない者は、国家サービスから除外で良いのか?

 国がスーパースマホを支給すると言うのであれば話は別だが。

 すごく素朴な疑問が残る。スマホってそんな大層優秀な機器か?

 

 あるシチュエーションでしゃがんだ時にスマホを落としたことってないか?

 私の知人、友人で多いのは、トイレでゲロしている時に便器にスマホを落とすパターン。

 私の上司は、何故か海にスマホを落下させた。

 スマホは入水したら間違いなく死亡する。非常に脆弱なハードウェアだ。

 電源は1〜2日しか持たない。

 何かの時にバッテリーが上がっていたら、重要な決済は出来なくなる。

 それでいいのか?

 スマホが故障したら一瞬で無一文になる。住所不定の不審人物になりかねないぞ。

 

 スマホは壊れないと思ってる?

 壊れるよ。フツーに。壊れる訳ない根拠は何?ある日、予告なく使えなくなるから…

 ましてや落としたら、壊れるからね。

 要は単なる家電品なのよ。

 こんな物に、生活における重要決済の全てを任せて良いのか?

 私はイヤだ。

 

 別にスマホで全部やりたい人は勝手にそうすれば良い。それが気持ちいいんでしょ。

 私は違う。

 こんな高価な本体、理不尽な使用料をとる機械を国民標準機にする政府の考えが理解できない。

 子供の頃、SF番組を見ていない頭でっかちの官僚がこういう発想をするのではないかと疑っている。

 ともかく、現状のハードウェア、ユーザビリティ、サービス料金で、スマホ決済を広げるのは反対です。

 「ユビキタス」の概念はそんなもんじゃないと思う。

 もっと、偏在的で身近でさり気なく存在するモノによって実現されるもの。

 今のスマホにその資格はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛の結晶ハンバーグ

 ハンバーグが大好き。

 以前はファミレスに行けば必ずと言っていいくらいハンバーグを注文していた。決して浮気して他のメニューを選ぶようなことはしなかった(ウソ)。

 歳を重ねて以降は、世の色々な美味しいものに気付いて、外食でハンバーグばかり注文することは無くなった。しかし、今でも好きなものは好き。

 だから、びっくりドンキーハングリータイガーブロンコビリーなどは、それを目当てによく行ったりする。

 昨日は、長男夫婦に誘われて御殿場まで出向いた。

 我がBOY推薦のお店があるというのだ。

 そのお店、ここでは名を伏せる(Google先生に聞けばすぐ分かるけど)が静岡県民であれば皆知ってるようだ。まるで、埼玉県のるーぱん と同じ。

 いつ行っても行列ができているらしい。

 私達は2時間待ちだった。

 たかがハンバーグ。

 しかしハンバーグ。

 この凄まじい待ち時間を聞けば、このハンバーグが地元の方々にどれだけ愛されているか理解できる。

 このお店(チェーン店)、なんと静岡県にしかない。理由は、セントラルキッチンで製造したハンバーグを直接、新鮮なまま届けられる範囲にしかお店を作っていないとのこと。

 徹底している。

 

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げんこつハンバーグ250g


 食した感想。

 「美味しい。美味しい。美味しい。美味しい。美味しい。美味しい。美味しい。美味しい。」

 妻が最初に言ったこと。

 「このハンバーグ、一体何をつなぎに使ってるの?!」

 この感想にエッセンスは凝縮している。

 驚きの食感だった。

 そして、もう一つ凄い事。

 メニュー価格は決して高くない。

 私達が注文したランチメニューは、何と1100円。これに、40円を追加して刻みワサビを頼んだ。これ、絶品!

 

 と、言うわけで3時間(*)かけてお店に行き、2時間待って、30分で食して帰宅の途についた。

 しかし、時間をかけた価値は十分にあった。

 妻とは「また行こう」と確認しあった。

 息子とお嫁ちゃん、美味しいハンバーグをありがとう。

 あれは、ハンバーグを愛する魂が結晶したものだ。

 素晴らしいお店。

 

 名は「さわやかハンバーグ」

 

 さて、東京への進出はあるのか…?

 

(*)昨日(11/28)は、東名高速が朝から事故渋滞で使える状況でなかったため、西湘バイパス・箱根経由で御殿場を目指した。そのため移動に時間がかかった。

Road to JOMON

 11/21(土)の歩行距離は27.8Km。39,034歩、上がった階段114階。1階は約3m相当との事なので高低差は342m。iphoneによる縄文杉までの行程記録である。

 片道およそ10Km、5時間の道のりとは聞いていたが、さすがにキツイ。

 妻と私、2人は大した下調べもせずに現地へ向かっている。まあ、昔からそのような気質なので…。

 (私はもう少し緻密な性格のつもりであるが、あまり細かいことを言うと妻が膨れるので、控えている)

 ともかく、縄文杉が何処にあって、どのようにして行けば良いのかを2人は知らないので、屋久島空港に到着後、すぐ側にある旅行案内所に妻を赴かせた。

 そこで頂いてきた資料の一つがこれだ。

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簡単な案内地図

 結果として、私達2人はこれを頼りに現地まで行き、そして無事帰ってきた。

 この紙っぺらには、実は重要なことが全て書かれていた。

 真ん中あたりの囲みに注目。トレッキングに必要な備品が書かれている。

 

・弁当2食

・ペットボトル2本

・トレッキングシューズ

・上下の雨具(カッパ)

・ライト(日が暮れた後使う)

・防寒着、等

 

 当日の天気予報は晴れであったが、山の天気は変わり易いとのこと。泊まった民宿のマスターは「カッパ」と「ライト」は”必須”と仰った。

 私達は「すみません。持ってないです」というと、貸して下さった。「絶対必要だから持って行け」と。あと「壊したり破ったりしたらダメよ」とも。

 途中での水分補給用にペットボトル2本となっているが、案内所のおばさん曰く

「1本で大丈夫。縄文杉に行く途中で、飲んでも平気な湧き水があるから、そこで補給しなさい。」

 これ、本当だった。

 妻は「屋久島の水、ウメェ〜!」と叫んでいた。

 

 イラストの下部には、行程のポイントと距離、移動時間、標高差が書いてある。

 この移動時間は”正確”だ。ほぼ、この時間通りになった。

 ただし、帰路は違う。これより早い。

 その理由は、「荒川登山口」から「大株歩道入口」までのトロッコ道は、緩やかな上り坂なのだ。よって、帰路はゆったりとした坂道を下りながら歩くことになる。

 一方で、縄文杉からの下りにかかる時間は登りと対して違わなかった。たっぷりと2時間だ。

 理由は、勾配が相当に急なので疲れた足で早々には動けないこと(熟達者は別)。下りは登ってくる人達に道を譲ることが多いため、ペースが上がらないこと。ある程度の待ち時間が発生する。また、少々の渋滞もあった。

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 まとめ。

・5:12の乗合バスで「原」停留所を出発

・5:35頃、「屋久杉記念館」到着

・5:45頃、「荒川登山口」行きのバスで出発

・6:20頃、「荒川登山口」到着

・6:30、朝食のお弁当(おにぎり)を食べ出発

・8:00頃、「楠川分かれ」に到着。トイレと休憩

・9:10頃、「大株歩道入口」に到着。多くのトレッカーはここで食事と休憩をとる。私達も同様。

・9:30、登山開始。まずは「ウィルソン株」を目指す。のっけから急勾配・石だらけの荒れた道!まさか、こんなのが2時間も続くの?ムリムリ!

 途中ですれ違ったトレッカーと会話。

 「もう行ってきたんですか?」

 「ええ。」

 「こんな岩場みたいな道が続くんですか?」

 「いや、階段の方が多い感じでしたよ。」

 「そうですか。良かった。こんなん続いたらどうしようかと思った。」

 「いや、階段が続くのもキツイですよ(笑)」

 「それじゃ、どうも!」

 「頑張ってください」

 

・10:00頃、「ウィルソン株」到着。株に大きな穴が空いていて、これがハート型をしてるので超有名。妻が言うには「ちょっと変わった角度から撮らないとハートに見えないよ」との事。

・11:20頃、ついに縄文杉に到着。途中、「大王杉」や「夫婦杉」も見る。感動!

・11:40頃、他のグループに先んじて下山開始。皆様のようにはしゃぐ元気は無し。

・12:20頃、夫婦杉近辺で食事休憩。

・14:15頃、「大株歩道入口」に帰着。妻はここで噂の湧き水をペットボトルに補給。

 予定よりも若干遅れている。「荒川登山口」には16:30には着きたい。17:00発のバスに乗りたいので。これを逃すとアクセスが急に悪くなるのだ。

・14:20頃、もう少し休憩したいのを我慢して出発。膝が辛そうな妻を励ます。

・15:15頃、「楠川分かれ」に到着。トイレと休憩。あれ?予定より少し早い。そうか!坂道だからか…

・16:20頃、「荒川登山口」に到着。予定より随分と早い!お陰で1本早い16:30発の「屋久杉記念館」行きバスに乗る。

・18:00頃、民宿に帰着。マスターに笑顔で迎えられる。他の宿泊客から「雨にならず良かったですね」と労われる。

 

 これらの行程を1枚で現したのがこのイラストマップ。先ほどの案内地図の裏面だ。

 このイラスト良くできている。

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これ1枚で十分だった

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 次の日、私達は早々に宿を立った。

 マスターからのお言葉。

 「ぜひ、また来て下さいね。屋久島は縄文杉以外にも素晴らしい所がいっぱいありますので…」

 確かにその通りだと思う。